古典的条件付けとは? オペラント条件付けとの違いや日常例
古典的条件付けを活用する上での注意点
古典的条件付けは日常生活にも有効活用ができることが分かったかと思います。
ここでは、活用する上での注意事項を2つ紹介します。
「消去」があり得ることを知っておくこと
「消去」をパブロフの犬で説明すると、ベルの音で唾液を出すようになった犬に、今度はベルの音を鳴らしてもエサを与えないことを繰り返すと、犬は音を聞いても唾液を出さなくなる、という現象です。
例えば、「休憩が終わってもう一仕事、という時にコーヒーを飲む」と条件刺激を付けたとします。しかし、そうでない時にも飲み続けていると、コーヒーを飲んでも気持ちの区切りにはならなくなってしまいます。
「消去」によって反応が起こらなくなっても、少しの休息期間を挟んで再び条件刺激を与えると回復します。そのため、コーヒーを飲みすぎて気持ちの切り替えにならなくなった場合は、飲むのを控える期間をつくるなど、定期的に習慣を見直していくと良いでしょう。
「嫌悪条件付け」にならないようにすること
古典的条件付けがベースとなっている「嫌悪条件付け」というものがあります。これは、パブロフの犬でいうところの「ベルの音」が嫌悪の反応につながるということです。
例えば、ある物を食べた後に体調を崩してしまったという経験をすると、その食べ物を見ただけで気分が悪くなるようになってしまった、といったことが嫌悪条件付けにあたります。
そのため、体調があまり良くない時に、甘いもの好きだからといってスイーツバイキングに行く、お酒が好きだからと飲みに行く、など体に負荷をかけることは避けましょう。せっかくの好きなものに嫌悪が生じるようになるのは悲しいことですから。