アクシデントの意味は? 使い方・類語・インシデントとの違い
類語とのニュアンスの違い
「インシデント」「トラブル」「ハプニング」など、「アクシデント」と似たような意味の言葉について、そのニュアンスの違いが気になっている人もいることでしょう。
ここでは、代表的な3例を挙げ、「アクシデント」との使い分けを考えていきます。
「アクシデント」と「インシデント」の違い
「アクシデント」と似た言葉に「インシデント」というものがあります。
ニュアンスも似ているため混合されやすいですが、それぞれ違いがあるため注意しておきましょう。
「インシデント」は「出来事」「事件」
「アクシデント」は「偶然の出来事」「事故」を意味する言葉ですが、「インシデント」は「出来事」や「事件」を意味する言葉です。
「ミス」や「エラー」「間違い」などを指す言葉であり、偶発性のニュアンスが弱くなります。
一方で、「アクシデント」は偶然良くない出来事に遭った時や重大な事故が起きた時に使う言葉であるため、2つは似ているようで違う意味合いを持ちます。
インシデントはエラーが起こると特に大きな事態を引き起こす、医療や航空、システム関連の業界などで使用されます。具体的な例文は下記の通りです。
【例文】
・重大な被害をもたらしかねないインシデントが発生したので、対応策をただちに検討しなければならない。
・インシデントに対処するため、長時間の残業をしなければならなかった。
「アクシデント」と「トラブル」の違い
「トラブル」は「問題」や「困難」を指す言葉です。
故意か偶然かは関係なく、困った事態が起きた時は全て「トラブル」で表現できます。そのため、「アクシデント」は基本的に「トラブル」に言い換えることが可能です。
一方「アクシデント」は「偶然」「予期せぬ出来事」が起きた時に使われる言葉であるため、偶発的でない「トラブル」を言い換えることができません。
また、「トラブル」は「トラブルメーカー」「トラブルの元」など、行動や人に対して使うこともあります。
【例文】
・思いがけないトラブルが発生したため、イベントは延期することになりました。
・チームメート同士の仲が悪く、トラブルが発生しがちだ。
「アクシデント」と「ハプニング」の違い
「ハプニング」は、全く予想していなかった出来事を指す言葉です。
「アクシデント」と偶然性という観点でのニュアンスは似ていますが、「ハプニング」は良いことにも悪いことにも使えるというのが大きな違いです。
また英語の「happening」は「起こったこと」という漠然とした意味となり、日本で使われる「ハプニング」とはニュアンスが違うことから、「ハプニング」は和製英語と言ってもいいかもしれません。
【例文】
・会場に不審者が乱入し、イベントが一時中止になるというハプニングが発生した。
・休日に買い物に出かけたら、意中の人と出会う幸せなハプニングがあった。
その他「アクシデント」の類語
「アクシデント」と似た言葉として、「インシデント」や「トラブル」「ハプニング」などを紹介してきました。
「アクシデント」が幅広い意味を持つだけあって、それ以外にも類語はいくつかあります。
ここでは紹介しきれなかった、日本におけるニュアンスでの「アクシデント」の類語を、ピックアップしておきます。
・意外な出来事、展開
・予想外の出来事、展開
・想定外の出来事、展開
・思いがけない出来事、事態、展開
・驚愕の展開、出来事
・最悪の状況
・惨事
・事変
「アクシデント」の意味を理解して正しく使おう!
「アクシデント」は「思わぬ事故」や「予期せぬ出来事」に対して使う言葉です。
悪い出来事である点と、偶然起こった出来事である点が、アクシデントの使用に適しているか判断するためのポイントです。
「インシデント」や「トラブル」「ハプニング」という言葉と混同されがちですが、ニュアンスは異なってくるものもあります。相手に誤解を与える恐れもあるため、それぞれの違いは理解しておきましょう。
言葉を正しく理解して、使える場面をどんどん増やしていきましょう。
(まる)
※画像はイメージです
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※この記事は2021年04月12日に公開されたものです