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ハラスメントの二次被害「セカンドハラスメント」とは? 原因と防止策

宮崎大輔

セカンドハラスメントの具体的なケース

ここからは、セカンドハラスメントをより深く理解できるように、実際に相談のあった具体的なケースを紹介します。

ケース1:責任転嫁から生じる二次被害

会社にセクハラ被害を相談したところ、会社側から「あなたから誘ったのではないか」「あなたにも原因があるのでは?」などと、こちらにも責任があるような言い方をされた。

こちらのケースは、ハラスメント被害を会社に相談した場合に最も起こりやすいタイプのセカンドハラスメントです。

一部ではありますが、会社側は、社内でハラスメント問題が起こったことを認めてしまうと会社自体の法的責任に波及する可能性があるので、及び腰になることもあります。

その裏には、会社としてはハラスメント被害の相談を受けても、とにかく問題をうやむやにしたいという本音がある可能性も考えられます。

ケース2:ハラスメント被害の放置から生じる二次被害

会社にパワハラ被害を相談したが、全く対応してくれず、逆にパワハラ被害が拡大した。

セカンドハラスメントの事例でケース1に次いで多いのが、会社に相談してもまともな対処をしてくれず放置され、会社に相談したことがばれて、よりハラスメントの被害が拡大するパターンです。

ケース3:プライバシーに対する意識が希薄で生じる二次被害

会社にセクハラ被害を相談したところ、会社中に相談内容が広がり、うわさになって居心地の悪さを感じた。

相談窓口が一元化されておらず、被害者の直属の上司が相談を受ける場合や、相談窓口を設置していても、相談内容に対するプライバシーの意識が希薄であることが原因となって生じるセカンドハラスメントです。

ケース4:加害者への適切な対応をせず生じる二次被害

会社にパワハラ被害を相談したところ、上司からパワハラをしているつもりはないと逆恨みされ、仕事をまわしてもらえなくなり、会社内での立場を失った。

ハラスメント被害に対して、会社が適切な対応を取らない場合(加害者の部署を移動させるなど)に起こり得るセカンドハラスメントです。

次ページ:セカンドハラスメントが起こる原因

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