お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「大丈夫です」の敬語は? 使い方や上司に使う際のマナー【メール例文付】

川道映里(マナー講師)

「大丈夫です」の正しい敬語で言い換えるには?

「大丈夫です」には

(1)「平気」の意味
(2)「賛成」の意味
(3)「了承」の意味

があります。しかし、現在では意味が派生し

(4)「断る」意味

として使っている例が多く見受けられます。

「大丈夫です」は曖昧な表現のため、敬語に言い換える際には、まず自分が相手に何を伝えたいのかを考えることが重要です。

ここでは、ビジネスシーンにおいて、上記意図別に「大丈夫です」を敬語表現にすると、どのような言葉に言い換えることができるのかを見ていきましょう。

(1)「平気」の意味で使う場合

目上の人に対して「平気ですか?」と聞きたい場合、「大丈夫ですか?」は軽く聞こえる可能性があります。そのため、「いかがでしょうか」や「よろしいでしょうか」に言い換えると丁寧です。

また、自分自身が「平気です」と伝えたい場合は、「はい」と述べた後、曖昧な表現は避けはっきりと詳しく答えることが適切です。

いくつかの具体的な例と共に敬語表現を考えていきましょう。

例:上司に「(体調など)平気ですか?」と尋ねるとき

NG「お加減は大丈夫ですか」
OK「お加減はいかがでしょうか。くれぐれもご自愛なさってください」

例:上司に都合を確認するとき

NG「ご相談したいことがあるのですが、ただ今お時間大丈夫ですか」
OK「ご相談したいことがあるのですが、ただ今お時間よろしいでしょうか」

例:上司に「(体調など)平気です」と伝えるとき

NG「はい、全然大丈夫です」
OK「はい、おかげさまでよくなりました」

(2)「賛成」の意味で使う場合

この場合の「大丈夫です」は「問題ございません」を使うといいでしょう。

例:上司の問いかけに対して賛成を伝えるとき

NG「今回のイベントは、A企画を進めるのでいいかな?」/「はい、大丈夫です」
OK「今回のイベントは、A企画を進めるのでいいかな?」/「はい、問題ございません」「はい、よろしくお願いいたします」

目上の人に、賛成の意味で「大丈夫です」と伝えるときは、はっきりと「はい、よろしくお願いいたします」と言うのがベスト。相手が確認する手間を省き、お互いスムーズに仕事を進めることができます。

(3)「了承」の意味で使う場合

了承の意味を伝えたいなら、「大丈夫です」は「かしこまりました」や「承知いたしました」に置き換えると綺麗です。

例:上司の問いかけに対して了承を伝えるとき

NG「明日までに報告書を提出できますか」/「はい、大丈夫です」
OK「明日までに報告書を提出できますか」/「はい、かしこまりました」「はい、承知いたしました」

日本語は、状況や相手によって言葉を使い分ける必要があります。

今回のシチュエーションでは「承知いたしました」、さらに丁寧な言い方として「かしこまりました」を用いましょう。

(4)「断る」意味で使う場合

相手に何かを勧められて断る際、「大丈夫です」と答える人が増えています。

断りづらい場面でも、柔らかいニュアンスに聞こえるため、便利な言葉として使われているのです。しかし、この場合「おかわりはいるの? いらないの? どっちなの?」と、かえって相手を混乱させてしまう恐れがあります。

ですから、自分の意図が正しく伝わる言葉に置き換えることが重要です。断る意図での「大丈夫です」は、はっきりとお断りの意思を示す言葉に変えましょう。

例:お茶のおかわりを勧めてくれたが断るとき

NG「宜しければ、お茶のおかわりはいかがでしょうか」/「大丈夫です。ありがとうございます」
OK「宜しければ、お茶のおかわりはいかがでしょうか」/「ありがとうございます。もう十分いただきました」

▶次のページでは、「大丈夫です」を伝えたい時の丁寧なメール文を解説します。

次のページを読む

SHARE