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皮膚科医が教える! 正しい「肌の乾燥」対策

石部千晶/六識

吉田貴子

肌の乾燥トラブルに悩む女性は多いですよね。渋谷スキンクリニックの院長・吉田貴子先生に、乾燥から肌を守るためのスキンケアのコツなど、正しい「肌の乾燥」対策を教えてもらいました。

空気が乾燥する季節に多い肌の乾燥トラブル。カサついたり、つっぱったり、かゆくなったり……。ストレスだらけの肌の乾燥に対して、みんなはどのようなスキンケアをしているのでしょうか? そこで、働く女性に、乾燥に関する悩みやセルフケア方法をアンケート調査。さらに、正しい肌の乾燥対策について、渋谷スキンクリニックの院長・吉田貴子先生に教えてもらいました。

Q. 肌の「乾燥」が一番気になる季節は?

まずは、どの季節に乾燥が気になるかをアンケートで聞いてみたところ、9割以上が「冬」を選択し、ダントツで冬に乾燥が気になるという結果に。空気が乾燥する季節ですから、お肌から水分が奪われていることを実感するのかもしれませんね。なかには、花粉が飛ぶようになると肌がカサカサしてくるという人も。続いて、乾燥がひどかったときの症状を聞いてみました。

■まるで粉吹きイモ!?

・「カサカサになり粉が吹いて、かゆくなるのでかきむしってしまい、傷だらけ」(28歳/ソフトウェア/販売職・サービス系)
・「粉が吹いていて、赤みがおさまらない」(27歳/電気/事務系専門職)

多かったのが、粉を吹いてしまうという意見。かゆみに我慢できず、かきすぎて出血してしまったという人もいました。こうなってしまうと、治るのにも時間がかかってしまいそうです。

■化粧をするのも一苦労

・「どれだけ保湿しても、表面のカサつきがおさまらず、化粧がのらなかった」(32歳/食品・飲料/事務系専門職)
・「顔の皮膚がムケて、ファンデーションを塗ると干からびた畑のようになり、お化粧できなかった」(26歳/商社・卸/事務系専門職)

ファンデーションが浮いてしまって化粧ができない人もいるようです。化粧がのらないと、それだけでテンションも下がってしまいますよね。

■オフィスの暖房が強すぎる!

・「職場の暖房で肌がパリパリに乾燥してしまう。なかなかなおらない」(25歳/医療・福祉/専門職)
・「11月上旬くらいから数週間、オフィスの乾燥が激しく、いるだけで顔が痛かった」(29歳/医療・福祉/専門職)

エアコンも空気を乾燥させる要因のひとつ。午後になるほどカサカサが止まらなくなってしまうと感じているみたい。職場は自宅とちがって、自分に合わせて温度調整ができないのがつらいところですね。

<「肌の乾燥」を解消するために実践していること>

また、肌の乾燥に対して、どのようなケアをしているのかも教えてもらいました。

■とにかく保湿!

・「スキンケアにオイルをプラスして保湿をしている」(30歳/機械・精密機器/事務系専門職)
・「パックなどで保湿ケアを徹底」(31歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)

乾燥にはまずは保湿! パックやクリームでしっかり保湿をするという意見が目立ちました。

■化粧水はケチらずいっぱいつける!

・「化粧水を、ぜいたくに毎日使用することです」(32歳/その他/その他)
・「化粧水を3回くらいつける、乳液でフタをする」(27歳/電機/事務系専門職)

安いものでもいいからとにかく化粧水をばしゃばしゃ使うという方法も。ただし、肌に水分を浸透させるだけではダメ。乳液やクリームでフタをしたいものですね。

■季節に応じたスペシャルケアを!

