「働きたくないでござる」って何? 元ネタと使い方
SNS上で「働きたくないでござる」という書き込みを見たことはありませんか? なぜ「働きたくない」の語尾に「ござる」という語尾をつけて使うようになったのでしょうか。今回は、スラング「働きたくないでござる」の元ネタや使われ方を紹介します。
「できれば働かず自由に生きていたい!」こんなことを考えたことはありませんか? あなたも心当たりがあるかもしれませんね。
そんな中で生まれた「働きたくないでござる」というスラング。
今回は、そんな「働きたくないでござる」の意味や元ネタについて、詳しく紹介します。
「働きたくないでござる」とはどんな言葉?
そもそも「働きたくないでござる」にはどんなニュアンスがあるのでしょうか。元ネタと一緒に押さえていきましょう。
「働きたくないでござる」の意味
働きたくないでござるとは、「とにかく働かずに遊んで暮らしたい」という魂の叫びのような気持ちを意味しています。
労働は国民の義務とされていますが、「できれば働かず自由に生きていきたい」というのは、きっと誰もが考えたことのあることですよね。
歌詞になったりグッズになったりしたこともあるほど、一時期若者の間で流行した言葉です。ではなぜこのような言葉が流行したのでしょうか?
「働きたくないでござる」の元ネタとは?
「働きたくないでござる」という、まるで時代劇などに出てくる侍のような言い回し。このような言葉遣いになったのは、その語源が時代もののマンガのパロディであったことが理由です。
『SAKON』のパロディが元ネタ
「働きたくないでござる」の元ネタは、ふたば☆ちゃんねるという画像投稿サイトにアップされたパロディのコラージュです。
『SAKON-戦国風雲録-』というマンガに出てくる、豊臣秀吉の家臣である主人公の石田三成が島左近という武将を家臣にするシーンのセリフを「働きたくないでござる!」と変えたものがアップされて話題になったのが発端。
元のセリフは「戦が大嫌いでござる」という言葉だったのですが、その苦悶に歪んだ表情と「働きたくないでござる」というしょうもないセリフが相まって、面白く感じた人達が広めたようです。
『るろうに剣心』のパロディによりさらに拡大
また、マンガ『るろうに剣心』のワンシーンのセリフを変えたものがネット上にアップされたことが、「働きたくないでござる」というスラングが広まった一番の理由かもしれません。
そのシーンはヒロインである神谷薫を剣心の宿敵である雪代縁が手にかけようとしたところを剣心が蹴り飛ばし、逆刃刀を握りしめて「例え巴の本当の魂がお前に微笑んだとしても、それだけは絶対に許さん!」と怒りながら叫ぶシーン。
ですが、その部分が「働きたくないでござる! 絶対に働きたくないでござる!」というセリフに変えられ、拡散されました。
ただ、流行した理由は、剣心のただならぬ雰囲気とセリフのミスマッチが面白かったことだけではありません。
そもそも剣心というキャラクターが流浪の剣客であり、神谷薫の経営する剣術道場に居座った後も特に働くことがなかったことがその理由でしょう。剣心自体は神谷家の家事をするなどして暮らしていましたし、働き者ではあるのですが……。