【心理学】傍観者効果とは? 身近な例や陥らないための対策
傍観者効果を起こさないための対策
最後に、傍観者効果を起こさないためにどうしたら良いのか、その対策方法を紹介します。
(1)緊急事態への対応方法を日頃から考えておく
日頃から何も準備していないと、とっさの時に行動することは難しくなります。
例えば、具合の悪そうな人がいたら救急車に連絡し、症状や場所の伝達をするなど、普段から何かあった時のためにシミュレーションしておくと良いでしょう。
(2)最悪の事態を想定して動く
「大ごとにしすぎて後から問題になったらどうしよう」と思うと、行動に移せなくなります。
緊急かどうか判断しかねる際には、「大げさに行動をして、何も問題なかったらラッキー」というように考えると良いでしょう。
社内教育などにおいても、最悪を想定して動くことを訓練し、そうした社風をつくっておくと、傍観者を生み出しにくくなるはずです。
(3)指名して具体的に指示を出す
助けてほしいことがあったら、ただ助けてほしいと言うだけではうまく伝わらず、傍観者を生んでしまうことがあります。
「○○さんが、△△で困っているので××してください」「そこの青い服を着たお兄さん、110番してください」など、指名して具体的に指示を出しましょう。
すると指名された相手は「自分に責任がある」と感じますので、行動に移しやすくなるはずです。
(4)日頃から行動に移す訓練をする
緊急の時に、とっさに対応できるようにするためには、日頃からフットワークを軽くしておくのがおすすめです。
例えば、電車内で妊婦さんを見かけたら席を譲る、具合の悪そうな人には声を掛ける、会議で真っ先に手を挙げて発言するなど。
「あれ?」と気づいた時にそのまま様子を見るのではなく、行動につなげる訓練をしておくと、いざという場合でも適切な判断ができるようになるでしょう。
日頃のちょっとした行動の積み重ねを大切にしよう
周りにたくさんの人がいると、傍観者となって行動を起こさなくなるという心理効果は、人柄に関係なく、誰にでも起こり得るものです。
みんなが動いていない時に自分だけ行動するのはとても勇気がいるものですが、傍観者効果があることを自覚して、陥らないようにしたいですね。
日頃から、ちょっとした物事でも見ないふりをせず行動につなげていけば、緊急時にも体が動くようになると思いますよ。
(高見綾)
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※この記事は2021年05月21日に公開されたものです