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そうだったんだ! 皮膚科医が教える、「毛穴」の役割って?

亀山孝一郎

女性を悩ませる肌トラブルのひとつ「毛穴」。でも、そもそも「毛穴」って、何のためにあるの? と疑問に思うことも。そこで、青山ヒフ科クリニック院長の亀山孝一郎先生に、「毛穴の役割」について教えてもらいました。

■顔の「毛穴」は何のためにあるの?

「毛穴なんて、なくてもいいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、毛穴は、皮膚を守るために発達したものとも言われており、肌になくてはならないものです。

そもそも皮膚の一番の役割は、外から細菌やウイルスなどの異物が体の中に入るのを防ぐ「バリア機能」です。また、肌は常に大気にさらされているため、どんどん水分が蒸発していき、乾燥してしまいます。この「水分の蒸発」を防ぐために大きな役割を果たしているのが、皮膚の一番外側にある角層。ですが、角層は環境の変化により蒸発していく水分量をこまめに調整する機能がないため、十分な保水機能を果たすことができません。

そこで、重要な役割を果たすのが毛穴です。毛穴から皮脂を出し、皮脂膜を作ることで、蒸発する水分量を調整することが可能になるのです。

特に顔は、体の中でも特殊な部位。日常生活をしていても洋服で隠せないですし、夏でも冬でも皮膚を露出していなければならないので、ほかの部位の皮膚に比べ、もっとも毛穴の働きが発達していったと言えます。

■「毛穴」は、顔のどの部分も同じようにある?

顔の中でも、眼のまわりの毛穴は少なく、頬や鼻といった、いわゆるTゾーンと同じくらい毛穴の数があり皮脂が分泌されると、皮膚が厚く重くなってしまい、まばたきや眼球を動かすときに邪魔になってしまいます。

眼のまわりは毛穴が少ないため、毛穴の開きやニキビができにくい傾向にあります。その代わり、肌の保水機能やバリア機能は皮膚が薄いぶん低め。乾燥しやすいので注意が必要です。

■「毛穴」の役割がうまく機能しないと……

自分の肌をインナードライや敏感肌だと感じている人は、毛穴の役割がうまく機能していない可能性が高いです。原因としては、ストレスや疲労によって代謝が落ち、血行が悪くなってしまうことが挙げられます。

代謝がいいと、血行もよく皮膚の機能が正常に働きますが、ストレスがたまっていたり、忙しい日々が続くと、まず脳などに血液をまわすよう自律神経がコントロールし、肌にまで血液が十分にまわらないことがあります。血行が悪いと、バリア機能や角層の水分保持力が低下します。そこで、代わりに低下した皮膚のバリア機能を助けてくれるのが毛穴の奥にある皮脂腺です。

毛穴から皮脂を分泌することで、皮膚が乾燥しないようにするのですが、これはあくまで皮膚の表面をカバーするもの。肌の水分量を維持する角層にしっかりと水分がないと、肌の表面はベタベタするのに、内側は乾燥してしまう、いわゆるインナードライの状態になってしまいます。毛穴の本来の役割は、蒸発する肌の水分量の調整なので、角層自体に水分がしっかりないと、皮脂ばかりが増えてしまうことになります。過剰に皮脂を分泌することで角栓ができ、それが酸化して黒ずみが目立つようになったり、角層が厚くなって毛穴に皮脂がつまり、炎症を起こしてニキビにつながる可能性もあります。

■「毛穴」を常に正常な状態にするには?

毛穴を常に正常な状態にしておくためにも、肌のバリア機能を高めておく必要があります。そのためにも、血行をよくし、代謝を上げていく生活を心がけるのは大切です。具体的には、主に以下の点に注意しましょう。

1、リラックスを心がける

自律神経の乱れは、血行不良につながります。自律神経は交感神経と副交感神経によって構成されており、2つのバランスがとれていることで体のさまざまな機能をコントロールしています。ストレスがたまると交感神経の働きばかりが活発になり、自律神経のバランスが崩れ、血行が悪くなってしまい、肌のバリア機能が低下してしまうことに。交感神経と副交感神経のバランスを正常にするためにも、イライラを感じた日は自分に合ったリラックス法を実践するようにしてください。

2、ビタミン、ミネラルの摂取

ストレスによって、ビタミンCやビタミンE、ビタミンB群が失われていきます。ビタミンCやビタミンE、ビタミンB群が足りないと、血行不良につながるため、悪循環に。外用薬や食事など体の内側から摂取するのはもちろん、基礎化粧品でもビタミンを多く含んだものを選ぶようにしてください。ビタミンCは、皮脂の分泌をおさえ肌のバリア機能を高める効果も期待できるため、積極的に摂取してほしいです。また、ミネラルも肌のバリア機能を高めるために重要です。

3、十分な睡眠

睡眠時間が足りないと、肌にいい栄養素を体の内側・外側からとっても吸収されていきません。また、睡眠時間が足りないと、交感神経が休まらない状態になってしまいます。6時間以上を目安に睡眠をとるようにしてください。

4、保湿をしっかり

乾燥していないつもりでも、肌の水分量は足りていないこともあります。しっかりと保湿をすることで、肌のバリア機能の低下を予防していきましょう。

 

■まとめ

女性を悩ませる「毛穴」ですが、肌を守るためには大切な存在であることがわかりました! 毛穴を正常な状態に保つ習慣が、毛穴の引き締まった健康的な肌の近道でもありそう。ぜひ意識してみてください。

(文:亀山孝一郎/青山ヒフ科クリニック 構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.21)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

亀山孝一郎

青山ヒフ科クリニック院長 皮膚科専門医 医学博士
1980年に北里大学医学部を卒業後、北里大学皮膚科に入局。その後、世界最大の研究所・米国立保健衛生研究所(National Institutes of Health, NIH)にてメラニンの生成について最新研究に没頭。米国から帰国後、皮膚科専門医、医学博士などの資格を取り、北里大学皮膚科の講師に。1994年に自由が丘クリニックの皮膚科部長に就任。1999年、世界に先駆けて“ビタミンCのニキビに対する効果”と題して論文を執筆。この研究をきっかけに、ビタミンCとニキビ、テカリ、オイリー肌との関係をくわしく分析し、「ビタミンC療法の第一人者」と呼ばれるようになる。1999年に独立し、青山ヒフ科クリニックを開設。そして2002年、オリジナル化粧品「ドクターケイ」を発表した。

●青山ヒフ科クリニック公式HP
http://aoyamahihuka.com/

●亀山先生オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/aoyamahihuka/

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