前戯とは? 医師が教える前戯のやり方とコツ
前戯のやり方とコツ
前戯には、順番や触れ方にルールはありませんが、嫌がることをしないという基本は必ず守りましょう。
相手を思い、気持ち良くなっている姿を見れば、自身の興奮もきっと高まります。
では、心地良い前戯をする上で、男女別に意識したいやり方とコツを紹介していきます。
男性から女性に行う前戯の場合
まずは、男性から女性へと行う前戯について、方法やコツ、注意点を解説します。
(1)最初から乳頭やクリトリスを刺激しない
最初から乳頭やクリトリスといった性感帯と言われる場所に手を伸ばすのは、得策ではありません。
特にクリトリスの先端は、小さいながら神経がたくさん詰まった、デリケートな器官です。気持ちと興奮が高まっていないうちに触ると、痛みを感じる可能性が高いでしょう。
また、クリトリスは敏感なため、触れることでオーガズムに達することもあります。そこでいきなり最高潮の快感を味わってしまうと、他のところに触れても感じにくくなってしまうかもしれません。
従って、敏感なところは後回し!
まずは、できるだけ性感帯から遠く離れたところから始めて、次第にその部分に近づいていく。頭皮や指、頬、肩などは性感とは無関係と思われがちですが、そうしたところに優しく触れられることで気持ちが盛り上がることもあります。
「ここは感じない」と決めつけずにいろんなところに触れてみましょう。さらには、できるだけソフトに触れて、徐々に刺激の度合いを強めていく方が効果的です。
(2)まずは下着の上から触れる
乾いた指先で乳頭やクリトリスなど敏感な部分に触れると、摩擦が大きく、痛みとなり、快感が遠のいてしまいます。これは男性器にも言えることです。
それも踏まえ、初めは直接触れるのではなく、下着の上から触れてみましょう。
その時に使うのは、指の腹ではなく手のひらです。指先だとピンポイントの刺激になるので、まずは点ではなく手のひらの面で刺激してみてください。やがて相手が感じ始めてから指を使うと、痛みを避けられます。
また、潤滑剤で潤いをプラスするという方法もあります。
(3)膣内へ指を挿れる際は慎重に
女性の興奮が高まってきたら、挿入の前段階として指を腟に挿れて刺激をするパターンもあります。
指はペニスよりも細いので、慣らしておくために行われますが、中には指での刺激を好まない女性もいるので、相手の様子や意思はを必ず確認しましょう。
特に気をつけたいのが、勢いよく一気に奥まで挿入する行為、そして指を挿入した後、激しく動かす行為。腟内にあると言われる性感帯“Gスポット”にアプローチしたいのだと思いますが、そこまでの刺激を女性側が求めていない可能性もあります。
男性は女性に声をかけながら行い、女性は自分がそうした強い刺激を求めているのかどうかを考え、相手に伝えてください。
指を挿れるだけでじっと動かさない方が気持ちいいという人もいます。万人が感じる愛撫方法というのはないので、相手に合った刺激を心がけましょう。
(4)クンニリングスは優しく行う
男性が女性に行う前戯として、女性器を唇や舌などで刺激するクンニリングスがあります。
ここでも、まず重要なのは「性的同意」。自分がしたくないのであればする必要はありませんし、嫌がる相手に無理やりしてもいけません。「クンニリングスが嫌いだ」「今日はしたくない」と言う女性もいます。お互いが望んでいることが分かった前提で行いましょう。
クンニリングスは、最初から激しくしてしまうと女性が痛みを感じてしまうので、優しく、舌全体を使って舐めることを意識しましょう。この時、クリトリス一点を刺激するのではなく、全体的に舐めてあげることで興奮を高めやすいかもしれません。
また、ひげがチクチクしていたり、唇が荒れてがさがさだったりすると、女性が痛みを感じてしまう場合も。まずは自分の手の甲などに触れてみて、痛くないか確かめてください。
なお、オーラルセックスでも性感染症になるリスクがあります。従って、心配な場合は、性器を覆うデンタルダムを使用しましょう。
女性が感じる部位とは? 性感帯とオーガズムを感じる触り方を紹介します。
女性から男性に行う前戯の場合
続いては、女性から男性に行う前戯について、見ていきましょう。
(1)初めはペニス以外の全身に触れる
女性と違って、男性は性感帯が少ない――これは思い込みに過ぎません。
序盤は指や口で、男性の全身に触れてみましょう。先ほど紹介した男性が行う前戯同様「できるだけ性感帯と遠いところから」「弱い刺激で」触れ始める、というのは女性から男性を刺激する場合にも当てはまります。
自分が「こんなところを触れられたい」「触れたら気持ちいいんじゃないか」と思う部分を愛撫するのもいいでしょう。その時、「くすぐったいだけ」と言われたらしつこくしないなど、相手のことを気遣った触れ方を意識してみてください。
意外な性感帯の発見になるかもしれませんし、その後でペニスに触れれば快感をより強く感じられるでしょう。
(2)睾丸に触れる際は相手の様子を確認
睾丸は、強い快感を得られるという人がいる一方で、くすぐったいだけという人もいる部位です。
触れるとくすぐったがるだけで、性感にはつながらない場合もあるので、相手に聞いたり様子をよく観察したりしながら、気持ちいいのかどうかを確認してください。
(3)手で男性器を刺激する場合は長い爪に注意
男性器を手で刺激する場合、長い爪だとそれが当たって男性が痛みを感じてしまう場合があります。従って、行為の前は爪の手入れをしておくと安心です。
また、伸びたネイルをしているようであれば、指の腹で刺激しましょう。
女性器と同じで強い刺激を痛いと感じる人もいるので、まずは優しく触れることが大切です。
(4)フェラチオは歯を立てずに優しい刺激から
男性器を唇や舌で刺激するフェラチオについて、「する・しない」で迷う女性も多いことでしょう。
どの行為にも言えることですが、やはり「自分がしたくないのであればしなくていい」というのが結論です。そして、相手も望んでいるか、お互いが「性的同意」を取ることは忘れずに。
実際にフェラチオを行う際は、男性器を傷つけてしまうのを防ぐため、歯を立てないようにしましょう。強い刺激を加えると粘膜部分が傷つくことがあるので、最初は優しい刺激から始めてみてください。
男性の性感帯とはどこにあるのでしょうか? 場所と気持ち良くさせる触り方を解説します。