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仕事が苦痛に感じる原因とは? 9つの対処法

大塚統子(心理カウンセラー)

仕事を苦痛に感じて、暇、つまらない、苦手、向いていない……など思うことはありませんか? その原因として、どんなことが考えられるのでしょうか。この記事では、心理カウンセラーの大塚統子さんが仕事を苦痛に感じる原因と解決策を解説します。

「仕事が苦痛でつらい……」と思う瞬間は、働く人の多くが経験しているでしょう。

そう簡単に仕事を辞めるという判断もできず、ストレスがたまっている人も少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、仕事を苦痛に感じる原因と解決策を紹介します。仕事の苦痛を解消して、少しでも楽な気持ちで働けるようになりますように。

仕事が苦痛に感じる原因

仕事に行けるのが楽しくて、毎日ワクワクしていたら、仕事が苦痛だなんて思わないでしょう。

仕事が苦痛に感じる原因は人によってさまざま。代表的な苦痛の原因を挙げていきます。

(1)人間関係がうまくいかない

仕事の内容は気に入っているのに、上司と合わない、苦手な人がいるなど、人間関係がうまくいかないことが原因で仕事を辞めたいと思う人は非常にたくさんいます。

コミュニケーションのすれ違いで、「自分の気持ちを分かってもらえない」「イライラする」「攻撃される」「孤立して寂しい」などの感情が苦痛の元かもしれません。

(2)仕事が向いていない

「この仕事は自分に合わないのでは?」と思い、向いていない仕事を続けていくことに苦痛を感じる人もいます。もちろん、今の仕事には興味や適性がなく、他にもっと向いている仕事がある場合もあります。

ただ、感情に着目すると、「自分はうまくできていない」「人に迷惑を掛けているのではないか」「仕事にやりがいを感じられない」といった気持ちがあるのかもしれません。

(3)仕事の負担が大きすぎる

自分の能力以上の仕事を任されるプレッシャーが続く、ノルマや長時間労働をこなす気力・体力が限界など、仕事の負担が大き過ぎるのが苦痛の原因である場合もあります。

感情的には「頑張らないと見捨てられる」「自分は役に立たないのではないか」といった人の期待に応えられない不安や、「もうこれ以上頑張れない」と行き詰まって疲れきった気持ちがあるのかもしれません。

(4)待遇が悪い

自分の働きに対して給与・社会保障などの待遇面が不十分というのが、仕事が辛くなる原因のことも。

本当に苦痛に感じているのは、「報われない虚しさ」「価値が認められない」「大切にされない悲しさ」とか、漠然とした未来への不安、時間や経済的な余裕のなさから好きなことができない不自由さかもしれません。

 

仕事が苦痛に感じた時の対処法

仕事でいつも同じような問題が起きて転職する方は、職場で抱く感情に癖があることが多いようです。

苦痛の理由が自分の考え方・感じ方の癖にあるならば、それらを変えていくように意識すると良いでしょう。

(1)自分の気持ちを人に話す

信頼できる人に自分の気持ちを打ち明けてみましょう。思うままを話して、受け止めてもらうことで落ち着く気持ちもあります。

ただし、毎回延々と話すのは相手にも負担になるので、あらかじめ話す時間の制限を決め、「できればアドバイスはなしで、ただ聞いてほしい」とお願いしてみると良いでしょう。

(2)自分を肯定する

自分を否定していると、自己嫌悪や劣等感などでネガティブ思考にはまりやすくなります。

まずは、「私は頑張ってきた」「私はよくやっている」と自己肯定に取り組みましょう。たとえ苦手なことがあったとしても、貢献できていることも必ずあるはずです。

(3)上司や先輩を頼る

頑張る人ほど「大丈夫です」と1人で問題を抱えて苦しくなりやすいようです。

上司や先輩などに「自分には荷が重過ぎる」と相談するとか、分からないことを「教えてほしい」と聞いてみるとか、素直に人を頼ってみましょう。

状況が分からなければ、周囲の人は助けることもできません。まずは状況を周りに伝えることから始めてみてください。

(4)自分自身の考え方・感じ方を整える

自分と人の価値観は想像以上に異なっています。相手に悪気がなくても、自分の思い込みや受け止め方で悪意を感じてしまうこともあるものです。

自分にはどういう思い込みがあって、どう感じやすい癖があるのか、自分の傾向を理解しましょう。そして、変えた方が良い点があれば、柔軟に更新するのが大切です。

(5)伝え方を工夫する

「自分がどう言いたいか」よりも、「相手が聞いた時にどう受け止めるか」を想像して言葉を選ぶと、相手に考えを伝えやすくなります。

コミュニケーションを円滑にするには、まず相手を理解することが重要です。そして、意思疎通が円滑になると、人間関係のストレスが減らせるでしょう。

(6)学ぶ努力をする

仕事に関しての知識や能力の不足が問題ならば、学ぶ努力が必要です。また、経験不足には地道に経験を重ねていくのみ。誰だって始めからうまくできるわけではありません。

完璧を求めて不完全な自分を責めるより、学んで成長することに力を注ぎましょう。自信は行動の後についてきます。

(7)与えられたものに感謝する

全ては必然で、周囲の人間関係や自分が担う仕事などは、縁あって自分に与えられているものという考え方があります。

それらに感謝しようとすると、与えられたものの良い面に気付きやすくなり、感じ方も変わってくるでしょう。

(8)仕事以外の時間を充実させる

仕事にはある程度のストレスはつきものです。仕事が生活のすべてになっているならば、趣味や友人との楽しい時間を積極的に持ってみましょう。

生活のどこかで、うれしい・楽しい・好き・ワクワクといった気持ちを感じられると、心のバランスが取りやすくなるはず。

(9)転職活動をしてみる

どうしても苦痛が改善されないなら、実際に転職情報を集め、活動してみるのも良いですね。

比較する対象が明確にあると、今の仕事のメリット・デメリットや、自分自身の価値評価を客観的に考える材料になります。

転職するにしても現状維持に留まるにしても、納得して気持ちの折り合いが付けやすくなるでしょう。

▶次のページでは、仕事が苦痛に感じている時にやってはいけないことを紹介します。

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