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ニキビ改善に役立つ食べ物を皮膚科医が解説!

松島桃子

ニキビの改善に効果的な食べ物

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栄養バランスの偏りがニキビにも影響することがわかりましたが、ニキビを改善するためには、どんな栄養素が必要なのでしょうか。ニキビ改善に必要な栄養素を含む食べ物について教えていただきました。

ニキビの改善に効果的な栄養素

ニキビの改善に必要な栄養素は、やはりビタミンです。ビタミンB、C、E、Aが大切ですので、それぞれの作用について詳しく解説します。また、ビタミン以外にも大切な栄養素がいくつかあるので、こちらも合わせてご紹介します。

<ビタミンB群>

ビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、B12、パントテン酸、ナイアシンなど種類があります)は、どれも肌の生まれ変わりをサポートし、皮膚や髪に栄養を与える大切な役割を担っています。特にビタミンB2は皮脂の分泌を調整し、肌を健康に保ってくれる働きがあります。また、ビタミンB1は糖をエネルギーに変換する働きを持つので、身体にとっても欠かせない栄養素です。ビタミンB群や、コラーゲン生成を助けるビタミンCが不足すると、肌のターンオーバーのリズムが乱れ、ニキビだけでなくさまざまな肌トラブルを引き起こす原因となるので、しっかり摂取しましょう。

<ビタミンC>

抗酸化成分であり、活性酸素から肌を守る役割を果たします。免疫強化作用もあるので、ニキビの炎症を抑えてコラーゲン合成を行い、肌の生まれ変わりをサポートしてくれます。ニキビ跡の治癒にも効果的な成分です。

<ビタミンE>

ビタミンEもCと同じく、抗酸化作用で有名な成分です。ニキビの原因のひとつである活性酸素を除去する効果があり、血行促進作用も持つので、肌へ栄養が行き届きやすくなります。

<ビタミンA>

皮膚や粘膜を健康に保つ働きや免疫強化作用があり、ニキビの原因となるアクネ菌と闘うときに必要な栄養素だといえます。

<タンパク質>

皮膚や爪、毛髪、筋肉、内臓などの形成に必要な栄養素です。タンパク質が不足すると新しい皮膚の生成が滞り、ターンオーバーのサイクルが乱れます。それによって古い角質の剥離が進まず、毛穴を塞いでしまいます。また、タンパク質は免疫細胞の材料でもあるため、不足すると免疫力が低下します。つまり、タンパク質不足になると、ニキビ菌に抵抗しきれなくなり、増殖を許してしまうことになるのです。

<必須脂肪酸>

必須脂肪酸は、肌の再生を促す作用があるため、不足するとターンオーバーのサイクルが乱れます。必須脂肪酸は、角質層の保湿因子である細胞間脂質を形成しているので、十分に摂取していないと角質層の保湿力が低下し、毛穴周辺の過角化を引き起こします。

<食物繊維・乳酸菌>

腸内環境の悪化は自律神経を乱すだけでなく、血行不良や食欲低下につながり、肌に必要な栄養が巡らない状態になってしまいます。肌に栄養を送るためにも健康な腸内環境を目指しましょう。

ニキビの改善に効果的な食べ物

先ほど述べたビタミンについて、多く含まれる食品にはそれぞれ以下のようなものがあります。

<ビタミンB群>
B1=大豆、ピーナッツ、しいたけ、玄米など
B2=納豆、さば、牛乳、卵など

<ビタミンC>
レモン、イチゴ、ピーマン、キャベツ、ほうれんそう、ブロッコリーなど

<ビタミンE>
卵、うなぎ、ほうれんそう、えんどう豆など

<ビタミンA>
鶏レバー・豚レバーなどレバー類、うなぎ、ニンジンなど

<タンパク質>
肉、魚、卵、豆腐、豆など

<必須脂肪酸>
サバ、いわしなどの魚類、えごま油など

<食物繊維・乳酸菌>
オートミール、ごぼう、ヨーグルトなど

必要な栄養素を効率的に摂る方法

効率よく栄養素を摂取するためには、より身体が吸収しやすい方法で調理するのがよいでしょう。ビタミンは、水に溶けやすい水溶性ビタミンと、油に溶けやすい脂溶性ビタミンに分けられます。水溶性ビタミンには、ビタミンB群やビタミンCがあり、水に溶けやすく熱に弱いため、生で食べられないものでも加熱しすぎるのは避けましょう。丸ごと煮込んだり、スープにしたりするのがおすすめです。

一方、脂溶性ビタミンのビタミンAとビタミンEは油との相性がよいので、油で炒めるなどして摂取すると吸収率が高まります。ただし、体外へ排出されやすい水溶性ビタミンと違って、脂溶性ビタミンは体内で蓄積されるので、摂り過ぎには注意してください。過剰摂取時の主な症状は頭痛です。

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