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人の幸せを喜べないのは当たり前? 友達関係や恋愛で嫉妬する心理と対処法

秋カヲリ

人の幸せを喜べないという感情は誰しも抱くもの。今回は、友達や同僚、元恋人など人の幸せに嫉妬してしまう心理を、カウンセラーの秋カヲリさんが解説。人の幸せを喜べるようになるための対処法を紹介します。自分が嫌と否定する前に、みんなが抱く当たり前の感情と向き合ってみましょう。

アラサーというと、まわりの友だちに結婚・出産のニュースが増えてきて、思うようにいかない現実に焦りを感じる人も出てくるでしょう。

たとえ「結婚したい」「子どもがほしい」といった願望がなくても、自分と他人を比べてしまって羨ましさや嫉妬を抱く人もいます。

でも、人の幸せが喜べないからと自分を責める必要はありません。

そもそも、人の幸せを喜べない感情が生まれるのは、おかしなことではないのです。人間の心理に着目して、幸せを喜べない状況について、心理カウンセラー・萩原かおりが解説します。

人の幸せを喜べないのは当たり前?

結論、当たり前の感情です。

私たちは他人がいる環境で生きています。その中で「絶対的な幸せ」を確立できている人は少なく、多くの場合「相対的な幸せ」を基準にしているはずです。

つまりは、「○○さんより営業成績が良かった」「○○さんよりかっこいい彼氏をゲットした」などの基準のことです。

絶対的な幸せは基準があいまいであり、強い思いや信念がない限り、そこへ幸せを感じられないのが人間です。従って、「人の幸せを喜べない自分が嫌い」と一概に否定するべきではなく、当たり前の感情とどう向き合っていくかが重要なはずです。

では、よくあるケースを見ていきましょう。

よくあるケース:恋愛の場合

恋愛の場合は、元恋人の幸せを願えないケースです。自分以外の相手と幸せになることをあなたは素直に喜べるでしょうか?

未練があったり、振られたり、浮気をされたりした場合、それは難しいかもしれません。相手のことが好きであれば、到底受け入れられないでしょう。また、浮気をされた場合、憎悪から幸せどころか不幸せを期待してしまうことだってあります。

愛憎という言葉があり、自分と深い関係にあった相手ほど、幸せを願えない本音が大きくなっていくことも考えられるのです。

参考記事はこちら▼

元彼の結婚にショックを受けた女性の割合や、素直に喜べない理由を解説します。

よくあるケース:友達の場合

例えば、親しい友達が先に結婚した場合。素直に喜べない人の悩みをよく耳にすることがありますよね。

自分が取り残される気持ちになったり、劣っているように感じたり、喜べない背景にはこんなモヤモヤがあるでしょう。

なぜこんな感覚に陥るのかと言うと、それにはこれから紹介する心理が関係しています。

参考記事はこちら▼

友達や同僚の結婚を喜べない心理を深掘りします。

人の幸せを喜べない人の心理・特徴

「友達の幸せを喜べない」「恋人に幸せになってほしくない」という感情を持つと、人は罪悪感を抱きやすいもの。

ここでは、人の幸せを喜べない心理について、代表的なものを5つご紹介します。

(1)自分に自信がないから

自分で自分を認めていれば自信を持つことができ、他人の幸せも素直に喜ぶことができます。

反対に、自分で自分を認められず自信を持てない人は、他人の幸せを喜ぶことができません。

これは、自分を認められないからこそ「他人から認められたい」と考えており、人からの称賛を求めているのです。

自分ではなく他人が幸せになっているのを見ると、「私はそんな幸福を手に入れていないのに」と落胆して劣等感を抱いてしまいます。

当然、「自分は他人から認められる存在だ」と思うこともできず、結果として嫉妬の感情を抱きやすくなるのです。

参考記事はこちら▼

自分に自信がない人の原因と対処法を解説します。

(2)現状に満足していないから

自分の仕事やプライベートなどに満足しておらず、不満を抱えている人は他人の幸せや成功を素直に喜ぶことができません。

むしろ、人が失敗したり破滅したりと他人の不幸を目の当たりにすると、安堵する傾向があります。

それに対して、自分の現状に満足している幸福な人は、他人の成功を素直に喜び、祝福することができます。

人の幸せを素直に喜べない人は、自分の仕事やプライベートになんらかの不満を抱えている可能性が高いでしょう。

(3)自分の女性性を確認したいから

これは友達が先に結婚した時に抱くモヤモヤの理由です。

今は女性の社会進出も当たり前になり、結婚しなくても十分に暮らしていける時代。それでも、友達が先にプロポーズされたり結婚したりすると、焦りを感じて素直に喜べない女性は多くいます。

潜在的に潜んでいる欲望や不安が刺激され、ネガティブな感情が生まれてしまうのです。

これは、独身女性に「男性から選ばれていない」という不安感が強く残っており、自分の女性性を確認したいと感じる女性が多いことの証です。

(4)自分の証がほしいから

女性性もそうですが、「自分の証」がほしいと考えているアラサー女性は多いです。

自分の証とは、多様性が尊重されて、わかりやすい正解が用意されていない社会で生きるときに、「私はまちがっていない」と感じるための支えになるものです。

自分の選択に納得し、人生を肯定するための材料になります。

たとえば、マンション購入も「自分の証」の1つ。マンションを購入できることが自立や経済力の証明になり、今後の人生の保障にもなります。

こうした経済的な成功をおさめている人がまわりにいると、「私にはない証を持っている」と感じて不安になり、素直に喜ぶことができなくなってしまうのです

(5)仕事も恋愛も完璧にしたいから

男性は趣味や仕事などが逃げ場になるのに対して、「仕事も恋愛も楽しもう!」という風潮がある女性にはあまり逃げ場がありません。

仕事がうまくいっていないときはキャリアが充実している女性が羨ましくなり、恋愛がうまくいっていないときは愛されている主婦が羨ましくなります。

幸せのハードルが非常に高く、どちらかだけ成功するのでは満足できないのです。

そのため、仕事か恋愛のどちらかがうまくいっていないだけで、仕事がうまくいっている人や恋愛がうまくいっている人が羨ましくなってしまい、相手の幸せを素直に喜べなくなります。

▶次のページでは、人の幸せを素直に喜べない時の対処法を解説します。

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