セルフコーチングとは? 簡単なやり方と効果
セルフコーチングのポイント
コーチングでは、相手に問いかけることによって思考や行動のきっかけを得ることができますが、セルフコーチングでは、自分自身に問いかけていく必要があります。
ただ、自問自答するがゆえに、過去の経験や習慣にとらわれた大まかな答えを導き出していることがあります。
そのため、新たな気付きを得るための創意工夫が必要になってきます。
(1)普段意識していないことについて考えてみる
例えば、自分にとって何か重要な選択、決断をする時には、それこそ深く考え悩むことでしょう。
ただ、それだと過去の経験や慣習にとらわれてしまうことが多く、それを深堀しても新しい気付きは生まれにくいです。
そこで、ふと感じたことや思ったこと、何気なく行ったことについて、なぜそう感じたのか、思ったのか、どうしてそんな行動を取ったのかを、あえて考えてみます。
普段意識する機会なんてまるでなかったことですから、きっと新たな気付きを得ることができるでしょう。
(2)過去に固執せず、未来志向の問いかけに終始する
「こんな事態に陥ってしまったのは、一体何が原因なのか?」「なぜ私はこういったことを繰り返してしまうのか?」といった過去のネガティブな悩みを掘り返しても、新しい気付きは得にくいです。
だからその逆で「この先、どのようにすればうまくいくのか?」や「いつまでにどのような状態になっていれば望ましいのか?」といった、未来志向の問いかけに終始していくと、新しい気付きを得やすくなります。
(3)ポジティブ思考で問いかけてみる
例えば、期限が迫ってきた重要なプレゼン資料の作成。
「もう残り2日しかない」か「まだ2日もある」では、同じ現実であるにもかかわらず、その後の行動にも大きな影響が出ます。
まず、この現実と思考は切り離して考えるべきで、既述の通りネガティブに考えても、新しい気付きは得にくいのです。
また、一人だとどうしてもネガティブな思考に陥りがちになりますので、ここはあえて意識的に、「ネガ→ポジ変換」して自らに問いかけていきましょう。
「まだ2日もある、この間で一体、何をどのように進めていこうか?」となれば、心に余裕ができて、視点も選択肢も一気に広がるはずです。
セルフコーチングは自分の可能性を広げる
コーチとクライアント、一人二役をこなすのは大変、と思いがちです。
しかし、自ら秘密にしておきたい情報をわざわざ他人に開示する必要はないですし、自分のことを一番理解しているのは自分なはずです。
うまく機能すれば、理想の自分に近づくための有効な手法ですし、取り組むには特段の設備や投資も不要で、大きな失敗もないのでハードルも低いです。
自分自身の可能性を広げ、モチベーションを向上させたい時に、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
(中谷充宏)
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※この記事は2020年08月25日に公開されたものです