キッチンハイターが活躍! ノロウイルスからの護身術
■カキを食べる際は要注意
冬場に流行する感染症として、インフルエンザの他にノロウイルスがあります。非常に感染力が強く、吐き気や下痢などの症状が強く、また高齢者の場合は脱水などから命にかかわることも。原因としては、感染者の吐物や糞便に触れたり、ノロウイルスに汚染された二枚貝、主にカキなどを加熱不十分で食べた場合に感染することがあります。
食品からの感染を防ぐためには、十分に加熱することが大切です。具体的には90度で90秒以上、中までしっかり加熱することでウイルスの活性を失わせることができます。
■手洗いもしっかり行おう
外出後などは石けんを用いて十分に泡立て指の間や爪の隙間、手首なども洗うとよいでしょう。石けんは皮脂を落としてウイルスが落ちやすくなりますが、乾燥から肌を守るために、手洗い後は保湿ケアも忘れずに。
いっぽうアルコールではノロウイルスは不活性化できません。ノロウイルスを消毒するには、次亜塩素酸ナトリウムと加熱のみ有効なのです。
■調理機器の消毒に有効なのは……
調理器具等は洗ったあとに、キッチンハイターなどに含まれる次亜塩素酸ナトリウムを0.02%(次亜塩素酸ナトリウムそのものの濃度として0.02%)に薄めたものに浸して消毒し、最後に流水で洗い流します。加熱の場合は90度以上を90秒以上キープ。
■感染しない、感染させない
ノロウイルス感染者の便や吐物には多くのウイルスが存在し、さらに症状改善後も1週間は排泄され続けるといわれます。その間は吐物・便に汚染されたものは0.1%(次亜塩素酸ナトリウムそのものの濃度として0.1%)に薄めた次亜塩素酸ナトリウムに浸して消毒し、それらは直接触らないように使い捨て手袋を用いて処理しましょう。また、蔓延しないようにビニール袋などにくるんで封をします。そして部屋の換気も忘れずに。
■まとめ
家族が感染した場合、二次感染を防ぐためにも、上記のことを守りつつ、トイレやドアノブなども次亜塩素酸ナトリウムで消毒しましょう。また、消毒後は金属腐食防止のためにしっかりと水拭きすることをおすすめします。また、汚染されたリネン類は90度の熱湯で1分以上消毒するか、0.1%次亜塩素酸ナトリウムでの消毒が有効ですが耐熱性や色落ちの心配のあるものは注意深く行ってください。
(文:35歳女性内科医/Doctors Me、構成:マイナビウーマン編集部)
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※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください
※この記事は2015年01月11日に公開されたものです