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女性の一人暮らし費用の平均は1カ月約16万円!? 内訳を公開

山本麗子(ファイナンシャルプランナー)

社会人女性の一人暮らしにかかる費用を、ファイナンシャルプランナーの山本麗子さんがレクチャー。いったいどんな費目があって、それぞれ計算するといくら必要になる? 費目の解説から支出を減らす節約術まで、くわしく教えてもらいました。

社会人女性の一人暮らし、どれくらい費用がかかるかご存知ですか?

これから一人暮らしを控えていて「予想できなくて不安」と思っている人も多いことでしょう。すでに一人暮らしをしている人の中にも、「今の生活費が正解なのかわからない」「生活はできているけど貯蓄する余裕がない」など、現在の生活費に疑問を抱えている人もいるのではないでしょうか?

今回は、FP(ファイナンシャルプランナー)の山本麗子さんが、社会人女性の一人暮らしにおける費目ごとの支出や予算についてレクチャー。支出を抑えるポイントもあわせてチェックし、自身の生活費を今一度見直してみましょう。

女性の一人暮らしにかかる費用は約16万円

女性の一人暮らしとなると、家賃や水道光熱費、食費などの不可欠な出費はもちろん、美容費や洋服代など自分磨きにもお金がかかってしまうのがリアルなところ。

そこでまずは、女性の一人暮らし1カ月分に必要な平均予算を、総務省統計局による2018年『家計調査』を基に計算。費目ごとに、概要や節約術などを解説します。

女性の一人暮らしにかかる費用

家賃(約33,400円)

管理費を含めた月々の家賃のことを指します。

表の家賃金額は公営住宅を含めた平均値のため安いと感じるかもしれませんが、民営住宅メインの『日本家賃動向』のデータによると全国平均が50,401円、東京都に絞ると68,582円もなります。

家賃の目安は、給料の約3割以内。

家賃は固定費になるので、契約後は努力しても節約することはできません。家賃が高い分毎月の家計が圧迫されるので、引っ越しの際、給与に見合った物件を選ぶことが肝心です。

また、更新は家賃の値下げ交渉のチャンス。同じ物件に空き部屋がある場合は、物件サイトで現在の家賃を下調べしておくと交渉しやすくなるでしょう。

食費(約32,600円)

自炊代、外食代、カフェ代、飲み代など、食事にかかった費用のことを指します。

ただし、人によっては外食費は娯楽費に、飲み会代は交際費になど、他の費目に入れる場合も。ルールはないので、自分のライフスタイルに合わせて費目分けをしましょう。

食費全体の予算を立てたら、全体を1カ月の日数で割り、1日当たりの予算を算出。外食や食材の買い物に行く際、1日分の金額だけを持っていくようにすれば、使いすぎを防止できます。

水道光熱費(約7,700円)

電気、ガス、水道代のこと。

光熱費の節約をするなら、まずは契約プランの見直しを。現在は電気とガスのセット割があったり、特定の時間帯の電気料金が安くなったりする場合もあるので、生活に合った会社やプランを探してみてください。

また、基本設定のアンペア数のチェックも忘れずに。契約できるプラン内で一番低いアンペア数に設定すれば、基本料金を抑えることがきます。

もうひとつチェックしたいのが支払い方法。例えば、口座引き落としは毎月100円引き、PayPayでキャッシュレス決済すれば0.5%ポイント還元されるなど、支払い方法を変えるだけで簡単に節約が可能な場合もあります。

医療保険費(約4,900円)

医療保険や火災保険などの個人的に契約している保険や、病院にかかったときの治療費を指します。

特に固定費に含まれる保険料は、できるだけ費用を抑えたいところ。

転職や引っ越し、結婚など、ライフスタイルの変化によって必要な保障内容も変わるので、人生の節目ごとに保険の見直しを行いましょう。契約時に無駄な特約がついている場合もあるので、それは本当に必要なのか、考え直してみるのもいいですね。

被服費(約10,000円)

服、靴、カバン、アクセサリー類など。予算を決めておかないと大幅にオーバーしてしまう可能性のある、要注意費目です。

格安オンラインショップやメルカリ、リサイクルショップなどを活用して、安く買い物をする工夫をしましょう。
最近は月額で洋服をレンタルできるサービスもあるので、たくさんの種類の洋服を着たいという人はそちらを利用するのも手です。

美容費(約8,100円)

美容院、化粧品、スキンケア用品、ネイル、エステなど、女性だからこそお金がかかる費目といえるでしょう。

こちらもいくらでもお金をかけられてしまうので、先に予算を立て、その中でやりくりできるようにスケジュールを組むことが大切です。

例えば、「今月は化粧品の買い替えが多いから、美容院は来月行こう」というように、美容費の中で調整するようにしましょう。

交通費(約10,200円)

電車代やバス代、タクシー代など、移動にかかった費用のこと。車を持っている人はガソリン代や駐車場代、維持費や車検費用もここに入ります。

電車をメインに利用している場合、節約方法としては一駅歩く、自転車を使う、などが挙げられます。乗り捨て可能な自転車のシェアサイクルもあるので、そちらを活用するのもいいですね。電車代を抑えられるうえ運動にもなって、一石二鳥!

また、タクシーを使わないなどの心がけも節約に繋がります。

教養娯楽費・交際費(約30,600円)

趣味や旅行、レジャー、おみやげ、プレゼント、習い事、会社の飲み会など、娯楽やお付き合いのための費用のこと。人によっては、カフェ代や外食費を入れる場合もあります。

こちらは月によって予算の変動が大きい費目です。

上手にやりくりするポイントは、旅行や飲み会の予定が入った段階で、大体でもいいので見積もりを出しておくこと。概算が設定しておいた基本の金額を超えた場合は、食費や美容費などほかの費目を削り調整できるようにしておきましょう。

設定していた基本金額以内に収まった場合は、余ったからと散財するのではなく、大きな旅行などに備えて貯めておくのがおすすめです。

通信費(約7,000円)

スマホやWi-Fi代などのことを指し、固定費に分類されます。

特に注目したいのがスマホ料金。格安スマホに乗り換えたり、プランを見直したりするだけで、月に数千円~数万円費用を抑えられる可能性が。手続きが億劫という人もいるかもしれませんが、一度の手続きを済ませるだけで年に数万円~数十万円節約できると考えれば、そこまで手間に感じないはず。

スマホとWi-Fiのセット割で契約すればさらに価格を抑えられるので、契約時に確認を忘れずに。また、スマホの契約時にはさまざまな有料オプションがつけられている場合が多いので、不要なものは解約しましょう。

その他(約15,500円)

上記に当てはまらないもので、雑費ともいいます。

例えば、ティッシュや掃除道具などの日用品。

日用品の予備を購入するのなら、特売日を狙いましょう。ただし、安いからといってたくさん購入するのはあまりおすすめできません。生活スペースが狭くなってしまってはストレスを感じてしまうので、買い溜めをするなら予備を置くスペースに収まる範囲に留めておきましょう。

次ページ:首都圏と地方で、大きな差が出る項目は?

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