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「把握お願いします」の敬語表現とは? ビジネスで使える言い換えフレーズ

にほんご倶楽部

「把握お願いします」を敬語にすると? 言い換え表現

相手にしっかり理解してほしい時、どのような表現に言い換えることができるでしょうか?

シーンに合わせて使い分けてみてくださいね。

(1)「ご確認お願いいたします」

相手に確認をしてほしい場合、「ご確認お願いいたします」は汎用性の高いフレーズです。「はっきりと確かめ、認めてもらう」ことを丁寧に依頼することができます。

かく‐にん【確認】
読み方:かくにん

[名](スル)

1 はっきり認めること。また、そうであることをはっきりたしかめること。「安全を—する」「生存者はまだ—できない」

2 特定の事実や法律関係の存否について争いや疑いのあるとき、これを判断・認定する行為。当選者の決定など。

(『デジタル大辞泉』小学館)

なお「ご確認お願いいたします」の「いたします」は補助動詞であり、ひらがなで書くのが正しいとされています。メールなどで用いる場合には表記に注意しましょう。

(2)「ご一読ください」

「ご一読ください」は、資料などを「一通り読んでください」と依頼する時のフレーズです。

いち‐どく【一読】 の解説

[名](スル)一度読むこと。ひととおり読むこと。「—の価値がある」「応募作を—する」
(『デジタル大辞泉』小学館)

敬語として正しい表現ですが、「~ください」という表現は受け取り手によって目線に感じる場合もあるようです。

シーンに応じて「ご一読いただけますでしょうか」「ご一読お願いいたします」などと使い分けてみましょう。

(3)「ご了承ください」

「ご了承ください」は、相手に「事情を理解して納得してほしい」と伝えるフレーズです。

りょう‐しょう〔レウ‐|リヤウ‐〕【了承/×諒承/領承】
読み方:りょうしょう

[名](スル)事情をくんで納得すること。承知すること。承諾。「—を得る」「申し入れを—する」「—済み」

(『デジタル大辞泉』小学館)

敬語として正しい表現ですが、こちらの事情を「受け入れてほしい」と一方的に依頼するニュアンスがあり、目上の方に使うのは避けた方がベターでしょう。

(4)「ご承知おきください」

「ご承知おきください」は、相手に「事情をあらかじめ知っておいてほしい」と伝える場合に使えるフレーズ。前項で紹介した「ご了承ください」と近いニュアンスです。

しょう‐ち【承知】
読み方:しょうち

[名](スル)

1 事情などを知ること。また、知っていること。わかっていること。「無理を—でお願いする」「君の言うことなど百も—だ」「事の経緯を—しておきたい」

2 依頼・要求などを聞き入れること。承諾。「申し出の件、確かに—した」

3 相手の事情などを理解して許すこと。多く下に打消しの語を伴って用いる。「この次からは—しないぞ」

(『デジタル大辞泉』小学館)

このフレーズも敬語として間違いではありませんが、「事情を知っておいてほしい」と一方的な印象を与える可能性もあります。

目上の人には使わない方がベターかもしれません。

(5)「ご理解ください」

「ご理解ください」は、「内容を分かってほしい」「事情を察してほしい」という時に使えるフレーズです。

り‐かい【理解】

[名](スル)
1 物事の道理や筋道が正しくわかること。意味・内容をのみこむこと。「理解が早い」
2 他人の気持ちや立場を察すること。「彼の苦境を理解する」
3 「了解2」に同じ。
→了解りょうかい[用法]

(『デジタル大辞泉』小学館)

「察してほしい」という要求を伝える言葉であるため、場合によっては失礼な印象を与えてしまう可能性も。

「恐れ入りますが」とクッション言葉を付け加えたり、「ご理解のほどよろしくお願いいたします」とより丁寧な言い回しをしたりするのが良いでしょう。

「把握お願いします」は目上の人に使わない

「把握お願いします」とは、「しっかり理解してください」と相手にお願いする意味を持ちます。

そのため、目上の人に対してお願いする場合は他の言い回しに変えるのがベター。シーンに応じて、適切な敬語表現を使いましょう。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

※この記事は2024年03月22日に公開されたものです

にほんご倶楽部 (敬語・ビジネス用語専門編集プロダクション)

いつも使っているけれど間違った認識も多い「敬語」や「ビジネス用語」。人にはなかなか聞けない常識から応用編まで、日本語に関する情報を発信。

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