お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「ご確認お願い致します」は正しい敬語? 意味と使い方、言い換え表現(例文つき)

にほんご倶楽部

ビジネスシーンで使用頻度の高い「ご確認お願い致します」というフレーズ。よく使われる言葉だからこそ、正しい表記や使い方を知っておきたいものです。この記事では、言葉の意味と正しい使い方、注意点、言い換え表現について例文と共に紹介します。

ビジネスシーンでよく耳にする「ご確認お願い致します」という言葉。相手に確認してほしい時に役立つフレーズですが、正しい使い方や表記を理解できているでしょうか?

この記事では「ご確認お願い致します」の意味と使い方、注意点、言い換え表現について、例文を挙げながら紹介します。

「ご確認お願い致します」とは?

まずは、「ご確認お願い致します」の意味と成り立ちを確認しましょう。

「ご確認お願い致します」の意味

「ご確認お願い致します」は、「確認」に接頭語の「ご」をつけた「ご確認」と、「願う」を丁寧語かつ謙譲語にした「お願い致す」+「ます」から成り立ちます。

かく‐にん【確認】
読み方:かくにん

[名](スル)

1 はっきり認めること。また、そうであることをはっきりたしかめること。「安全を—する」「生存者はまだ—できない」

2 特定の事実や法律関係の存否について争いや疑いのあるとき、これを判断・認定する行為。当選者の決定など。

(『デジタル大辞泉』小学館)

お願いいたします
読み方:おねがいいたします
別表記:お願い致します

相手に依頼・頼み事をする際に用いられる丁寧な表現。「いたします(致します)」は動詞「する」の謙譲表現+丁寧表現。「お願いします」よりさらに丁寧でへりくだった言い方といえる。より恭しい表現に「お願い申し上げます」が挙げられる。

(『実用日本語表現辞典』)

つまり「ご確認お願い致します」は、相手に「はっきりと確かめ、認めてもらう」ことを丁寧に依頼する言葉です。

「確認お願いします」の敬語として最上級の表現が「ご確認お願い致します」なのです。

「ご確認お願い致します」の表記は不適切

「ご確認お願い致します」の「致します」は補助動詞であり、その時はひらがなで書くのが正しいとされています。

そのため、ビジネスメールなどで用いる場合には、「ご確認お願いいたします」とひらがなで表記しましょう。

以降、本記事でも「ご確認お願いいたします」と表記していきます。

「ご確認お願いいたします」の使い方と例文

「ご確認お願いいたします」は、相手に確認を求める時に使います。

例えば、資料に誤りがないかチェックしてほしい時など。丁寧な表現ですので、ビジネスシーンにおいて目上の人に使っても問題ありません。

また、メールや文書に加え、口頭でも使える汎用性の高いフレーズです。確認してもらいたい内容とセットで伝えましょう。

なお、「ご確認のほどお願いいたします」と「~のほど」を加えることで、柔らかい表現になるのでおすすめです。

例文

・資料をメールに添付しましたので、ご確認のほどお願いいたします。

・部長、こちらの申請書に不備がないかご確認お願いいたします。

「ご確認お願いいたします」を使う時の注意点

ここでは、「ご確認お願いいたします」を使う際の注意点をチェックしましょう。

(1)「致します」は「いたします」と表記

前述の通り、「ご確認お願いいたします」の「いたします」は補助動詞であるため、ひらがなで表記するのが正しいとされています。

ビジネスメールなどで記載する際は注意しましょう。

(2)「確認」の内容を明確に

相手に確認を依頼する際は、何を確認してほしいのか明確にするのがベター。

「○○についてご確認お願いいたします」など、具体的に示して伝えるとコミュニケーションがよりスムーズになるでしょう。

(3)クッション言葉をつけ加える

「ご確認お願いいたします」だけでも十分丁寧な表現ですが、目上の人に何かを依頼する場合はクッション言葉をつけ加えると柔らかい印象になります。

例えば「お忙しいなか恐れ入りますが」や「お手数ですが」など。また、「どうぞよろしくお願いいたします」「何卒、お願いいたします」などをつけるのも良いでしょう。

前述した「ご確認のほど~」とするのもおすすめです。

「ご確認お願いいたします」の言い換え表現

最後は「ご確認お願いいたします」の言い換え表現を紹介します。シーンや相手に合わせて使い分けてみましょう。

「ご確認くださいませ」

「ご確認ください」に助動詞の「ませ」をつけて、「ご確認くださいませ」と表現することができます。

ませ
[助動]《丁寧の助動詞「ます」の命令形》

1 丁寧の気持ちを込めて、相手にある動作を要求する意を表す。「どうかお許しくださいませ」

2 丁寧の気持ちを込めて挨拶する意を表す。「ごめんくださいませ」

[補説] 12とも「いらっしゃる」「くださる」「なさる」などの尊敬語に付いて用いられる。また、「まし」となることもある。

(『デジタル大辞泉』小学館)

「ご確認ください」だけではやや強い印象を与える場合があるため、「ませ」をつけ加えることでより丁寧な表現になります。

例文

・○○についての書類を添付いたしますので、詳細をご確認くださいませ。

・本日、商品を発送いたしました。お手元に届きましたらご確認くださいませ。

「ご確認いただけますと幸いです」

「お願いする」という強制感をより和らげたい場合は、「ご確認いただけますと幸いです」がおすすめ。

「ご確認いただけますと幸いです」とは、「確認してもらえるとうれしいです/ありがたいです」という意味です。

例文

・○月○日までにご確認いただけますと幸いです。

ご確認いただけますと幸いです。何卒よろしくお願いいたします。

「ご確認お願い申し上げます」

お願いする相手に対して、より敬意を示したい場合には「ご確認お願い申し上げます」を使うのも良いでしょう。

お願い申し上げます
読み方:おねがいもうしあげます

相手に依頼などをする際に述べる言葉。「お願いします」に「申し上げる」を加えた謙譲表現で、一段とへりくだった言い方。

(『実用日本語表現辞典』)

例文

・大変お手数ですが、○日までに原稿のご確認をお願い申し上げます。

・メールに添付したファイルについて、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。

「ご査収お願いいたします」

相手に受け取ってもらいたいものがある時、またはよく確認してほしいものを送る時には、「ご査収お願いいたします」と言い換えることもできます

さ‐しゅう〔‐シウ〕【査収】
読み方:さしゅう

[名](スル)金銭・物品・書類などを、よく調べて受け取ること。「どうぞ御—下さい」

(『デジタル大辞泉』小学館)

大切な資料を送る時などに使いましょう。

例文

・請求書を郵送いたしましたので、ご査収お願いいたします。

・履歴書を送付いたします。ご査収のほどよろしくお願いいたします。

「ご確認お願いいたします」は丁寧に確認を依頼するフレーズ

相手に内容を確認してもらいたい時、「ご確認お願いいたします」は使いやすいフレーズです。

正しい表記や使い方を押さえて、ぜひビジネスシーンで使ってみてくださいね。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

SHARE