離乳食の作り方。知っておきたい6つの基本【管理栄養士監修】

離乳食の作り方。知っておきたい6つの基本【管理栄養士監修】

離乳食は大人の食事とは異なるもの。離乳初期・中期・後期・完了期の発達段階によって適したかたさや調理方法が違ってきます。慣れない離乳食作りに悩むママ・パパに向けて、料理の専門家が離乳食作りの基本をお伝えします。


離乳食のステップに合わせた基本の調理法6つ

離乳食は、赤ちゃんの発達に合わせて、使う食材や量、かたさなどを調整する必要があり、その時々で調理方法も変わってきます。離乳食の進み具合に合わせた基本の6つの調理法を見ていきましょう。

裏ごしする

離乳食の開始時期には必須の調理法です。茹でた後に裏ごしすることで、なめらかで飲み込みやすくなります。

<裏ごしのコツ>
・いも類は茹でた後、熱いうちに裏ごしすると簡単になめらかになります。網の裏に付いているものも、すくいとって全て使いましょう。
・キャベツや白菜など繊維の多い野菜を裏ごしする際は、やわらかく茹でた後、やはり熱いうちに。繊維は口に残りやすいので、特に丁寧に裏ごししましょう。

すりつぶす

魚など、パサついたものをなめらかにする下ごしらえに便利な調理法です。

<すりつぶしのコツ>
・白身魚は茹でてほぐした後、すりつぶします。そのままではパサついて飲み込みにくいので、ゆで汁やだし汁を加えてのばします。
・いも類や根菜をすりつぶす際は、茹でて熱いうちに。すり鉢の溝に入り込んで量が減ってしまうので、少し多めに用意しましょう。

すりおろす

繊維を断ち切り、なめらかにするのに便利です。

<すりおろしのコツ>
・にんじんや大根などの根菜は、茹でてからすりおろすとなめらかになります。
・ほうれん草やキャベツなどの葉物野菜は、茹でて棒状に凍らせた後にすりおろすと楽に調理できます。あらかじめ調理してある市販の冷凍野菜を使っても便利でしょう。

つぶす・ほぐす

7~8ヶ月ごろの離乳中期に適した調理法です。

<つぶす・ほぐすコツ>
・いも類や根菜は、あらかじめ茹でておいたものをポリ袋に入れ、手やすりこ木を使って押しつぶします。または、スプーンやフォークの背でも簡単に押しつぶせます。
・茹でた白身魚や豆腐、バナナなども、スプーンなどを使って押しつぶすと楽です。
・鶏のささみは、茹でた後に繊維に沿って手でほぐしましょう。そのままではパサつくので、食べさせる際はゆで汁やだし汁を加えてのばし、とろみをつけてください。

きざむ

離乳中期から必要な調理法です。赤ちゃんの発達度合や食材によってきざむ大きさを変えていきます。

<きざみのコツ>
・にんじんなどの根菜は、大きめに切って茹で、離乳中期(7~8ヶ月ごろ)以降は粗くつぶすか、みじん切りにしていきましょう。離乳後期(9~11ヶ月ごろ)以降は多少粗くきざんだり、半月状などでも構いませんが、丸呑みすると危険な大きさ・形状にはしないようにしましょう。
・ブロッコリーは、離乳中期(7~8ヶ月ごろ)は穂先だけをきざみます。離乳後期(9~11ヶ月ごろ)にはやわらかく茹でた小房全体をきざみましょう。
・ほうれん草など繊維の多い葉物野菜は、茹でて縦にきざんだ後、横にもきざんで繊維を断ち切り、食べやすくします。

のばす・とろみをつける

パサついた食材や、少し大きめに切った食材を食べやすくする調理法です。水溶き片栗粉やベビーフードなどでとろみをつけます。

<のばしたり、とろみをつけるコツ>
・とろみの基本は水溶き片栗粉。片栗粉と水を1:1の割合で混ぜ、火にかけて調理した材料に溶かしてとろみをつけましょう。電子レンジの場合、600Wで5~10秒温めることを数回繰り返し、好みのとろみになったら食材を加えるだけなので便利です。
・水溶きや加熱の必要なく、ふりかけるだけでとろみがつけられる製品もあり、時間がないときに便利ですね。
・他に、じゃがいも、さつまいも、バナナ、ヨーグルトなど、とろみのある食材でとろみをつける方法も。いも類は、肉じゃがなど昔からパサつく食材と一緒に調理されることが多いですよね。バナナは甘みがあるので、赤ちゃんの苦手な食材と合わせることで食べやすくすることもできます。プレーンヨーグルトは、肉や魚などのパサつきがちな食材や、赤ちゃんの苦手な食材のとろみづけに便利です。

