「次第です」の意味とは? 使い方と注意点、言い換え表現(例文つき)
「次第です」という言葉はビジネスシーンで耳にする言葉ですが、どんな意味なのでしょうか。また上司に使っても問題はないの? この記事では「次第です」の正しい使い方と注意点、言い換え表現について例文を用いて紹介します。
「次第です」とは、状況や理由などを説明する時に使う言葉です。また「あなた次第です」のようにも使われます。
汎用性の高い表現だからこそ、正しい意味や使い方を知っておきたいもの。
この記事では「次第です」の意味や使い方、言い換え表現について例文と共に紹介します。
「次第です」の意味
「次第」には多くの意味があります。まずは、辞書の意味を確認しましょう。
し‐だい【次第】
【一】[名]
1 物事が行われる際の一定の順序。「式の—を書き出す」
2 今まで経過してきた状態。なりゆき。「事の—を話す」
3 物事の、そうなるに至った理由。わけ。事情。「そんな—で明日は伺えない」
4 能や狂言の構成部分の一。七・五、返句、七・四の3句からなる拍子に合った謡。シテ・ワキなどの登場第一声として、また曲舞(くせまい)や乱拍子の序歌としても謡われる。
5 能や狂言で、シテ・ワキなどの登場に用いる囃子事(はやしごと)。大鼓・小鼓に笛があしらい、続いて4が謡われる。
6 歌舞伎囃子(ばやし)の一。5を取り入れたもので、能がかりの登場音楽として用いるほか、「関の扉(と)」などの幕開きにも奏する。【二】[接尾]
1 名詞に付いて、その人の意向、またはその事物の事情のいかんによるという意を表す。「あなた—でどうともなる」「この世はすべて金—」
2 動詞の連用形に付いて、その動作が行われるままにという意を表す。「手当たり—に投げつける」「望み—に買い与える」
3 動詞の連用形または動作性の名詞に付いて、その動作がすむと直ちにという意を表す。「満員になり—締め切る」「本が到着—送金する」(『デジタル大辞泉』小学館)
一般的に使われる意味としては、大きく分けて3つあります。
1つ目は、次に何をするかという一定の順序を示す意味です。例えば「式次第」という使い方の場合、卒業式や結婚式、お葬式などの式典において、進行プログラムを意味します。
2つ目は、どういう関係でそうなったのかという事情や経緯、成り行きを示す意味。
そして3つ目は、「あなた次第」「手当たり次第に」など、その人の意向や事情によって物事が決まるという意味です。
「次第」は実に多くの意味を含む言葉であるため、文脈などから読み解く必要があるでしょう。
「次第です」の使い方と例文
「次第です」には複数の意味があるため、シーンによって使い方が異なります。
事情や成り行きを説明する時の例文
どういう経緯でそうなったのかという事情や理由などを説明する時は、以下のように使いましょう。
目上の人に事情を説明する場合、最後に「~という次第です」を使うことで締まった印象になります。
例文
・先方の予算都合により、今回の提案に関しては見送りとなった次第です。
・渋滞により到着時間が遅れた次第です。大変申し訳ございません。
状況や人に任せる時の例文
状況や人の成り行きによって判断が変わる場合は、以下のように使います。
例文
・システムトラブルが解消され次第、再開見込みです。
・最終的にどうするかはあなた次第です。
▶次のページでは「次第です」を使う時の注意点を紹介します