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セックスが原因で「膀胱炎」になるって本当? その理由と予防法

宋美玄(産婦人科医・医学博士)

膀胱炎の症状

若い女性がかかる膀胱炎のほとんどは、大腸菌などの細菌が尿道から侵入することによる急性感染性膀胱炎だといわれています。急性感染性膀胱炎には3つの特徴的な症状があります。

(1)排尿痛

排尿時に痛みが生じることがあります。特に排尿の終わりごろに不快な痛みを感じやすくなります(排尿終末時痛)。

(2)頻尿

おしっこが近くなり、トイレに行く回数が増えるのも急性感染性膀胱炎の特徴的な症状といえます。 30分~1時間ごとにトイレに行きたくなることもあります。

(3)血尿、濁った尿が出る

膀胱の炎症により、おしっこに血が混じることがあります。また、細菌と戦うために集まった白血球や炎症部分の分泌液、はがれた膀胱の粘膜などが混入して、濁った尿が出ることもあります。

急性感染性膀胱炎の治療には、薬(抗菌剤)が使われます。処方された薬を飲むと、基本的には数日以内に完治しますが、場合によっては検査が必要になることもあります。なお、処方された薬は自己判断で飲むのをやめず、きちんと飲みきることが大切です。

とくに治療をしなくても自然に治ってしまうこともありますが、放置すると高熱や倦怠感などの全身症状が現れたり、悪化して腎盂腎炎(じんうじんえん)へと重症化したりすることがあります。思い当たる症状があれば、すみやかに医療機関を受診して、治療しましょう。

膀胱炎は泌尿器科の担当ですが、内科や婦人科でも受診が可能なことがあります。事前に医療機関に問い合わせておくとよいでしょう。

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