基本のおかゆとだし(スープ)の作り方

離乳食においておかゆは基本中の基本。軟飯へと移行する完了期の後半まで続くメインの主食となります。
また、さまざまな食材をのばし、とろみをつけるうえで欠かせないのが野菜スープなどのだし。長期にわたり必要となる、離乳食の基本料理「おかゆ」と「だし」の作り方を見ていきましょう。

おかゆの作り方

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離乳食の始まりはつぶしがゆから。その後、発達に合わせて全がゆ(5倍がゆという場合も)と進めていき、離乳後期の後半には軟飯に移行します。

<おかゆ・ご飯の目安>
初期:とろとろのなめらかなつぶしがゆ。ポタージュ状からスタートして、後半はヨーグルト状でボタッと落ちるぐらいに
中期:ヨーグルト状から、徐々に粒が残っている状態に
後期:粒が残っているおかゆから、後半は軟飯に
完了期:軟飯から、最終的には普通のご飯に

基本のつぶしがゆの作り方を見ていきましょう。

<つぶしがゆ:米からの作り方>
材料:米1/2カップ、水5カップ(1000ml)
1. 米をとぎ、ざるにあげます。
 ※30分ほどおくと、米の表面についた水分が芯まで浸透し、ふっくらとした仕上がりになります。
2. 鍋にといだ米と水を入れ、フタをして中火で煮ます。沸騰したら弱火にし、さらに50分ほど煮ます。途中で水分が足りなくなったら、水を加えましょう。
3. やわらかく煮えたら火を止めます。フタを閉めたまま10~20分ほど蒸らしましょう。蒸らし終わったら、裏ごしするか、なめらかにすりつぶします。

<つぶしがゆ:ご飯からの作り方>
材料:ご飯 大さじ2、水150ml
1. 鍋にご飯と水を入れて中火にかけ、ご飯をよくほぐします。
2. 沸騰したら弱火にし、フタを閉めて15~20分ほど煮ます。
3. やわらかく煮えたら火を止め、フタをしたまま10~20分ほど蒸らします。蒸らし終わったら、裏ごしするか、すりつぶしてなめらかにします。

<つぶしがゆ:炊飯器での作り方>
材料:米1/2カップ、水5分がゆの目盛りまで(炊飯器の設定に合わせる)
1. 米をとぎ炊飯器に入れ、5分がゆの目盛りまで水を入れます。
2. メニューから「おかゆモード」を選んで炊きます。
3. 炊き上がったら裏ごしするか、すりつぶしてなめらかにします。

パン(パンがゆ)の作り方

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パンがゆは原材料がはっきりしているものなら6ヶ月ごろから食べさせることもできますが、乳製品や油、塩などを使っているため、あまり急ぐ必要はありません。7~8ヶ月ごろの離乳中期から始めてもいいでしょう。

<時期ごとの作り方>
●離乳中期(7~8ヶ月ごろ)
1. 食パンを包丁で細かくきざみます。
 ※手でちぎると、つぶれたり、かたまったりしやすいので、包丁を使うのがおすすめ!
 ※最初にトーストしておくと、水分を加えたときに早くふやけるのでおすすめです。
2. やわらかく煮ます。

●離乳後期(9~11ヶ月ごろ)
1. 食パンを包丁で細かくきざみます。
2. お湯、またはミルクでさっと煮ます。
 ※このころには、野菜や魚などの具も一緒に煮るといいでしょう。

●離乳完了期(1歳~1歳半ごろ)
1. 軽くトーストします。
2. 手づかみ食べしやすいようにスティック状に切ります。
 ※パンがゆにしなくてもそのまま食べられるようになります。

食パンを使った離乳食レシピ!いつからOK?耳の食べ方は?【管理栄養士監修】

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うどん(うどんがゆ)の作り方

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離乳初期の後半、6ヶ月以降から始めます。初めは裏ごしして、とろとろのペースト状にしましょう。乾麺のうどんを使う場合は、塩分が多いのでつゆなどで味をつける必要はありません。最近は塩を使っていない麺もあるので、活用するといいでしょう。

<時期ごとの作り方>
●離乳初期(6ヶ月過ぎ)
1. パックのゆで麺やチルド麺のうどんを表示の2倍程度を目安に、やわらかく茹でます。
2. 茹で上がったら冷水に浸してしっかり洗い、ぬめりを取り、塩分もなるべく取り除きます。
3. ざるにあげて水けを切ったら、細かく刻みます。
4. 裏ごしてお湯でのばすか、すり鉢に入れ、お湯でのばしながらすりつぶします。

●離乳中期(7~8ヶ月ごろ)
離乳初期の1~3の工程はそのまま。
ざるにあげて水けを切ったら2~5mmほどの大きさにきざみます。かたさは指で簡単につぶせるくらいが目安です。

