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前戯とは? 医師が教える前戯のやり方とコツ

髙橋怜奈

前戯をする上で大切な4つのポイント

女性と男性とでは体の仕組みが違っていて、男性は勃起すればすぐ挿入可能なのに対し、女性は時間をかけて受け入れ体制を整える必要があります。

女性側の準備が整っていない状態での挿入は、異物感が強いばかりで快感につながりにくく、その後の行為が味気ないものになってしまうことも。それどころか痛みが生じることもあり、セックスそのものが苦痛になる可能性だってあるでしょう。

これらを踏まえ、まずは前戯をする上で知っておきたい4つのポイントを押さえていきましょう。

(1)体の緊張をほぐそう

体が緊張していると、男女とも思ったような性反応を示しにくいものです。具体的には、女性は濡れにくくなり、男性は勃起しないことがあります。

例えば、寒いと身が縮みますが、これは体が緊張している状態。末梢の血管が収縮して血流が低下しているので、性器も反応しにくくなるというわけです。

肌寒いと感じたなら、暖房をしっかりつけたり、お布団の中に2人で入ったりして、まずは触れ合って温まりましょう。

また、お風呂で湯船につかると、体が温まるだけでなくリラックス効果も期待でき、さらに清潔になって一石二鳥です。このような緊張をほぐす工程から前戯は始まっていると考えましょう。

(2)濡れ具合にこだわらない

前戯の目的を、女性側の体液を分泌させるため、つまり「濡らす」ためと思っている人は少なくないと思います。前述の通り、それは前戯の大きな目的の1つ。

従って、それ自体が間違いというわけではないのですが、体液の分泌量にこだわって「濡れていない=感じていない」「濡れている=感じている」と決めつけるのはやめましょう。

濡らそうとするあまり愛撫が執拗になると、女性は痛みを感じやすくなりますし、濡れていれば挿入していいというわけではなく、実は女性の体の準備が整っていないこともあるからです。

分泌量には個人差があり、また体調や気分にも大きく左右されます。これは男性の勃起にも言えることで、相手のことがいくら好きでも、性的に興奮していても、緊張して勃たないことはあるのです。

それよりも、お互いに相手の表情や反応をよく観察しましょう。言葉で確認するのもいいと思います。

(3)手や爪を清潔にする

相手の体に触れる前に、手が清潔であることを確認しましょう。

また、爪の長さにも気をつけてください。粘膜は繊細なので爪が長いと傷をつけることがありますし、爪と指のあいだに雑菌が残りやすいのでそれを腟内に持ち込むことにもなります。

マナーとして、お互いに手や爪の状態は綺麗に整えておいてください。

(4)お互いの同意を確認する

セックスを始めるには「性的同意」が必要です。

「セックスしたい」という意思をお互いに確認し合う行為ですが、そこでOKを出したからといって全ての行為がOKというわけではありません。日本では「セックス=挿入」というイメージが根強く、それは「挿入をOKしたなら、そこに至るまでの行為も全てOK」という考えにつながりやすいため、注意が必要です。

本来なら、全ての行為に同意が必要で、それを確かめ合う会話やステップは工夫次第でとてもセクシーなものになります。

同時に「嫌な時はすぐに言える」という空気作りも大切にしましょう。安心できる関係性があってこそ、リラックスした前戯が可能になるのです。

次ページ:前戯のやり方とコツ

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