・「時期に応じて保湿力の高いクリームを使う」(28歳/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
・「冬は保湿力の高い化粧水にし、夏はさっぱり系にしている」(28歳/医療・福祉/専門職)

季節に応じたスキンケアをするという人も多かったです。不要なときは肌に余分な刺激を与えず、必要なときはたっぷり栄養を与えるというのは、肌も喜んでいる気がしますね。

皮膚科医に聞く、「肌の乾燥」の原因と解消法

渋谷スキンクリニックの院長・吉田貴子先生に肌の乾燥の原因と、正しい解消方法を教えてもらいました。

◆乾燥するのはなぜ?⇒「加齢とともに、肌は乾燥しやすくなる」

「肌が乾燥するメカニズムには、大きくわけて3つの要因が考えられます。ひとつめは、肌の水分を保持してくれる天然保湿因子“NMF”の減少。2つ目は肌を乾燥から守ってくれる、“脂質”や“セラミド”という成分の減少。そして3つ目は、肌の一番外側の部分である“角質”がガサガサになってしまい、肌から水分が逃げやすくなってしまうという点です。3つとも加齢が原因とされているため、歳を重ねるごとに、よりセルフケアが大切になっていきます」(吉田先生)

◆しっかり保湿で乾燥から肌を守ろう

「乾燥には、外から水分を与えることが大切です。セラミドなど、保湿成分が入った化粧水を使用することをオススメします。また、保湿のためにオイルを使用するのもいいと思います。ただ注意したいのは、オイル自体には保湿成分は入っていないということ。オイルを使う場合は、油分でフタをするイメージで、ケアの最後に塗るようにしましょう。手足などにはボディクリームをこまめに塗るのがいいですね。お化粧をしていると顔にはクリームが塗れませんので、そういう場合はミスト状の化粧水をふりかけて、しっかりと手のひらで抑え込んであげるようにしましょう。また、乾燥して肌がかゆくなったからといって、こすったり掻いたりするなど過度に刺激をあたえてしまうと、角質の表面がガサガサになってしまうので注意しましょう」(吉田先生)

<さいごに>

年齢を重ねるごとに肌の乾燥の症状はあらわれやすくなるなんて! 「若いころに比べて、肌が乾燥しやすくなった」と感じるのは、決して気のせいではないことがわかりました。そして、乾燥対策にはセルフケア、なかでも保湿を行うことが一番有効みたい。対処が遅れるとその分なおるまでに時間がかかるので、早め早めの対策をとるのがよさそうです。なかなか乾燥が改善されない人は、化粧水などを見直してみましょう。吉田先生によると、化粧水は「しっとりしたセラミド入り」のもの、クリームには浸透しやすい「ジェル状」のものがオススメ。しっかり保湿して、乾燥に負けない肌を作りましょう。

取材協力:吉田貴子先生
皮膚科・美容皮膚科医。2004年に渋谷スキンクリニックを開業。一般皮膚科と美容皮膚科を開設し、あらゆる肌の悩みに向き合っている。なかでもニキビ治療を得意とする。また、肌トラブルだけでなく、ダイエットやアンチエイジング、発毛治療など、美容にまつわる様々な悩みに対応してくれる。テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。

(取材協力:吉田貴子、文:石部千晶/六識)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2016年02月27日に公開されたものです

石部千晶/六識

「こんな情報がほしかった!と思ってもらえるような情報をお届けしたい」という想いから、舞台照明の仕事を経てライターに転職。昔から書くことが好きで、小学生のころから日記を書きためている。現在は、主にグルメや旅をテーマにした取材・執筆を行う。プライベートでは動物との触れ合いが何より好きで、牧場に行ってはムツゴロウさんのようになっている。

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吉田貴子

皮膚科・美容皮膚科医。2004年に渋谷スキンクリニックを開業。一般皮膚科と美容皮膚科を開設し、あらゆる肌の悩みに向き合っている。なかでもニキビ治療を得意とする。また、肌トラブルだけでなく、ダイエットやアンチエイジング、発毛治療など、美容にまつわるさまざまな悩みに対応してくれる。テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。

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