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【新連載】偶然再会した彼は、私の過去の汚点を知る人物で……

Story4 ★思い出を紡ぎ直して

なつかしい母校の中学。
一週間前まで、わたしが何より怖れた場所。
再びここへ来ることはないと思っていたのに。
あの大雪の日、原くんと出会ったことが、
すべての始まりだった。
今はこうして、裏門の前で彼を待っている。

「ごめん、待たせちゃったね」
「ううん、わたしが勝手に早く来ただけ」
視線を移すと、校庭は赤いラバーで鮮やかだ。
雪はすでに万年塀や校舎の影以外には、
ほとんど見当たらない。

わたしたちはその万年塀の外側に沿って、
校庭を眺めながら歩き始めた。

金属バットが白球を打ち返す音がキーンと響く。
校舎に反射する中学生たちの声援。
そばの鉄棒では「ふざけすぎだよぉ」と、
女の子たちが笑い声をあげている。

「でも、驚いた……。
中学生って、こんなに子どもだったんだ」
「うん。仕事でよく学校や塾へ行くけど、
中学生って、まだまだ子どもだよ。
1年生なんて、小学生とほとんど変わりない」