お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

中イキとは? 中イキできない理由と中イキするための方法【医師が解説】

宋美玄(産婦人科医・医学博士)

中イキは外イキよりも気持ちいいって本当?

クリトリスへの刺激によってオーガズムにいたることを、中イキに対し「外イキ」と呼ぶことがあります。

女性の外性器の中でもクリトリスは、たくさんの神経が集まるとても敏感な器官です。そこをやさしく一定のリズムで刺激すると、女性はオーガズムに達しやすくなります。

最後に外イキと中イキの快感の違いを解説していきます。

外イキよりも中イキのほうが気持ちいいことも

外イキと中イキの両方を経験した人のなかには、「外イキよりも中イキのほうが、より気持ちいい」「外イキと中イキでは、オーガズムの感覚が違う」という人もいるようです。

腟の中とクリトリス、刺激する場所によって得られるオーガズムの感覚が異なるのは、それぞれを支配する神経系が違うからだといわれています。クリトリスは陰部神経、腟の中にあるGスポットは下腹神経、ポルチオは迷走神経という神経系によって、それぞれ支配されています。

下腹神経は交感神経の一部であり、全身の神経とつながっています。そのため、Gスポットで感じた気持ちよさは神経を通じて、全身に広がっていきます。このことから、外イキよりも中イキのほうが気持ちいいといわれることがあるようです。

2箇所以上の性感帯を刺激することで得られるブレンド・オーガズム

そのほか、Gスポットやポルチオとクリトリスを一緒に刺激することによって「ブレンド・オーガズム」という現象が引き起こされることがあります。

ブレンド・オーガズムとは、Gスポットやポルチオで得たオーガズムの快感が全身に広がり、乳首やクリトリスといったほかの性感帯が連動して迎える、強烈なオーガズムのことです。

特定の性感帯への刺激だけでなくさまざまな性感帯が連動して快感を得ることから、外イキだけの感覚よりも中イキのほうが「より気持ちいい」といわれるのかもしれません。

以上のことから外イキと中イキとでは、感じるオーガズムの内容に違いがあることがわかります。

しかし、「中イキできる人のほうが優れている」というわけではありません。オーガズムに優劣はなく、中イキをした経験がないとしても、劣等感を覚える必要はないでしょう。

中イキだけにこだわらず、セックスやマスターベーションを楽しんで

中イキすると、より気持ちいい快感を得られるともいわれているため、中イキに憧れを持つこともあるでしょう。

ですが、体質的に難しいケースもあるなど、そもそも中イキをしにくい人も少なくありません。最初にもお話ししたように、オーガズムに優劣はなく、中イキできるからすごいというわけでもないのです。

どこを刺激してオーガズムを得るのかにこだわらず、セックスやマスターベーションを楽しむことを重視していると、そのうち自然と中イキができるようになるかもしれませんよ。

参考記事はこちら▼

女性がマスターベーションをする方法を産婦人科医・医学博士の宋美玄さんが解説します。

(監修:宋美玄、文・構成:山本尚恵)

※画像はイメージです

【参考文献】

[*1] 日本性科学会・編「性機能不全のカウンセリングから治療まで セックス・セラピー入門」p40

[*2] 宋美玄・著「女医が教える本当に気持ちのいいセックス いいトコどり」p68

※この記事は2021年03月25日に公開されたものです

宋美玄(産婦人科医・医学博士) (産婦人科医・医学博士)

大阪大学医学部医学科卒業。丸の内の森レディースクリニックの院長として周産期医療、女性医療に従事する傍ら、テレビ、書籍、雑誌などで情報発信を行う。

主な著書に、ベストセラーとなった『女医が教える本当に気持ちいいセックス』がある。

一般社団法人ウィメンズヘルスリテラシー協会代表理事

この著者の記事一覧 

SHARE