【医師監修】二人目妊娠後の上の子の変化(不安定さや夜泣き)への対処方法

【医師監修】二人目妊娠後の上の子の変化(不安定さや夜泣き)への対処方法

2人目を妊娠すると上の子がなんだかいつもと様子が違うことはありませんか? 今までそんなことはなかったのに感情が不安定になったり、すごく甘えん坊になったり。それって上の子が何か感じ取っているのかも。おなかの子も大切にしなきゃですが、上の子も大事にしなきゃ。ではそんな上の子への対応はどうすればよいのでしょうか?


二人目の妊娠!上の子が変化する理由

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※画像はイメージです

今までママの全てを独り占めしていた上の子。二人目を妊娠すると、ママがおなかの中の子を気にしなくてはいけない状況になり、いつもよりも自分に構ってくれなくなる。「もっといつもみたいに構って! ねぇこっちをみて」という行動につながるのではないでしょうか?

事実、二人目を妊娠した際の第一子の変化はよく見られる現象で、これを心理学上では「退行現象」と呼んでいます。一般的には「赤ちゃん返り」と呼ばれるものですね。

第一子は、産まれてこの方ずっと親の愛情と注目を独り占めしていました。それが、弟(妹)の存在によって変化したことを敏感に感じ取り、これまでの生活がおびやかされるという漠然とした不安を覚えるようになります。このような気持ちから生まれる葛藤や嫉妬心が、赤ちゃん返りという現象で表れるようです。

どんな変化がみられる?

男の子よりも女の子の方が同じ年齢でもしっかりしていることが多いため年齢や性別により異なってきますが、一般的にみられるのは以下のような変化です。[*1]

・感情が不安定になる(起伏が激しくなる)
夜泣きをするようになる
・甘えん坊になる
・できていたものができなくなる(やらなくなる)
・おねしょやおもらしが多くなる
・グズグズがひどくなる
・おっぱいへの執着心が強くなる
・着替えや食事を自分でしなくなる
・幼稚園、保育園を休みたがる
・指しゃぶりをするようになる

などです。もちろん逆にしっかりしてママのお手伝いを率先してやってくれる子もいるのですよ。

子供に起きる変化は辛いことばかりじゃない

前述したように、つわり中のママにとって上の子の変化はキツイかもしれません。1人目の時はご飯を食べたくなければ作らなくてもよかったけれど、上の子がいるから作らなければいけない……でも体が言うことを聞いてくれないのは辛いですよね。さらに癇癪なんて起こされてしまったらママは精神的に参ってしまいます。

でも上の子の変化はそういったものだけではないです。ママが苦しそうにしているときは背中をさすってくれたり、毛布を掛けてくれたり、お水を持ってきてくれたりと、成長がみられる変化もあります。こんなことをされたらママはうれし泣きしちゃいますよね。

上の子への伝え方

繊細な心を持った子供たち。そんなハートを壊さないようにママの気持ちを伝えるにはどうすればよいのでしょうか? コツはあるのでしょうか?

抱きしめる

とにかく抱きしめてあげてください。「ママはあなたのことが大好きよ」ということを体で表現してあげてください。子供はとても純粋で素直です。ママが笑顔でギュッと抱きしめてあげるだけで、子供は安心します。気づいた時でもいい、何かお手伝いしてくれた時でもいい、日課にするのでもいい。とにかくたくさん抱きしめてあげてください。つわりがひどかったら寝ながらでも、座りながらでも良いでしょう。「ママは、あなたの安全基地だよ」というメッセージ・基本的信頼を抱きしめることにより再確認させてください。

言葉で伝える

やはり思いは言葉できちんと伝えるべき。「ママはあなたのことが大好きよ♪」とか「こっちおいで~」などと言葉で愛情を表現してあげると、言われた子供もうれしいに決まっています。もちろん笑顔を忘れずに。