●離乳後期(9~11ヶ月ごろ)
きざむ大きさを1cmほどにします。かたさは中期同様、指で簡単につぶせるくらいを目安に。

●離乳完了期(1歳~1歳半ごろ)
指でつぶせるやわらかさに茹で、2~3cmの長さに切ります。

だしの作り方

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だしは、料理の味を調える基本ベースとなるもの。調味料の使用を控えたい離乳期には、風味づけの重要な要素となります。特に、野菜数種類のうま味がたっぷり出た野菜スープは、離乳初期から幅広いメニューに使えるだしです。また、食材をのばしたり、とろみをつけるうえでも便利です。
野菜スープやかつおぶし、昆布だしからはじめ、鶏肉や牛肉などのだしを徐々に使っていくといいでしょう。

<野菜スープの作り方>
1. にんじんや玉ねぎ、キャベツなど、3~4種類の野菜を、それぞれ1cm大に切ります。
2. 鍋に切った野菜と水を入れ、中火にかけます。かぼちゃなど煮くずれしやすい野菜は、煮立ってからいれましょう。
3. 煮立ったら弱火にし、さらに20分ほど煮ます。
4. こし器やペーパータオルを敷いたざるにスープをあけ、こしたら完成です。

完成した野菜スープは、冷蔵庫で3日、冷凍庫で1週間ほど保存できます。

<かつおだしの作り方>
1. 沸騰したお湯にかつおぶしを入れ、さっと煮てすぐに火を止めます。
2. こし器やペーパータオルを敷いたざるにあけ、こします。

<昆布だしの作り方>
1. 水の状態から昆布を入れ、沸騰直前に取り出して火を止めます。

だしは、離乳食だけのために作るのも手間なので、味噌汁など大人の食事にあわせて一緒にとるといいでしょう。

離乳食のだしはいつから?固形・顆粒だしはOK?簡単なだしレシピ!【専門家監修】

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離乳食の上手な作り置きと保存方法

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離乳食を冷凍保存する際は、以下の5つの基本を心がけるようにしましょう。

1.材料が新鮮なうちに冷凍する
食材に限らず、新鮮なうちに冷凍した方がおいしさはもちろん、解凍して使用する際の鮮度も保てます。これは、調理する前でも後でも同じこと。調理後は、冷めたらすぐに冷凍しましょう。

2.清潔な状態で冷凍する
離乳食は食べる量が少ないので、どうしても食べ残しが出てしまいがちです。その際、唾液がつく食べかけを保存するのは、衛生上よくありません。多めに作ったら、食べる分を取り分けてから、残りを冷凍するようにしましょう。

3.密閉してから冷凍する
冷凍時に空気が入り込むと、味が落ちる最大の原因となります。冷凍する際は冷凍用保存袋に入れたり、ラップで包むなどして、できるだけ空気を抜くようにしましょう。

4.保存は1回分ずつ小分けにして行う
解凍するときのことを考え、あらかじめ1回分ずつに分けてから保存しましょう。小分けの容器に入れたり、ラップで包むほか、冷凍用保存袋に入れてから箸などで1回に使う量ごとに分けるように “すじ目” をつけると便利です(凍りかたまった状態でも、必要な分を取り分けられる)。また、ラップで棒状に包み、解凍の際に一回分ずつ折って取り出す方法もあります。

5.一週間で使い切る
赤ちゃんは抵抗力が弱いため、離乳期は特に衛生状態には注意が必要です。冷凍保存は一週間を目安に使い切るようにしましょう。保存容器や袋に冷凍した日付と食材を記入しておくとわかりやすいですね。

6.必ず再加熱してから食べさせる
解凍の際は、必ず加熱しましょう。常温での自然解凍や、解凍したものをそのまま食べさせるのは避け、凍ったまま加熱した後に食べさせることを徹底してください。

まとめ

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初めての離乳食作りはわからないことも多く、最初は手間取るかもしれません。でも、基本さえ押さえれば、すぐに慣れるでしょう。コツは、多めに作って1回分ずつ保存しておくこと。冷凍保存した食材は、1週間程度で使い切ることも忘れないようにしましょう。月齢や発達に合った食材と調理法、味付けで、赤ちゃんが食べやすくしてあげることも大切です。大人も赤ちゃんも楽しみながら離乳食を進められるといいですね。

(文:マイナビウーマン子育て編集部、監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

この記事の監修者
川口由美子 先生(管理栄養士/母子栄養指導士)
一般社団法人母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師。大学時に小児栄養学を学んだのち、育児用品メーカーでベビーフード開発を経て栄養相談、離乳食レシピ執筆、講演会に携わる。2児の母。現在は、母子栄養協会にて離乳食アドバイザー®他、専門家を養成している。
◆一般社団法人母子栄養協会HP:https://boshieiyou.org/

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
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