威圧感とは? 威圧を感じる人の特徴となくす方法
威圧感とはどういう意味でしょう。威圧感がある人っていますよね? 威圧感を与える人にはどんな特徴があるのでしょうか? また、威圧感を失くす方法はあるのでしょうか? マジシャン兼催眠心理療法士の浅田悠介さんに教えてもらいました。
「ちょっと威圧感ない……?」
こんな言葉を投げかけられたことはありませんか。
ビクッとしちゃいますよね。威圧感を与えようとして、与えているわけではありませんから──なんか悪い気がしてしまう。
今回のテーマは「威圧感」です。
威圧感とはなんなのか、どうすれば与えずに済むかを考えてみましょう。どうせなら良い空気をまといたい(そう感じてもらいたい)ですものね。
彼氏や、会社の上司や、身のまわりに威圧感を放つ人物がいるときの参考にもなると思います。ぜひ学んでいってくださいませ。
威圧感とはどんな意味?
そもそもの話をしましょう。威圧感とはなんなのか。言葉の定義を探ることでわかることもあると思います。
「威圧感」の「威圧」には次の意味があります。
いあつ【威圧】
威光または威力でおさえつけること。おどしておさえつけること。
(『広辞苑 第七版』岩波書店)
つまり「威圧感」とは、「人を威圧・圧倒する感覚」という意味になります。やや大げさにいえば、目の前にすると後ろにのけぞってしまう感じですね。
ある種の凄みやプレッシャーを感じさせるということです
威圧感がある人の特徴
威圧感がある人にはどのような特徴があるのか、いくつか例を挙げてみましょう。
(1)ガタイがいい
シンプルにこれもあります。
完璧に物理的な理由ですね。筋肉質であったり、骨太であったり、姿勢が前のめりであったりという理由から威圧感をかもしだしてしまうというわけです。
人間も動物です。本能はあります。大きな存在を前にすると、ついプレッシャーを感じてしまうのです。負けてしまう気がして。生命の危険シグナルといいますか。
言い換えると「危険っぽいもの」に対しても威圧感は生まれるわけです。
ど派手な赤色のジャケット、太いウォレットチェーン、身体についた暴力的な傷のあと──という感じです。ちょっと大げさにいえば。威圧感とは、本能が怖がるサインだともいえます。
(2)尊敬されている
リスペクトされているだけのこともあるでしょう。
だからこそ失敗を見せられない、下手な自分でいられないというプレッシャーが生まれるのです。それが威圧感として認識されるのですね。
むしろ他人を引っぱる地位なら、相応にあってしかるべきだと思います。逆にいえば威圧感がない状態は危険です。グループの統率がとれていないということですから。
尊敬の証でもあるでしょう。
(3)否定ばかりする
会話に否定グセがあるのかもしれません。
話をはじめるときは「いや」、「でも」、「ちょっと待って」と話題をさえぎるところからスタートというわけです。
議論を深めたいのかもしれません。しかし相手は「これじゃ何を言っても否定されてしまうんだろうな」と感じるようになります。いわば何を言っても通じないんだろうなという感覚です。
これは喜べないほうの威圧感かもしれません。
(4)機嫌の悪さを顔に出す
相手を圧倒する感覚は言葉以外にもあらわれます。
たとえば表情など。相手と会話しながらや、まわりを観察しながら、つい否定的な感情が顔に出てしまうのかもしれません。
もちろん感情を素直に出すのは悪いことでありません。とはいえ、露骨に負の感情(機嫌の悪さ)を出すと、まわりはプレッシャーに感じてしまうのです。
まわりとしては扱いに困ってしまうわけですね。
(5)虚勢を張っている
すごく大事な話をします。
人間は(得に男性は)誰もが何かに虚勢を張って生きています。何かを恐れていて、気づかれないように強がっているのです。
その恐れているものは人によって異なります。孤独かもしれません。地位を失うことかもしれません。能力のなさがバレることかもしれません。それを自分で認めることかもしれません。
その裏返しから虚勢を張るわけですね。他人に気づかれたくないから、そうでないふりを(過剰に)するわけです。
それが威圧感の正体かもしれません。どうか「その人物は何を恐れているのだろう?」という視点で観察してみてください。わかるものがあるはずです。

高圧的な人の心理や正しい接し方を紹介します。
与えたくない。威圧感をなくす方法は?