抱きしめながら言葉で伝える

これが1番の伝え方です。真正面から抱きしめて言葉で伝えるのもいいけれど、おすすめは後ろから抱きしめてあげて耳元や斜めから優しい声で伝えてあげること。そうすると、包まれている感じや、ささやかれている感じが出て、子供は安心します。子供にとってちょっと特別感が出ます。ひざまくらでもよいので、お母さんのお腹にいた時のようなリラックスさせる対応をしてあげてください。

上の子への対処方法

ではそんな上の子へはどんな対処をするのがいいのでしょうか? 対処法といってもそんな大それたものではないので安心してください。ちょっと意識して上の子とのコミュニケーションをとればいいだけです。

2人の時間を大切にする

下の子が生まれたら育児は大忙し! 上の子に構ってあげたいけれど、実際上の子だけにかまってあげられる時間は本当に少なくなってしまいます。それなら下の子が生まれてくるまでは、上の子との時間を大切にして、2人の時間をたくさん持ってあげましょう。そこでいろいろなお話をしたり、遊んだりすれば、ママの思い出も増えるはず。

もちろん子供が増えるのはとてもうれしいし、思い出も増えるけれど、上の子だけの思い出は今、この瞬間しか作ることができません。だからこそ、上の子のためにもママのためにも、2人の時間を大切にしましょう。また、思い出の動画・静止画を一緒に見るなどして、共有した時間を思い出させてみるのも1つの方法です。

事実を受け入れてもらう

ゆっくりでいいです。赤ちゃんが生まれるまでは時間があります。その間にママのおなかはどんどん大きくなります。その流れで上の子にも「今おなかの中にあなたの弟(妹)がいるんだよ」という事実を話して、少しずつ理解してもらいましょう。

絵本を使ってもいいし、男の子なら正義の味方になってもらって、悪者からおなかの赤ちゃんを守ってもらったり、女の子ならお医者さんごっこで聴診器をおなかに当てて、診察のまねをしてもらってもいいですよね。あそびの中から学べば、子供もすんなり受け入れられると思います。

中には「赤ちゃんいらない」などという子もいます。でも叱らないで! それは単なるやきもち。子供なりにやきもちをやいているのです。そんな時はポジティブな言葉をかけてあげたり、抱きしめてあげたりと、その子の思いを受け止めてあげてください。出産までに、少しずつ上の子が赤ちゃんに歩み寄れればいいですね。

おなかに乗ってくる&抱っこ

まだまだ甘えたいざかりの上の子。年子ならなおさら。上の子の体重があまり重くなく、ママも切迫早産の危険がないようであれば、抱っこをしても大丈夫です。ただ、妊娠後期はおなかも出てきて、張りやすくなるので、気を付けなければなりません。お家にいるときなどは座って抱っこをするといいですね。

また、ママが立つと子供の頭がおなかの位置にピッタリくる場合があります。そうすると、すごい勢いで走ってきた上の子の頭がおなかに直撃!なんてことも。ママとしてはちょっと敏感に反応してしまいます。子供には言って聞かせることも必要だけれど、ママも防御をするという判断を忘れてはいけません。

就寝の際はできる限り仰向けではなく、横を向いて寝るといいかも。子供はとても寝相が悪いので、いつおなかに足が飛んでくるかわかりません。寝ていれば気づかないですし……その対処として、横向きで寝ることをおすすめします。

誰かに頼る

上の子とコミュニケーションをとりたい……でもつわりがひどくて遊んであげられない。ママも悔しいですよね。そんな時はパートナーや、近くにいれば実家のご両親などに助けを求めましょう。子供は誰かに相手をしてもらえて、愛情を注がれていれば、うれしいものです。

