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脱・産後ママの不眠地獄! 赤ちゃんの睡眠を整えるのに最適な授乳リズムとは?

赤ちゃん

産後ママの最大の悩みといえば、睡眠不足。夜中でも頻繁に起きる赤ちゃんに振り回されて、ほとんど眠れずにひと晩過ごすなんていうことも。睡眠不足が続くと体力がなくなるだけではなく、夫にイライラをぶつけたり、赤ちゃんに十分な愛情を注げなかったり、精神的に追い込まれるケースもあります。実は赤ちゃんのうちは母親が眠れないのは“仕方のないこと”とも言い切れないんです。

睡眠リズムの確立が脳神経や免疫の発達を促す

生後2~4カ月の赤ちゃんは、体のリズムができあがっていないため、睡眠や覚醒のリズムがあやふやです。だからといって「赤ちゃんのうちはそれが当たり前」と放っておくと、なかなか睡眠リズムが確立しないことに。

「赤ちゃんの睡眠リズムを早く確立させることは、母親の心身の負担を減らすだけではなく、赤ちゃんの成長にとっても非常に効果的です。睡眠リズムの確立は、脳神経系や免疫系の発達を促すのです」

そう話すのは、医学博士で睡眠科学、脳生理学を専門とする白川修一郎さん。では赤ちゃんの睡眠リズムをできるだけ早く確立させるにはどうすればいいのでしょうか?

3~4時間おきの授乳間隔が最適

白川さんは次のように指摘します。

「実は『赤ちゃんが泣いたらおっぱいをあげる』という授乳方法が、睡眠リズムの確立を遅らせる原因になります。赤ちゃんはお腹がすいたときだけではなく、さまざまな理由で泣いているのです。それなのに泣いたらおっぱいをあげるという習慣をつけていると、赤ちゃんの体のリズムがなかなか整いません。とはいえ、特に初産婦の場合、赤ちゃんがなぜ泣いているのかを判断するのは難しいものです。そこで大切なのが、計画的な授乳です。授乳リズムは新生児の場合2~3時間おきと決めて、それ以外のときはたとえ泣いても授乳しないようにすると、体のリズムが整うと同時に、睡眠リズムも早く整うのです」

また、新生児の赤ちゃんは昼夜の区別がありませんが、日中はたとえ睡眠中であっても明るい環境の中で寝かせ、夜は暗く静かな環境で寝かせることも睡眠リズムの確立に役立つそうです。

母親の規則正しい生活も赤ちゃんの睡眠を左右する!

さらに母親が、妊娠中から朝は決まった時間に起きて夜は早めに寝るといった規則正しい生活をしておくことも大切。同時に昼寝の習慣をつけておくことも有効なのだそう。

「授乳間隔をコントロールすることに加えて、昼寝をすることも母親の睡眠不足解消につながります。けれども昼寝の習慣がないと、いざ昼間に寝ようと思っても眠れません。そこで妊娠末期から昼寝の習慣をつけておくことがおすすめです。特に妊娠末期は尿が近くなったり、お腹が大きくなって寝苦しくなったりして、不眠がちになるものです。妊娠末期になると働いていた人は産休に入って時間の余裕があると思うので、ぜひ昼寝を取り入れましょう」(白川さん)

昼寝は正午から15時くらいまでの間に、90分程度するのがいいそうです。

赤ちゃんの眠りを誘うプラスのサイクルとは?

実は妊娠末期から産後の睡眠は、母乳の出にも影響を及ぼします。睡眠不足は母乳を生産するホルモン、プロラクチンの分泌を低下させることがわかっているのです。夜間の母乳には自然な睡眠を誘うメラトニンという物質が含まれています。つまり、母親がよく眠れていると母乳の出がよくなり、赤ちゃんも自然と眠りやすくなるという好循環が生まれるのです。

まとめ

赤ちゃん誕生の喜びに、存分にひたる間もなく陥る産後の不眠地獄。そこから早く抜け出して、かけがえのない赤ちゃんとの時間を楽しむためにも、赤ちゃんの睡眠リズムを早めに確立しましょう!

(取材協力:白川修一郎、文:中寺暁子)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.05)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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