産めるカラダか、いますぐ知りたい「妊娠に必要な6条件」
妊娠・出産というと、まだ遠い先の話かもしれませんが、産む産まないに関係なく「産むのに必要なカラダ」について知っておいて損はないはず! “そのとき”が来たら、はたして自分は産めるカラダなの? そもそも、妊娠・出産ってどういうもの? 自覚症状がないまま進むカラダの異常って!? 知らないことだらけの「いつかそのとき」のために、ぜひ女子のみなさんに見ていただければと思います。
自分が産めるカラダかどうかは、いますぐに妊娠する予定がない働く女子であっても、重大な関心ごと。不妊治療や生殖医療に携わる片桐由起子先生(東邦大学医療センター大森病院)に話を聞きます。
◆いまの私が、卵子の質を知る方法はあるの?
片桐先生によると、「産めるカラダ」には2つ要素があるそうです。
(1)自分のカラダが産めるコンディションにあるかどうか
(2)産めるタイミングがあるかどうか(巡り合わせがあるかどうか)
まずコンディションに影響が大きいのが、年齢による要因。先生によれば、「いよいよ年齢も年齢だから、不妊治療をしてでも妊娠しようかな」と考えがちですが、実のところ高齢出産とは、「いよいよ不妊治療をしても、授からない年齢に差しかかってきた」ことを意味するそうです。
「たとえば、同じ婦人科系疾患を持つ方がいれば、より妊娠しやすいのは年齢の若い方のほう。歳とともに卵子の細胞質は、その能力が衰えていきます。卵子は精子に出会い受精すると、細胞分裂を行いますが、均等に分割する力が歳とともに衰えます。分割が不均等で片一方の染色体が多めで、もう片一方が少ないとなると、遺伝情報は不均等となり、極端なら発育が止まってしまいます。
さらに、卵管に疾患を持つ患者さんならば、20代なら卵管にある不妊の原因を取り除くだけで妊娠に至るかもしれません。でも、年齢の高い方なら、治療したとしても、卵子の質がクリアできないかもしれません。
―では卵子の質について、いまの私たちが知る方法はあるのですか?
「卵巣にあるすべての卵子の質が、どれも同じように悪くなるのではなく、排卵周期によっても、さらに個々の卵子の質にも差が出ますので、卵子ひとつひとつまでを調べることはできないでしょう」
―年齢のほか、産める巡り合わせというのはどういうことですか。
「自分のコンディションがよくとも、パートナーがいなければ妊娠できませんよね。さらに、パートナーが持つ精子の運動性や数(濃度)もよくなければ、自然に妊娠することは難しくなります」