お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

生理中は貧血になりやすい? 貧血の症状と4つの対処法

松峯美貴(産婦人科医・医学博士)

生理で貧血になりやすいのは本当?

では、生理の時に貧血になりやすいということはあるのでしょうか。

生理で鉄の必要量が増える

生理の時に出る経血の40~60%が血液成分[*3] なので、生理期間中に多量のヘモグロビンを失ってしまうことになります。体は失ったヘモグロビンを大急ぎでつくって補充しようとしますが、すぐにはつくれません。なので、生理の出血量が多い人の場合は貧血になることがあるのです。

また、経血の量が多いなど「生理の異常」(後述)があると鉄の必要量はより大きくなり、さらに不足しやすくなってしまいます。

生理中は貧血に気づきやすい

普段は貧血でも自覚症状がほとんどなくて、貧血に気がつかないことも少なくないようです。しかし生理中やその後は特に貧血が悪化し、不快な症状が強く、「貧血かも!?」と自覚するきっかけになることがあります。

会社の健診などで貧血を指摘されて、原因を調べるために受診する人の中には、重症でもまったく自覚症状がなく、普通に歩いて病院に来る人も少なくありません。

疲労感があっても、「忙しかったから」などと思って、貧血に気づかない人が多いのかもしれないですが、貧血ならばその原因が「治療が必要な病気」ではないか、確かめることが大切です。

貧血の症状が数日続き、貧血を疑うときは早めに受診しましょう。検査の上で原因別のケアや治療が必要になることもあります。(松峯先生)

次ページ:より貧血になりやすくなる生理の異常

SHARE