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2人に1人が「睡眠改善難民」。医師がすすめる快眠のコツとは?

#ヘルシーニュース

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オーストラリア発祥で「コアラマットレス」を展開するコアラスリープジャパンは、2024年3月15日の「世界睡眠デー」、3月18日の「春の睡眠の日」に合わせて「日本人の睡眠状況」について調査しました。

また、今回の調査結果について、日本医師会、日本睡眠学会所属する坪田聡先生に解説してもらい、日頃実践できる睡眠方法について教示してもらっています。

平日の睡眠平均時間は「6.86時間」、休日「8.07時間」

日本人(20代〜60代有職者)の睡眠時間(n=999)

平日と休日における睡眠時間について調査した結果、平日の平均睡眠時間は「6.86時間」、休日の平均睡眠時間は「8.07時間」となりました。

日本人のソーシャルジェットラグ、平均は「約1時間」

性年代毎の平日と休日のソーシャルジェットラグ(n=999)※平日と休日における就寝・起床時刻を調査して分析

全体のソーシャルジェットラグの割合(n=999)

さらに、日本人のソーシャルジェットラグ(平日と休日の就寝・起床時刻のずれ)について調査したところ、約1時間という結果に。また、ソーシャルジェットラグにおいて1時間30分以上の人は全体の23.9%、世代別では、20代は42.1%、30代は28.8%が1時間30分以上のソーシャルジェットラグがあることがわかりました。

<坪田先生コメント>

平日と休日の睡眠時間の差が2時間以上ある方は「睡眠負債」に陥っている可能性も
寝溜めはできない……起床して17時間後には「二日酔いレベル」の脳の働きに。
平日と休日の睡眠時間の差が、2時間以上ある方は「睡眠負債」いわゆる「睡眠不足」に陥っている可能性が高いといえます。

また、 平日と休日の睡眠時間の差 が3時間以上ある方は、日頃の睡眠時間が1時間少ない状態が続いていると指摘する専門家もいます。さらに、遅い時間に就寝し、遅い時間に起床すると「体内時計」が狂い始め、ソーシャルジェットラグという「時差ボケ」のような状態が脳内で発生している可能性があります。

寝溜めという言葉がありますが、人体の構造上、睡眠を貯蓄することは残念ながらできません。眠気を減らすことが睡眠と言われ、睡眠負債(睡眠不足)を減らすことが睡眠の役割となります。

睡眠は、スマートフォンや携帯の充電のような役割となります。そのため、起床後は、睡眠によって得た充電を使って日中の活動を行っていきます。例えば、8時間睡眠の方が6時間睡眠となると、充電量が100%に満たない状態で1日がスタートするイメージです。

また、起床して17時間後には、「二日酔いレベル」程度の脳の働きとなってしまうので、睡眠をしっかり取り、脳や体の充電を行うことが重要です。

ソーシャルジェットラグが1時間30分以上は、日常的なストレスに対して不満

ソーシャルジェットラグ別における生活の満足度(※数値が高いほど、満足度が高い状況)

各世代・男女別における睡眠の満足度

仕事やキャリア、健康状態、人間関係、日常のストレス度合いなどの生活における満足度を調査しました。

自身の睡眠における満足度を調査した結果、34.4%が満足、37.6%が不満を持っていることがわかりました(どちらでもないと回答した人は28.0%)。そして、睡眠の総合的な満足度は男女ともに20代から40代へと年齢上がるにつれて満足度が下がる傾向にあります。

さらに、ソーシャルジェットラグが1時間30分未満〜2時間以上ある人は、40%〜45%の割合で睡眠に関して不満を持っており、30分未満・1時間未満の人と比較すると、約10ポイントの満足度の違いが見えてきました。

全体およびソーシャル・ジェットラグ別における睡眠の悩み

また、睡眠において「悩んでいる」ことを調査したところ、「寝起きが悪い/寝起きがスッキリしない」「起きたい時間よりも早く起きてしまう」「よく寝過ごす」といった「起床時の悩み」に関しては40.7%が回答。

