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目のクマは病気かも!? クマの原因と効果的な対処法とは?

小澤佑美

まわりから「キレイな女性」と思われるためには、目のクマは大敵。目の下にクマがあるだけで、なんだか老けて見えますよね。しかし、クマの色によって原因や対処法がちがうので、クマに対する正しい理解が必要です。この記事では、クマの種類別の原因と対処法について、皮膚科医の小澤佑美先生に解説してもらいました。

シワ

クマの種類・3つ

クマの種類は3つ。それぞれ特徴を見てみましょう。

顔

茶グマ

クマの約6割は茶グマです。上を向いたり、皮膚を軽く引っぱっても、色の変化が少ないのが特徴です。

青クマ

クマの約3~4割は青クマで、色は青黒いものが多いです。むくみは目立ちません。

黒クマ

上を向いたり、皮膚を軽く引っぱると、色が薄く見えることがあります。

「茶グマ」の原因と対処法

顔

原因

・紫外線
・くすみ
・目のこすりすぎ
・アイメイク・アイケアのしすぎ
・かぶれ

茶グマは、シミの原因でもあるメラニンの増加が関係しています。紫外線のダメージが強い場合、代謝されずにそのまま沈着して、顔のくすみになります。もし、目のまわりに沈着すると、クマとして目立つように。ほかにも、湿疹や花粉症、かぶれなど、目のかゆみに対して、目のまわりをこすったりかいてしまうと、摩擦が刺激となり、炎症を引き起こします。そして、炎症後に色素沈着を起こし、クマができます。また、普段からばっちりアイメイクをしている人も要注意。アイメイク自体が皮膚に刺激的な上に、メイクを落とすときに、さらに刺激を与えてしまうからです。ほかにも、合わないアイクリームの使用やあきらかな塗りすぎも、かぶれやくすみの原因になり、茶グマを濃くすることの原因につながります。

対処法

・サンスクリーン(日焼け止め)を使用する
・コンシーラーを利用する
・美白剤を使用する
・ビタミンCを摂取する

紫外線のダメージを避けるには、サンスクリーンが必要です。顔に塗るときに、鼻や頬だけでなく、目のまわりにも忘れずに塗ってください。基本的なことですが、コンシーラーを使って隠すのも有効です。また、サンスクリーンとコンシーラーを選ぶときのポイントは、①力を入れずに塗れる、②メイクをオフするとき、こすらずに落とせること。クレンジングを使わずに、洗顔料だけで落とせるタイプがオススメです。また、美白効果が期待できる化粧品も使用しましょう。しかし、人によってはかぶれることがあるので、腕などほかの部分で試してから使用してください。さらに、ビタミンCは、抗酸化作用や肌の新陳代謝を助けてくれるので、積極的に摂りましょう。

「青クマ」の原因と対処法

寝る

原因

・睡眠不足
・眼精疲労
・ストレス
・冷え

青クマは、寝不足や疲れているときに色が濃くなります。睡眠不足や眼精疲労、ストレスにより、目のまわりで血行不良が起こり、血液中にあるヘモグロビンの酸素濃度が低下することが原因です。これを西洋医学では、「うっ血」、東洋医学では「瘀血(おけつ)」と呼びます。血液の色が黒っぽくなるので、外から皮膚を通して見たとき、青く見えます。

対処法

・睡眠を十分にとる
・スマホやパソコンなどの目を使う電子機器の長時間使用を避ける
・入浴やホットパックなどで血行を改善する
・ツボを押す

血行を改善することが重要です。十分な睡眠をとることで、ヘモグロビンと酸素の結びつきが増え、血液中の酸素濃度が上昇します。スマホやパソコンを長時間眺めていると、目のまわりの筋肉が凝り固まり、血行不良を引き起こすので、使いすぎは避けましょう。また、青クマは茶グマや黒クマと比べてツボ押しの効果が比較的出やすいといわれているので、入浴中にツボを刺激してあげると、さらに効果的。そこで、青クマに効果的なツボをご紹介します。

・睛明(せいめい)……鼻の根元と目頭の間のくぼんだ場所にあるツボで、眼精疲労に効果的。両手の人差し指の腹を使って左右のツボを押しましょう。

・瞳子膠(どうしりょう)……目尻の少し外側にある骨のわずかなくぼみにあるツボで、眼精疲労や目尻のシワ改善にも効果的。両手の人差し指の腹で左右それぞれのツボを押しましょう。

・四白(しはく)……瞳の真下にわずかなくぼみがあるツボで、眼精疲労や目の下のたるみ改善に効果的。両手の中指の腹で左右それぞれのツボを押しましょう。

「黒クマ」の原因と対処法

保湿

原因

・加齢
・皮膚のたるみ
・アイケアのしすぎ
・腎虚

眼球は、「眼窩(頭蓋骨にある眼の部分の窪み)」にありますが、ここには骨がないため、「筋肉(眼輪筋)」や「靭帯」によって支えられています。しかし、加齢によりこの筋肉や靭帯が衰えてくると、眼球を支えきれなくなり、眼球が下に落ち込みます。すると、下まぶたの脂肪が行き場を失い、前にせり出すことで、目の下が膨らんできます。これによってできる影が、黒クマの主な原因です。皮膚自体も眼球を支える役割を担っているため、加齢により皮膚のハリが低下すると、たるみます。また、過剰なアイケアの刺激は、くすみだけでなく、皮膚のたるみの原因に。ほかにも、東洋医学で内分泌系や免疫機能など、全般の機能低下により起こる症状を「腎虚」といいますが、腎虚により、むくみを引き起こすことがあり、これがクマの原因となっていることがあります。

対処法

・表情筋を鍛える
・保湿をする
・むくみを解消する

顔の筋肉は、ひとつひとつは小さいですが、細かくたくさんあります。表情筋の中でも、特に、下まぶたより下にある筋肉を動かしましょう。セルフマッサージも凝り固まった筋肉をほぐすのに効果的です。力を入れすぎたり、皮膚をひっぱらないように注意しながら、眼窩の縁に指を添え、うなずくようにしながら骨を少し圧迫します。眼窩に沿って、「頬→目尻→眉の上→目頭」と移動させましょう。また、皮膚のたるみを改善するには、ハリを持たせることが必要です。目のまわりは乾燥しやすく、乾燥するとハリが低下するので、保湿をしっかりしましょう。ほかにも、むくみを解消するために塩分を控え、バランスのとれた食事を心がけてください。

クマは病気の可能性も……?

医師

色別にクマの原因と対処法について解説しましたが、中には、内臓疾患からくるクマや、クマとまちがえやすい青アザもあります。心配な人は、病院に相談しましょう。

まとめ

それぞれのクマに対する原因と対処法をご紹介しました。これ以上クマが悪化しないように、日ごろのケアが大切といえそうです。しかし、病気の可能性もあるので、気になる場合は放っておかず、病院に行きましょう。

(文:小澤佑美、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックを行いました(2018.05.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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