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【花言葉】「死」にまつわる意味を持つ花17選

さかもとみき(恋愛コラムニスト)

ハナズオウ「裏切り」

すらっと伸びた枝に蝶のような濃い赤紫の花弁をいっぱいに咲かせる春の花。染料の蘇芳(すおう)の色に似ていることから花名が付いたとされています。

花言葉は、新約聖書に記載されたユダの行為に由来があるそう。

銀貨30枚でイエズスを売ったユダは、後悔して首をくくって死んだという記載がありますが、首を吊ったのがこの木だといわれているようです。ヨーロッパでは「Judas tree(ユダの木)」という別名もあるのだとか。

こんな細い庭木で? と思いましたが、育つと大きな木にもなるんですね。

他には「質素」という花言葉もあり、色は薄ピンクや白花の種類もあります。

キランソウ「追憶の日々」

山で虫に刺された時に揉みつぶして塗ると、かゆみや痛みが治まるとされ、生薬として知られているキランソウ。

名前の由来は古語で「キ」が紫色、「ラン」が藍色を意味しているから、もしくは地を覆って咲く姿が金襴(きんらん)の織物の切れ端に似ていることから、とされています。

花言葉の由来は、低くひっそりと咲いて誰かに気付かれるのを待っているように見える様子からと言われており、「あなたを待っています」という花言葉も。

生薬で、死にまつわる要素はないのかと思いきや、別名は「ジゴクノカマノフタ(地獄の窯のふた)」と言うそう。

彼岸の頃に咲き、地面を覆って地獄の窯のふたが開かないようにすることから付いたといわれます。ネガティブなイメージではないですが、別名のインパクトがすごいですね。

スカビオサ「未亡人」

ヨーロッパでは皮膚病の疥癬(かいせん)を治すと信じられていたので、疥癬を意味するラテン語「scabies」から名前が付きました。

今は、ピンや白、藤色など秋らしい花色が増えていますが、元々の色は赤褐色。花言葉の「未亡人」は、赤褐色が喪服を連想させる衣装のようにシックなことが由来とされています。

また、ギリシャ神話では、ケンタウロスの娘で医師のフィチアが、患者として訪れた羊飼いに恋をするも、羊飼いは別の女性と結婚してしまい、悲しみのあまり死んでしまったフィチアを哀れに思った神が、彼女をスカビオサに変えたともいわれています。

死にまつわるエピソードや喪服のイメージがあるので、花言葉を添えて贈りたい時にはシチュエーションを選びそうな花です。

コルチカム「危険な美しさ」

春に葉が伸び、やがて葉のなくなった秋に花が咲く球根植物です。

花の名前はギリシャ神話に登場する女王メディアの生まれた町、コルキスにちなんだといわれています。

美しい花ですが、球根にはコルヒチンというアルカロイドが含まれているので、昔から痛風の痛みを止める特効薬として用いられてきました。

しかし副作用も激しく、一歩間違えると死を招く危険性もあることから素人が用いることは厳禁とされています。ワケあり美人のような花言葉はまさにそこから。

他にも、「悔いなき青春」という花言葉もあります。

シオン「追憶」

白や紫色の花を多数咲かせるシオンは、中秋の名月に供える習慣もある秋の花。『古今物語集』『源氏物語』『枕草子』などでも数々の歌に詠まれています。

花言葉は日本独特のもので、『古今物語集』では、父親の死後墓前に思いを忘れさせるといわれるカンゾウを植えた兄と、思いを忘れさせないといわれるシオンを植えて毎日墓参りした弟の話から来ています。

また、中国でも亡くなった人の魂を呼び戻す時に使われたとされ、「遠くの人を想う」の花言葉も生まれました。

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