【ハーブセラピー】こじらせてしまう前に! 体にやさしい「夏風邪」予防
毎日忙しく働いている女性なら、ストレスがたまってしまったり、体調が悪くなってしまうことってありますよね。健康でいるために、体にやさしい方法で不調を整えていきたいと思いませんか? そんな女性たちの気になる不調別に、ハーバルセラピスト・中澤小百合さんがオススメの「メディカルハーブ」を紹介してくれます。日々の生活に取り入れてみて♪
こんにちは。ハーバルセラピストの中澤小百合です。相変わらず、暑い日が続きますね。前回は「夏バテ」におすすめのハーブを紹介しましたが、暑さによる睡眠不足や食欲不振で夏バテしてしまうと、体の免疫力が落ちて風邪をひきやすくなることも。エアコンがきいた空間にいる時間が長い人は体も冷えやすくなっているので、要注意! そこで、連載第12回のテーマは「夏風邪」を取りあげたいと思います。
夏風邪予防にオススメのハーブは?
一度ひくとなかなか治りにくく、こじらせてしまう場合もある夏風邪。なるべく早めに対処し、睡眠を十分にとって体をしっかり休ませることが大切です。そして、「風邪をひきそう」「風邪をひいたかも」というときには、ハーブを利用することで回復をサポートすることができます。今回、ご紹介するハーブは以下の4つです。
(1)エルダーフラワー
(2)エキナセア
(3)ジャーマンカモミール
(4)タイム
エルダーフラワーは欧米で「インフルエンザの特効薬」と言われ、古くから親しまれてきたハーブ。熱いハーブティーを飲むことで発汗を促し、体の中の毒素を排出する助けになると言われています。くしゃみや鼻水、悪寒など風邪のひきはじめの症状の緩和も期待できます。
北アメリカの先住民が傷口にすり込んだり、飲んだりして用いていた「インディアンのハーブ」と呼ばれるエキナセア。免疫力を活性化させる作用があり、抗ウイルス作用もあるため風邪やインフルエンザなどに働きかけます。膀胱炎などの感染症の緩和も期待できます。
これまでにも何回もご紹介してきた万能ハーブのジャーマンカモミール。体をあたためる作用があるため、風邪のひきはじめにもオススメのハーブです。安眠を促すので、夜に飲んでゆっくり休むことで自然治癒力を高めましょう。
タイムは抗菌力にすぐれ、鎮痙(内臓の筋肉の痙攣を抑える)・去痰(痰を切れやすくして排出させる)・鎮咳(せきを鎮める)作用があるため、のどの痛み、咳、気管支炎といった呼吸器系の症状のある風邪にオススメです。
<夏風邪にオススメのハーブまとめ>
エルダーフラワー
科名:スイカズラ科
主要成分:フラボノイド配糖体、粘液質、ミネラル、精油など
主な作用:発汗、利尿、抗アレルギーなど
エキナセア
科名:キク科
主要成分:エキナコシド、多糖類、シナリン、イソブチルアミドなど
主な作用:免疫賦活、創傷治癒、抗菌、抗ウイルスなど
※秋の花粉症と呼ばれるブタクサやヨモギなど、キク科アレルギーの方は注意が必要。アレルギー症状が出る可能性があります。
ジャーマンカモミール
科名:キク科
主要成分:精油、マトリシン、フラボノイドなど
主な作用:鎮静、鎮痙、鎮痛、消炎、健胃など
※秋の花粉症と呼ばれるブタクサやヨモギなど、キク科アレルギーの方は注意が必要。アレルギー症状が出る可能性があります。
※妊娠中は使用量に注意。
タイム
科名:シソ科
主要成分:精油、フラボノイド、タンニン、サポニンなど
主な作用:抗菌、鎮痙、去痰など
※妊娠中は使用を避けましょう。
(文:中澤小百合、イラスト:奈良恵)
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