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【新連載】結婚退職者がこれで3人目……私、どうなるの?

Story2 ★正面衝突

一瞬、何が何だかわからなかった。
少し体を起こすと、正面には同じように、
道に男性が倒れていた。
どうやら、おたがい雨の中を走っていて、
正面衝突したらしい。

「よし、文句を言おう」と立ち上がったが、
男性は起き上がらない。
心の中でゆっくり3つ数えたが、
それでも起き上がらない。まずい。
「あの、大丈夫ですか!」
わたしは倒れた男性に駆け寄って、
軽くその人の体を揺さぶってみた。
男性はフラフラと体を起こすと言った。
「何か……食べるものもらえますか」

えっ、ホームレスの人とぶつかったの!?
と戦慄したが、男性からは特に異臭はしない。
それどころか着ているものは、
ラフだがファッショナブルで高価なものだ。

どうしよう。わたし、この人を自分の家に上げ、
何か食べさせるべきなんだろうか……。
その時、男性がモゴモゴと話し始めた。
「あの、ぼく松波といいます。
家、近いので送ってもらえませんでしょうか」