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花粉で肌荒れが起こる!? ぶつぶつ・かゆみなどの予防と対策

横井彩(皮膚科学会認定専門医・医学博士)

花粉による肌荒れを悪化させないための予防法

花粉による肌荒れを悪化させないためには、花粉が肌に触れるのをできる限り防ぐことが一番です。ここでは、花粉から肌を守るための対策法とおすすめのスキンケア法を紹介します。

(1)大前提は花粉に身をさらさないこと

原因となる花粉が体内に侵入する量が多くなればなるほど、花粉症の症状は悪化します。できる限り、皮膚に付着する花粉を減らすように努めましょう。

例えば、メガネとマスクは目・鼻へ侵入する花粉の数を効果的に減らし、顔面の露出範囲が少なくなることで花粉と接触する皮膚の面積も減らせるため、花粉症の対策としては必須といえます。

外出先から自宅や職場など屋内へ入る時には、持ち込む花粉の量を減らすようにしたいものです。玄関にコートかけを置いたり、玄関口で上着を払ったりなどするとよいでしょう。

また花粉の季節には、帰宅後できるだけ早めに入浴やシャワー浴を行い、肌や頭髪に付いた花粉を洗い落とすよう心掛けましょう。すぐの入浴が難しい場合でも、まず洗顔やブラッシングだけでも行って付着した花粉を減らすのも一つの手段です。

(2)スキンケアで花粉の侵入を許さない健康な肌へ

花粉皮膚炎の発症は皮膚のバリア機能と密接に関係しているので、発症を予防するには皮膚を健やかに保つための適切なスキンケアが必須です。

そのためには、適度な洗浄(洗顔だけでなく体を洗うことも含む)と適切な保湿を行うのがよいでしょう。保湿クリームなどでしっかりカバーしてうるおいをとじ込めることも効果的です。

特に、洗浄のしすぎはかえって皮膚に悪い影響を与えてしまうので要注意。花粉皮膚炎の自覚がある人は、ボディソープや洗顔料などは低刺激の敏感肌用のものを選び、ゴシゴシとこすらずにやさしく洗うよう心がけましょう。化粧水やクリームなども同様に低刺激の製品を選ぶことが重要です。

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