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「ご存知」の意味や使い方。「ご存じ」との違いを解説

山本茉莉

メールでも使える「ご存知」の正しい使い方(例文つき)

「ご存知」はビジネスシーンで頻繁に使われます。そのため正しい使い方を覚えていないと、相手と円滑なコミュニケーションが取れないかもしれません。

ここでは、「ご存知」の例文と共に、正しい表現を確認しておきましょう。

(1)ご存知でしょうか

「ご存知でしょうか」は、「知っていますか」の敬語表現です。相手に対して「知っているかどうか」を聞きたい時に使います。文章の終わりに「でしょうか」を置いて疑問系にすることで、相手に確認するという意味合いになります。

目上の人に対して「知っていますか」と聞くと、直接的な表現のため失礼に当たる可能性があります。そのため、目上の人に知っているかを確認したい時は、尊敬の意味を含んだ「ご存知でしょうか」に言い換えるのが適切です。

例文

・緊急時の連絡先はご存知でしょうか?

(2)ご存知かと思いますが

「ご存知かと思いますが」は、「知っていると思いますが」を丁寧にした表現です。「知っていると思うが念のために確認する」といったニュアンスが込められています。

相手が知っているという前提で話を進めた場合に、もし相手が内容について知らなかったとすると、恥をかかせたり失礼に思われたりするかもしれません。そういった事態を回避するためには、「ご存知」に「かと思いますが」を添えて断定しない表現にするのが無難です。

似ている表現として、「ご存知だと思いますが」「ご存知かもしれませんが」も同じように使えます。ただし、「ご存知かと存じますが」のように「存じる」を重ねる表現は、日本語としてやや不自然なので避けた方が無難です。

例文

・ご存知かと思いますが、当プロジェクトについて次の取締役会で取り上げられることになりました。

(3)ご存知の通り

「知っている通り」を敬語で表す時は、「ご存知の通り」が適切です。広く知れ渡っている表現であり、既に相手が知っていることを前提として話す時に使います。

なお、「ご存知の通り」は「ご存知のように」にも言い換えが可能です。

例文

・皆さまご存知の通り、今回の件について○○様に取材することになりました。

(4)ご存知でしたら

「ご存知でしたら」は、「もし知っていれば」の敬語表現です。相手が知っているかどうかを確認した上で、何かの要望を伝えたい時に使います。

「ご存知でしたら教えていただけますでしょうか」のように、「ご存知でしたら」の後に「教えてもらう・お願いする」といった意味の表現を組み合わせるのが一般的です。その他には、「ご存知でしたらご教示ください」も同じようなニュアンスで使えます。

または、謝罪を意味する「ご容赦ください」を組み合わせて、「既にご存知でしたらご容赦ください」と言うこともできます。これは「既に知っていたらお許しください」と連絡の行き違いを謝罪する表現です。

例文

・○○様のご連絡先をご存知でしたらご教示ください。

(5)ご存知ない

「ご存知ない」は、「(相手が)知らない」を敬語で表現した言葉です。相手が知らないことについて話す時に使います。

例文

・会議の日程変更について、A社の皆さんはご存知ないようでした。

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