長引く咳! 漢方薬でどう対処する?
~約2週間後の再診~
丸山先生「どうでしょうか?」
T美「1週間ぐらいで昼間の咳がほとんど出なくなって、今週は夜の発作も落ち着くようになりました。でも、服用を忘れると咳がぶり返してしまいます」
丸山先生「もう少し1日3回で様子を見ましょう」
この約2週間後に症状が完全になくなり、廃薬となりました。
~~1カ月後のS子とT美~
S子「T美、漢方薬を教えてくれてありがとう。今年の冬を乗り切る自信がついたよ!」
T美「S子、葛根湯が効かなかったっていうからちょっと心配だったけど、結局しっかり効いてよかったよ」
S子「うちのお母さんも、葛根湯が風邪のひき始めに効くっていう意味を知らなかったから教えてあげた。けっこう知らない人多いよね」
T美「そうだよね。葛根湯は名前だけはみんな知っているけど、風邪に効くほかの漢方薬は、まだ知られていないものが多いよね」
S子「眠くなる成分も入っていないし空腹時でも飲めるから、市販薬や西洋の風邪薬が好きじゃないっていう人にもいいかもね」
丸山先生の初心者講座2
漢方薬は胃が空っぽの状態のほうが効きやすいものが多く、そもそも胃に負担をかけにくいという特徴があります。もちろん、漢方薬の種類や服用する人の証によっては胃腸に不快な症状が出る場合もありますので、医師の指示に従って服用することをおすすめします。
T美「漢方薬のよさってあんまり知られてないけれど、もっといろんな人に知ってもらいたいなぁ。……はっ!」
S子「どうかした?」
T美「なんかいま、私カン子先輩みたいじゃなかった?」
S子「そういえば、カン子先輩みたいだったね。まあいいじゃん」
T美「うん、まぁ、いいか……」
※効果には個人差があります。漢方薬の服用は医師の診断を受けてからをおすすめします。
丸山綾 まるやま・あや
日本東洋医学会(専門医)、日本産科婦人科学会(専門医)所属。1999年日本大学医学部卒業。駿河台日本大学病院、丸の内クリニック等を経て、現在、霞が関ビル診療所で婦人科医師として勤務。専門分野は産婦人科一般、漢方治療。
(取材協力:丸山綾、構成:小川たまか、イラスト:miya)
※画像はイメージです
※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.28)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください
※この記事は2014年01月31日に公開されたものです