「寝つきが悪い/スムーズに寝つけない」「眠りが浅い/熟睡できない」「夜中に目が覚める」などの「就寝時の悩み」は47.8%が回答する結果となりました。

さらに、ソーシャルジェットラグ別に分析した結果、「休日前の金曜日や土曜日はついつい夜更かししてしまう」という項目では、2時間以上のソーシャルジェットラグの人の51.6%が悩んでいることが判明しました。

“改善したいけどわからない…” 2人に1人が「睡眠改善難民」の状況

睡眠改善意向の割合(n=999)

改善に取り組めない理由(n=742)※ご自身の睡眠に改善の意向のある方対象

「ご自身の「睡眠」について改善またはより良くしたいと思いますか」という質問に関しては、74.3%が改善したいと回答しました。

さらに改善意向のある人に、「現状において改善・より良くするために十分な取り組みができていると思いますか」という質問については、52.6%の割合で「どのようなことをするのがいいか、よくわからない」「睡眠の受診が面倒に感じる」と回答。

睡眠への改善意向はあるものの、改善策を見出せないままになっている「睡眠改善難民」の人が2人に1人いることがわかりました。

約4人に1人が平日の昼寝、約2人に1人が休日の昼寝を実施

平日における昼寝状況について(n=999)

休日における昼寝状況について(n=999)

平日における昼寝について調査したところ、73.4%が「昼寝をすることはない」と回答。一方で、休日においては55.0%が昼寝を行っていることがわかりました。

ソーシャル・ジェットラグ別における休日の昼寝状況について(n=999)

さらに、ソーシャルジェットラグ別に分析した結果、30分未満のソーシャルジェットラグ層では、50.6%が「休日の昼寝はすることはない」と回答。

1時間以上のソーシャルジェットラグ層は全体よりも休日に昼寝する傾向にあり、さらには1時間30分以上のソーシャルジェットラグ層は1時間以上の昼寝をする割合が、全体と比較して10ポイント以上高い結果となりました。

欲しい/参加したい睡眠サービス1位は、「会社が昼寝できる環境を提供」

睡眠に関する仕組みやサービスについて、あなたが欲しい/参加したい物・コトについて

また、「睡眠に関する仕組みやサービスについて、あなたが欲しい/参加したい物・コト」について調査したところ、「会社が昼寝できる環境を提供してくれる」と30.4%が回答し、昼寝環境を求める声がTOP回答となりました。

<坪田先生コメント>

16時以降の眠気は「睡眠負債」のサイン? 14時〜16時の20分程度のパワーナップ(昼寝)が鍵
人体のメカニズム上、眠気は、午前2時〜4時と14時〜16時の2つタイミングでピークを迎えます。そのため、午後の眠気ピーク時間に昼寝を取ると効果的です。

仕事をしている方は、食事の後に仮眠・昼寝を取るのが効果的です。一般的に、昼12時以降の短時間の仮眠をパワーナップと呼びます。パワーナップの目安としては 10分〜20分、ご高齢の方であれば30分ほどの時間が効果を発揮します。20分程度あれば浅い睡眠となり、眠気と疲労感が軽減され、作業効率がアップするとされています。

睡眠不足は注意力や集中力、生産性の低下を招きます。ただし、16時以降の仮眠は避けるべきです。16時以降に仮眠を取ると、かえって夜の入眠時間が遅れ、十分な睡眠時間を確保することが難しくなります。16時以降に眠気を感じる方は「睡眠負債」のサインとなりますので、日ごろの睡眠時間の見直しを行うのが良いと思います。

休日の昼寝に関しては、1時間30分ほどが効果的と言われています。1時間30分ほどの睡眠は、睡眠周期の一つ分と言われ、浅い眠りから深い眠り、そして覚醒状態までに持っていくことが可能です。なお、休日の昼寝のことを「ホリデーナップ」と呼びます。

調査概要

調査名:睡眠に関する実態調査
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:全国
調査対象:週休二日制の企業に勤める20代〜60代の男女999名
調査期間:2024年2月13日〜2月14日
調査企画:コアラスリープジャパン
補足:調査結果において、比率は小数点以下第2位を四捨五入しているため、必ずしも合計した数字が100%にならない場合があります。

(エボル)

※この記事は2024年03月26日に公開されたものです

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