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【FP解説】30代女性の平均貯金額は? 老後のためにいくら必要?

根本 寛朗(ファイナンシャルプランナー)

老後のためにどれくらいお金が必要?

1人で生活していく上で心配になってくるのは、老後の生活についてではないでしょうか。ここからは、独身で老後を迎えた場合にいくら必要になるのか確認していきましょう。

現時点の女性の年金月額は約10.8万円

まずは65歳以上の年金受給者が受け取っている金額について、下記の表を見てください。

性別 平均支給金額
全体 月額144,268円(年額約173万円)
男性 月額171,305円(年額約205万円)
女性 月額108,813円(年額約130万円)

※「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに作成

女性の年金収入は月額108,813円で、男性よりも少ないことが分かります。出産や育児などで男性に比べて働く期間が短かったり、年収が少なかったりする人もいるため、それが金額に影響していると考えられます。

単身女性の平均支出は約15万円

次に、65歳以上の単身女性の消費支出を確認しましょう。下記の表を見てください。

消費項目 月平均額
食費 35,773円
住居費 13,116円
高熱水道費 13,254円
家具・家事用品 6,160円
被服及び履物 3,891円
保険・医療 8,692円
交通・通信 11,631円
教育 0円
教養・娯楽 12,333円
その他の消費支出 34,567円
非消費支出

11,541円

(うち社会保険料 5,082円)

合計 150,958円

※2020年家計調査年報(総務省)をもとに作成
※社会保険料については総世帯及び単身世帯の家計収支を参照

平均消費支出は139,417円、非消費支出は11,541円となっており、合計で月に150,958円支出していることが分かります。

老後に不足する金額は約2,755万円

1カ月の年金収入が108,813円、支出が150,958円なので、収支としては毎月42,145円不足することになります。つまり年間では505,728円不足します。

(毎月の不足分 42,115円)×12カ月=年間の不足分 505,380円

厚生労働省が公表している簡易生命表によると、65歳女性の平均余命は24.91年。つまり平均寿命は90歳ほどとなります。この余命を全うした場合に生涯で不足する金額は約1,260万円となります。

(年間の不足分 505,380円)×24.91年=約1,260万円

住居については持ち家で65歳までにローンを払い終えている人もいるので上記の表では住居費が少なくなっています。

そのためずっと賃貸で生活する人はさらに毎月5万円程度不足すると考えると、生涯では約2,755万円不足することになります。

これらのことから、「退職までの目標貯金額は3,000万円」と考えておくと良いでしょう。

次ページ:老後のためにどれくらいのペースで貯金すれば良い?

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