確かにママがかまってあげるのが一番かもしれないですが、無理をしてはいけません。体の具合がいい時に目一杯遊んであげてください。

おなかに乗ってくる&抱っこ

まだまだ甘えたいざかりの上の子。年子ならなおさら。上の子の体重があまり重くなく、ママも妊娠の経過も順調で、短時間であれば、抱っこをしても大丈夫です。ただ、抱っこの後、おなかが張るなどする場合は気を付けなければなりません。お家にいるときなどは座って抱っこをするといいですね。
また、ママが立つと子供の頭がおなかの位置にピッタリくる場合があります。そうすると、すごい勢いで走ってきた上の子の頭がおなかに直撃!なんてことも。ママとしてはちょっと敏感に反応してしまいます。子供には言って聞かせることも必要だけれど、ママも防御をするという判断を忘れてはいけません。

また、就寝の際はできる限り仰向けではなく、横を向いて寝るといいかも。子供はとても寝相が悪いので、いつおなかに足が飛んでくるかわかりません。寝ていれば気づかないですし……その対処として、横向きで寝ることをおすすめします。

上の子が4、5歳くらいなら

上の子が4歳以上であれば、幼稚園や学校があるので2人の時間を持つことが難しくなりますよね。それなら、コミュニケーションも別の方法を考えなければなりません。

例えば、お家に帰ってきたら「今日はどんなことしたの?」と幼稚園や学校であった出来事を共有して会話を弾ませたりするのもいいですね。

あとは、お手伝いをしてもらうのもいいです。最初はママからお願いしてみましょう。慣れてくると自発的にしてくれるようになります。これは子供の成長にもつながるので、うれしい限りです。
もちろんお手伝いをしてくれたら「ありがとう」の一言は絶対に忘れないでくださいね。この言葉とママの笑顔が、子供はたまらなくうれしいものです。

上の子がまだ授乳中なら

下の子を妊娠した時にまだ上の子の授乳が継続していることがあります。この場合、やたらと“おっぱい星人”になる可能性もあります。授乳をすると子宮の収縮を促すオキシトシンというホルモンが分泌されるため、妊娠中の授乳についてはさまざまな見解があるようです。

切迫流産・切迫早産の危険性があると中断を勧める場合や、妊娠24週までの子宮はオキシトシンの影響を受けないとして問題ないとする場合など、医療機関や医師によって判断は変わってきます。今のところ、妊娠中の授乳によって流産率が上昇したという医学的なデータは得られていないため、過去に流産や早産の経験がある、現在早産・流産の兆候がある、授乳のたびにお腹が張る(子宮の収縮がある)という場合以外は、中断せずに続けることを勧められる場合が多いようです。

いずれにしても、必ず医師や助産師に相談をしたうえで対処法を見つけてください。決して自分一人で判断しないようにしましょう。

授乳はママにとっても子供にとっても愛情を確かめられる時間ですが、こればかりは難しいところ。もし卒乳となったら、ほかの部分で愛情を示してあげられるようにしてくださいね。

まとめ

二人目を妊娠して、おなかの子が生まれたら、必然的に子育てに追われます。本当に1日24時間じゃ足りないくらい。でも24時間以上あったらそれはそれでヘトヘトになりますね……時間というのは限られています。おなかの子が生まれたら上の子と2人きりの時間を作ることが難しくなってしまいます。今しかできない2人きりの時間を有意義に、笑顔で過ごせるようにしたいですね。

この記事の監修ドクター
なごみクリニック院長 武井智昭先生
慶応義塾大学医学部卒業後、平塚共済病院小児科医長を経てなごみクリニック院長。日本小児科学会専門医、指導医。臨床研修医指導医。インフェクションコントロールドクター(日本小児感染症学会)。現在、0歳から100歳までの「1世紀」を診療する医師として、家庭医として地域医療に従事しながら、メディア等での執筆・監修を多方面で行っている。

参考文献
[*1]『次子出生における長子の変化としての葛藤反応』 東京学芸大学リポジトリ
https://core.ac.uk/download/pdf/15925618.pdf

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビウーマン子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.06.25)

※記事の修正を行いました(2019.06.07)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、[内閣官房][厚生労働省]妊婦に関する情報[日本小児科学会]幼児に関する情報など公的機関等で発表されている情報をご確認ください。

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