「旧正月」とは? 日本のお正月との違いや海外での祝い方を解説
日本・中国以外の旧正月事情
中国以外にも、旧正月を祝う国は数多くあります。そこで、続いては各国の旧正月事情を紹介します。
台湾の場合
台湾の旧正月は中国と同様に「春節」と呼ばれ、1週間程度の連休となります。大晦日は「年菜」と呼ばれる、台湾のおせち料理を家族で囲む風習があります。縁起の良い食べ物として、大根・パイナップル・魚・みかんなどが食卓に並ぶのだとか。
さらに、「年貨大街(ニェンフォダージェー)」と呼ばれる歳末市が開催され、年越し商品を買い求める人々でにぎわいます。
韓国の場合
日本のお隣、韓国において旧正月は「ソルラル」と呼ばれ、親戚が集まって先祖を供養します。旧正月は3日間前後が休日となり、帰省する人たちで交通機関がにぎわうようです。
お正月は、日本の雑煮に似た「トックク」という料理が定番。トッククを囲み、家族や親戚と共に旧正月を過ごすようです。
ベトナムの場合
ベトナムの旧正月は「テト」と呼ばれて祝祭日となります。家に金柑の木や桃を飾る習慣があり、町中でさまざまなイベントが開催されるようです。
旧正月に食べる料理は地域によってさまざま。「バインチュン」と呼ばれるちまきに似た料理や、煮込んだ肉を冷やしたゼリー、キノコスープなどを食べるといわれています。
マレーシアの場合
多民族国家であるマレーシアでは、年に4回も正月を祝う習慣があるのだとか。中華系の人が多く住んでいるため、旧正月の過ごし方や祝い方は中国と似ています。
チャイニーズニューイヤーである旧正月には、中国と同様に町が赤色にデコレーションされます。「イーサン」と呼ばれるおめでたい料理を食べるそうですよ。
旧正月は旧暦の正月を意味する
旧正月とは、旧暦の1月1日、また元日からの数日間を指します。日本では明治初めに旧暦から新暦へ切り替わったことをきっかけに、旧正月を祝う習慣は少なくなりました。
一方で中国の旧正月は春節と呼ばれ、1年の中で特に盛り上がる国民行事として知られています。他にも、韓国やベトナムなどでも旧正月をお祝いする習慣があることが分かりました。
同じアジア圏でも、旧正月の位置づけや祝い方がさまざまなのは興味深いものですね。
(すぎうら)
※画像はイメージです
※この記事は2023年11月27日に公開されたものです