塩梅とは? 意味や語源・使い方を解説
「塩梅」の語源・由来
「塩梅」は古くから使われてきた言葉です。「塩梅」の由来や語源にさかのぼってみましょう。
塩と梅酢など調味料を意味していた
私たちの毎日の食事は、さまざまな調味料で味付けされていますが、このように調味料の種類が豊富になったのは、つい最近のことです。
大昔から調味料として大切にされてきたのは塩です。食材に塩を振ることで水分が抜け、食材のうまみが凝縮されておいしくなるからです。
もう1つ、中国や日本で古くから使われてきた調味料に梅酢があります。梅は中国原産の樹木で、梅の実を塩に漬けた時に出る果汁は酸味が強く、「梅酢」と呼ばれ調味料として使われてきました。
調味料といえば「塩」と「梅酢」だった時代に、料理の味加減を整えることを「塩梅(えんばい)を見る」、味加減の良いことを「塩梅(えんばい)が良い」というようになりました。
それが現代に引き継がれ、具合や様子を見る時に塩梅が使われているのです。
雅楽の奏法からきたという説も
調味料の説のほか、古来の楽器に由来があるという一説も。
雅楽に使う小型の縦笛の篳篥(ひちりき)には、「塩梅(えんばい)」という奏法があります。
同じ指使いのまま、息を吹き込む強さや唇の加減で、繊細な高音を表現する奏法です。この奏法がうまくいった時に「塩梅が良い」と言われたところからきているという説もあります。