さて、そんな威圧感をなくす方法を解説します。
少なくとも軽くする方法は知っておいて損はないと思いますよ。まず、威圧感はそもそも必要なのかという観点から語ります。
そもそも威圧感は必要?
結論から言えば「尊敬からくる威圧感は出せるようになっておいたほうがいい。けれど普段は出さないにこしたことはない」になります。
ご存じのように、社会は「食うか食われるか」の世界でもあります。
やはりナメられたら終わりという部分もあるのですね。まわりは欲望のままに利用しようとしてきますから。それを防ぐためにも威圧感は必要です。
しかし日常生活では必要ありません。親しい人間関係に威圧感を持ちこむ必要はまったくないからです。ある程度、オン・オフできるのがベストかもしれません。
そのために「どのように威圧感が生まれるのか?」を学ぶのが大事だと思います。

威圧的な人に見られる代表的な3つの心理と、関係別の関わり方を紹介します。
威圧感を人に与えない4つの方法
では、人に威圧感を与えない方法を見てみましょう。
(1)服装や姿勢を見直す
まず見た目からです。
派手な色や形の服装、前のめりな姿勢などを直しましょう。
逆に清潔な白や、ベージュ、水色などナチュラルっぽいものを身につければ安心感がアップします。
もちろんファッションは個人の好みです。好きなものを着て問題ありません。もし威圧感に気をつけたいのであれば、というふうにお受けとりくださいませ。
姿勢もすらりと正しておきましょう。
(2)まずは肯定する
会話からも安心感をかもしだすようにしましょう。
具体的には「いいね」、「すごい」、「さすが」といったフレーズを使うのです。相手を否定しないということです。やさしい気持ちになれますよね。
これはなんでも受け入れる意見のない人間になるということではありません。相手がそのように考えていることを受け止めた、という合図にすぎません。
他人の意見をいったん受け止められるかに貴女の強さがあらわれます。踏ん張ってみましょう。少なくとも嫌な気分になる人はいないはずですよ。
(3)声のボリュームをおさえる
これも大事です。
声のボリューム調節が下手で、つい大声になる人がいます。緊張によるものがほとんどでしょう。しかし固くて大きい声は威圧感につながります。
意識して「声をやや抑える」ようにしましょう。ゆっくり話すことにも気をつけてもいいかもれません。
(4)機嫌が良さそうにする
究極これに尽きるかもしれません。
機嫌の良いふりをしましょう。本当に機嫌をコントロールする必要はありません──そう考えると気楽じゃないですか。あくまでふりをするだけでいいのです。
機嫌良さそうにしていると、まわりも機嫌良く接してくれるようになります。コンビニの店員さんと微笑みあったり、駅で道をたずねられたり──ちょっと嬉しくなるような出来事が起きるはずですよ。
機嫌の良いふりだけなら、いますぐにもできそうじゃありませんか?
「威圧感」はコントロールできたら最強
威圧感はオン・オフが大切です。
もちろん基本的には必要ありません。しかしナメられてはいけない場所もあります。場合によってはプレッシャーを与えることも必要でしょう。
とはいえ「威圧感」というと、ちょっと怖い感じがしますよね。そこで、こう考えてみるといいかもしれません。
ちょうどいい「威圧感」とは「緊張感」のことなのだと。
そう捉えるとわかることもあると思います。いつもダラっとすることはできません。緊張感が必要なときはありますものね。
さて、さて、私たちも適度な緊張感を大事にしつつ、基本的にはフレンドリーに生きていこうじゃありませんか。
貴女の人生に幸せが舞いおりるように祈っております。
(浅田悠介@令和の魔法使い)
※画像はイメージです
※この記事は2020年02月17日に公開されたものです