「正直ベース」は正しい言葉? 意味や由来、言い換え表現を解説
「正直ベース」の類語・言い換え表現
「正直ベース」は「正直に言うと」「実を言うと」という意味のビジネス俗語ですが、それ以外の表現に言い換えることも可能です。
相手に合わせて言葉を使い分けられるよう、それぞれをしっかり覚えておきましょう。
(1)「率直に申し上げると」
「率直に申し上げると」は、余計な隠し事をせず、自分の考えをありのままに発言することを表します。謙譲語である「申し上げる」が含まれているため、目上の人を相手に意見する場合も使える表現です。
ただし、何の前触れもなく「率直に申し上げると」と言うと驚かれてしまう可能性があります。そのような心配がある場合は、「大変恐縮ですが」「恐れ入りますが」などを添えて発言すると良いでしょう。
(2)「単刀直入に申し上げると」
「単刀直入」とは元々、1本の刀で敵の本陣に切り込んでいくことを表す言葉です。そこから、回り道をせずに本心を伝えるという意味で使われるようになりました。
その結果、「単刀直入に申し上げると」は、「率直に申し上げると」と同じ意味で使われます。どちらも表すニュアンスは遜色ないので、お好みの方を使って問題ないでしょう。
また、「単刀直入に申し上げると」の場合も、前触れがない場合は「大変恐縮ですが」「恐れ入りますが」を添えることをおすすめします。
(3)「忌憚なく申し上げると」
「忌憚なく申し上げると」は、「率直に申し上げると」「単刀直入に申し上げると」をさらに丁寧にした表現です。
「忌憚」とは「はばかること、遠慮すること」を意味する言葉で、日常会話では滅多に使われませんが、ビジネスシーンの会話ではしばしば使われます。
「正直ベース」は人によって使用の賛否が分かれる表現なので、ビジネス会話では、これら3つの表現を使う方が無難だといえるでしょう。
(4)「はっきり言うと」
「正直ベース」と同様の意味を日常会話で言い表すのであれば、「はっきり言うと」も使えます。
「正直ベース」は、ビジネス俗語ならではの遠回しな表現ですが、親しい仲であれば、思ったことをはっきり言っても良いことが多いでしょう。そのようなシーンでは「はっきり言うと」が適していると言えます。
しかし、むやみに使いすぎると軋轢を生む可能性もあるので、使いどころにはくれぐれも注意しましょう。
「正直ベース」は本音を伝える際に使われるビジネス俗語
「正直ベース」は、「正直に言うと」「実を言うと」と同じ意味を表すビジネス俗語です。本音を率直に伝えるのがはばかれるため「ベース」をつけて遠回しにしています。
しかし、「正直ベース」が正しい言葉かどうかは賛否が分かれるため、積極的には使用しない方が無難かもしれません。
今回ご紹介した類語や言い換え表現を参考に、場面に適した表現を使って本音を表現していきましょう。
(にほんご倶楽部)
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※この記事は2023年07月11日に公開されたものです