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仕事上の理不尽はどう対処する? もやもやしてストレスをためない方法

トイアンナ

仕事の理不尽に耐える理由は「報復への不安」

もしあなたが、社内のトップセールスだったとしましょう。

そうしたら、お茶くみを押しつけられても「今は手がふさがってまして……〇〇さんにお願いできますか」と言えたはずです。ほかの例では、仮にあなたが派遣でも社内になくてはならない存在になっていたら「清掃って、みんなでやると気持ちいいですよね。週に一度、みなさんでやりませんか?」と相談できたはず。

仮に出世で男女差別を受けていても「実は他社から引き抜きがかかっていて、他社だと二段階特進で、課長の椅子を用意してくれるらしいんですね……。でも、私は愛社精神もありますし、残りたいなとは思っているんですが……」なんてきわどい交渉で、社内初の出世を果たしたかもしれません。

それが今のあなたに言えないのは、なんだかんだ、会社を好きでいるからでしょう。

そしてそれ以上に、自分が理不尽をはねのけたとき「きっと報復を受ける」「私の居場所がなくなるかもしれない」と不安だからではないでしょうか。

つまり、後々の影響が気になるくらい、自分の能力に自信がないのです。

たったひとつの対処法は「自信」を持つこと

ならば解決策はひとつ。理不尽に耐えなくても済むような自信を身に着ければいいのです。

よく、男性社員は理不尽なことを言われてもストレスをためないよう筋トレを勧められます。筋トレをしておけば、上司から理不尽な目に遭わされても「ふん、お前なんて俺が本気出せば、目の前でミンチ肉になるんだぞ」と自信を持てるからです。

オススメは「転職市場での価値」向上

が、女性が中年男性をミンチ肉にするほどの筋力を身に着けるには結構時間がかかるので……。個人的なおすすめは転職市場での価値を上げることです。

たとえば、今の職場でプラスアルファになるような資格はないでしょうか。会社で女性だからという理由だけでサポート業務を任されていた方は、一念発起して専門資格を取得。それからは部署を超えて専門性の高い依頼を受けるようになり、「すみません、いま忙しくて……」と、雑用を断れるようになったそうです。

たとえば私は外資系企業に勤めていました。外資で英語ができるのは当たり前ですが、公用語が英語なだけで本社の母語が英語とは限りません。たとえばフランス系の外資ではフランス語話者が有利になります。母語ができれば、会議でも有利になります。母語であるフランス語を習得したことで、派遣から正社員雇用に変わった方もいます。

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価値はコミュニケーション能力でもいい

もっと身近な例では、コミュニケーション能力もスキルのひとつ。

たとえば、あなたがいなければ口をきいてもらえない取引先や、あなただから選びました、というお客様を作りましょう。

そうすれば社内であなたはなくてはならない人材になり、仕事を押しつけられそうになっても「すみません、いま取引先の〇〇様からのお電話に対応中でして……」とやんわり断れるようになります。そしてあなたが転職すればお客様ごと引っこ抜かれてしまうので、会社もあなたが転職しないよう、待遇を変える必要が出てきます。

どんなスキルを身に着ければ、転職市場で価値が上がるか。定期的に転職エージェントと面談して相談しましょう。そしてあなたが本当に価値ある人材となり、それでも理不尽が止まないのであれば……そのときは本気で転職を考えてもいいんじゃないでしょうか。

(トイアンナ)

※画像はイメージです

※この記事は2019年09月26日に公開されたものです

トイアンナ (コラムニスト)

1987年生まれ。慶應義塾大学卒業後、P&Gジャパン、LVMHグループにてマーケティングを担当。2015年にライターとして独立し、その後編集プロダクション「WERITE」を設立。「書く」プロフェッショナルとして、企業サイトの制作、オウンドメディア運用、SNS運用代行などを幅広く手掛ける。ライターとしては5,000人以上の人生相談に携わった経験をもとに「人事採用・婚活・医療」分野で主に執筆。著書に『改訂版 確実内定』(KADOKAWA)、小説『ハピネスエンディング株式会社』(小学館)など。

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