福島県会津「皆川食肉店」で見つけた、総重量1kgの爆盛りあんかけ焼きそば
揚げ焼きそばといえば、たっぷりの餡をかけてパリパリと麺をほぐしながら食べる中華料理。これをチャレンジメニューで出す店があると取材班のもとへ情報が飛び込んできた。
【会津「お食事処 むらい」―1kgのロースかつ丼に「思わず三度見した」】
総重量1kgにも及ぶというこのビックリメニュー、なんと提供しているのは福島県会津若松市にあるホルモン焼きの店「皆川食肉店」だ。
今回、この情報を聞きつけて、さっそく取材の申し込みをしたのだが、その日はなんと定休日……。しかしそこでくじけないのが、われわれの目指す大食い魂の見せ所。ごり押しの結果、なんとお休みのマスターの家まで押しかけて、撮影することに成功した。
豪快ながらも本格中華の味わい
マスター曰く、ボリューム的には2人前だそうだ。これまで数々の修羅場をくぐり抜けてきたわれわれとしては、その程度のボリュームで驚くことはない。もしかしたら噂が先行しているだけの料理かもしれないという不安を抱えながらアタックすることになった。
調理をしてくださったのは、オーナーの息子さんである皆川恭平氏(26歳)。福島県郡山市内の中華料理店で修業をし、店の後継ぎとなるべく3年前に戻り、そこで磨いた技術を本来のホルモン焼きに加えてメニューのラインナップにしているのだとか。
豪快に振る中華鍋からは、具だくさんの餡が見え隠れする。何ともいい香りが漂ってくる。これまで驚きのボリュームに圧倒させられる場面が多かった本企画ではあるが、これならいけるかもしれない。そんな甘い考えが浮かんだとき、このメニューがその実体を表したのだ。
どうやって食べようか……
まず驚いたのは、中華餡と麺が別々に出てきたこと。その餡ですら、いわゆるラーメンどんぶりに並々と注がれている。さらに2人前だからとタカをくくっていた麺は、その数倍の量が盛り付けられている。この出来立て熱々の餡を、皿に盛った麺にかけて食べるのだ。
隣に並べたタバコの箱と比べていただきたい。これ、常人の食べる域をはるかに凌(しの)いでいることは確かなのだ。いくらおいしくたって、こんな量、食べられますか……。あまりのボリュームのために、定番メニューから姿を消し、今では要予約となった伝説の料理だったのだ。
しかし、そこは中華で修業した腕前の料理。いざ食べ始めるとこれがとてもうまい! コクのあるうっすらとした醤油味の餡が、パリパリに揚げてある麺にうまく絡み合っている。これをチャレンジメニューと呼んでいいのだろうか。
これは立派な一品料理の味であるというべきだろう。
気になるこのメニュー、挑戦する場合には「チャレンジメニュー、あんかけ焼きそば1000円!」と電話をすることが必要とのこと。
いろいろな思いが頭の中を交差する。ふと気がつけば、そこには完食した皿が残っていたのだった。
このメニュー、何と1000円で挑戦ができるのだ。もちろん完食した暁には無料となる。これまで、この揚げ焼きそばに成功したのは、地元の空手道場の門弟数名だとか。
取材班も確かに成功するにはした。しかし、はしたなくもその場でダウン、しばらく狸のような腹を天井に向けたまま、見苦しくうなり続けていたのであった。
大食いかつ激ウマ料理を食したいのであれば、ぜひオススメしたい名店である。
≪皆川食肉店≫
住所:福島県会津若松市本町4-7
定休日:日曜日定休日
場所:西若松駅から徒歩10分
(OFFICE-SANGA)
※この記事は2013年12月30日に公開されたものです