弱音を吐くのは悪くない。うまくストレスを解消するには
弱音を吐いてはいけないと感じる理由
そもそも、なぜ弱音を吐いてはいけないと思ってしまうのか、説明しておきましょう。
(1)ネガティブを良しとしない社会的風潮から
一生懸命頑張ることや、前向きに物事を捉えることを良しとする社会的な風潮もあり、私たちの多くは、弱音を吐くことに「恥ずかしい」「情けない」「甘えている」という感覚を強く持っています。
日本人特有の周りと比べる意識もあり、「もっとつらい状況にいる人もいるのに、私が弱音を吐いてもいいのか……」と、他の人を思いやって悩んでしまうケースもあります。
(2)過去に弱音を吐いて苦い経験をしたことから
その他には、自分が弱音を吐くことで、それを聞かされる相手に迷惑を掛けてしまうのではないかと恐れている人も。
特に、自分が過去に周りの人にネガティブな話を聞かされて嫌な思いをしたことがある場合は、このような心理を持つ傾向にあります。
また、実際に弱音を吐いた時に、周りから「みんながまんしてやってるんだから、それぐらい頑張りなよ」とか、恋愛相談をした時に「そんなこと言っても、あなたが選んだ相手なんでしょ」と厳しい言葉を投げ掛けられた経験のある人もいると思います。
勇気を出して気持ちを打ち明けたのに、そのような対応をされてしまうと、ますます「何を言っても理解してもらえないから、自分で頑張るしかない」と思って、弱音を吐くことをがまんせざるを得ない状態になってしまいます。
(3)男性の場合は育成歴や気質、経験から
弱音を吐くことに対する感覚は、男女で少し差があります。
女性はおしゃべりをして共感し合うことでストレス発散することが多いので、男性に比べると愚痴や弱音を言うことに対する抵抗感は低めです(もちろん弱音を吐くことが苦手な女性もいますが)。
一方男性は、弱音を吐くことに対して抵抗を感じる人が多いです。
というのも、子どもの頃から「男なら泣くんじゃない」と言われて育てられてきた人もいるので、「弱みを見せること=恥ずかしいこと、男らしくないこと」と思い込んでいる男性が多い傾向にあります。
また、「弱音を吐いたところで問題が解決するわけではないから、弱音を吐く意味がない」と考えている人もいます。
男性は女性と違って、一人の時間を作り、じっくり考えることでストレスを解消したりする場合が多いので、話を聞いてもらって気持ちがラクになるという経験をしたことが少ないというのも、男性が弱音を吐くことに抵抗感を持つ理由の1つです。