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ニオイと色をチェック! おりものでわかる「病気」のサイン

髙橋怜奈

人と比べることが難しいおりもの。少しでも量が増えたり、ニオイが気になると、病気なのではないかと不安になりますよね。そこで今回は、正常なおりものや、色やニオイでわかる病気のサインについて、産婦人科医の髙橋怜奈先生が解説! おりものの色やニオイ、量に違和感を感じたら、ぜひチェックしてみてください。

悩む女性

<目次>

そもそもおりものって何?

ハート

おりものは、医学的に帯下(たいげ)といって、腟の潤いを保ち、細菌などが子宮に侵入するのを防ぐという、女性のカラダを守るために大事な働きをしています。主に①外陰の皮脂腺や汗腺、そのほかの分泌腺からの分泌液、②腟壁からしみ出た漏出液、③腟や子宮の出口の細胞が剥がれ落ちたもの、④子宮や卵管からの分泌液、⑤感染による分泌液などから構成されています。

「正常なおりもの」の状態って?

風船

色:白
量:1日4~6ml程度の少量
ニオイ:なし~汗のようなニオイがある

ただし、おりものの量やニオイは個人差が大きいので、一概には言えません。

月経周期によって変化するおりもの

女性

月経直後~卵胞期 (増殖期)

月経直後は、残った血液がおりものと混じり、茶色~褐色になります。そのあと、一時的に量が減って、サラッとした状態に。

排卵期

排卵期は、おりものの量がもっとも増える時期。これは、精子を迎え入れやすくするためです。透明なゼリー状で、よく伸びるおりものが2~3日続きます。ときには血液が混じることもあります。

黄体期(分泌期)

黄体期になると、次第に量が少なくなり、白濁した粘り気のある状態に。下着につくと、黄色っぽく見えることがあります。

月経前

月経前は、再びおりものの量が増えはじめます。白濁していて、下着につくと黄色っぽく見えることがあります。次第に、ニオイが強くなり、月経の数日前から粘液に少量の血液が混じることも。

年齢によって変化するおりもの

女性

初経~10代

初経がはじまるころから、徐々におりものが増えはじめます。ただ、女性ホルモンの分泌が不安定な時期のため、増えたり減ったりすることがあります。

20代~閉経

20~30代は、女性ホルモンの分泌がピークを迎え、もっともおりものの量が多くなりますが、以後はほぼ安定した量に。やがて、女性ホルモンの分泌が減少するとともに、おりものの量も減っていきます。

閉経後

閉経後2~3年経つと、卵胞ホルモンがほとんど分泌されなくなり、おりものも出ず、乾いた状態になります。もし、おりものの分泌量が増えた場合、体に異変が起きている可能性もあるので、婦人科に行きましょう。

おりものの「色・ニオイ・量」から病気をチェック!

チェック

黄色~緑で泡状

腟トリコモナス症の可能性があります。かゆみをともなうのが特徴で、性行為が原因で発症することが多いですが、プールや温泉で感染することもあります。病院での治療が必要です。また、パートナーも治療を受ける必要があります。

白色で、酒粕様状、粥状

カンジダ症の可能性があります。強いかゆみをともなうのが特徴で、疲れているときや、抗生剤の服用が原因で発症することがあります。カンジダ自体は常在菌のため、自分の免疫で自然によくなることも多いですが、自己判断せず、婦人科で治療してもらうほうが安心です。

黄色でどろっとしている

細菌性腟炎の可能性があります。魚の腐ったようなニオイをともない、ホルモンバランスが乱れていたり、腟を石鹸で洗いすぎたりと、腟の自浄作用が低下したときに起こります。自然によくなることも多いですが、婦人科で治療してもらうと安心です。

※そのほかにも、子宮頸がん、子宮や卵巣の炎症によっても、おりものが増えたりすることがあります。長引く場合は、自己判断で放置せず、婦人科を受診しましょう。

まとめ

自分では、おりものの変化がわかりづらいですよね。しかし、放っておくと病気が深刻化することも。異常を感じたら、すぐに婦人科を受診するようにしましょう。子宮や卵巣の病気が隠れていることもあるので、1年に1回の婦人科検診は必須です。

(取材協力:髙橋怜奈、文:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.26)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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