前戯とは? 医師が教える前戯のやり方とコツ
前戯から挿入へ移るタイミングの見極め方
性器の挿入には、お互いの同意が必要です。
前戯までの行為をしたのだから挿入もOKと単純に考えず、「そろそろ挿れても大丈夫?」などとコミュニケーションを取りましょう。
「自分の感覚」がタイミングを探るヒント
タイミングとしては、前述の通り、指を女性の腟に挿入して刺激した後に挿入を行うカップルが多いかもしれません。ただし、正解はないので、お互いに気持ち良くなり、「挿入しても大丈夫」「挿入したい」と思えた時がタイミングです。
では、具体的に見極める体のサインはあるのでしょうか。
前戯で十分気持ち良くなっていれば女性器は充血し、赤みを帯びて見えますが、それを目で見て判断するのは難しいことです。そんな時は、女性が「挿れても大丈夫」と思った、その感覚を頼りにしましょう。
挿入によって痛みを感じやすいのは女性であるため、女性自身が「大丈夫」と思えるまで、愛撫を続けてもらってください。
なお、挿れてすぐは異物感や痛みがあるけれど、挿入したまましばらくじっとしていればお互いに馴染んで激しいピストンを受け止められるようになるという場合も。
経験を重ねることで、男女共に自分の体にはどんなタイミングや方法が適切なのかが分かってくるはずです。

いざ挿入しようとすると痛みを感じる。痛くなるのは膣が小さいから? 原因と対処法を医師が教えます。
セルフプレジャーで「自分のタイミング」を探ろう
先ほど、経験を重ねることで適切なタイミングや方法が分かってくると説明しましたが、実際のセックスだけが経験ではありません。1人で行うセルフプレジャーも、自分の体を知るのに有効な手段です。
セルフプレジャーとは、自分1人で快感を得る行為のこと。マスターベーションやオナニーという言葉で聞いたことがある人もいるでしょう。
特別なことでも後ろめたいことでもなく、欲求にしたがって自分自身を気持ち良くするのは、とても健全かつ前向きな行為。パートナーとのセックスがより良いものになる可能性も、秘めています。
経験が少ないうちは、自分が好きな刺激はどんなものか、あるいはどのタイミングで挿入するべきなのかが分かりにくいものです。
お互いにいろいろと工夫しながら試し、そして伝え合うことで徐々につかめていくものではありますが、セルフプレジャーを日常的に行って自身の体を探求するのも1つの手です。
自分が性的に快感を得られるのかどうかを確認する意味もあるので、自分はどうしたいのか、何が嫌なのかを伝えるためにも、セルフプレジャーで経験を重ねておくと、適切なタイミングが見えてくるかもしれません。

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前戯だけで終わる夜があってもいい
前戯は挿入のための準備ではありますが、それ自体が豊かな行為です。
触れ合うことで、お互いに満たされ、「今夜は挿入がなくてもいい」とそのまま眠りにつく夜もあっていいでしょう。
お互いを思いやり、2人で気持ち良くなることができれば、形は何であれ満足感が高いセックスと言えます。
それを実現する方法の1つとして、前戯に関する知識を正しく持っておきましょう。
(監修:高橋怜奈、取材・文:三浦ゆえ)
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※この記事は2022年01月31日に公開されたものです