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仕事中にイライラしてしまう原因は? イライラするデメリットと対処法

高見綾(心理カウンセラー)

仕事中のイライラの原因は何が考えられるでしょうか? また、イライラした特の対処法とは? この記事では、イライラする人としない人の違い、イライラするデメリット、イライラした時のストレス解消法について心理カウンセラーの高見綾さんが解説します。

働いていると、いろいろなことが起きるものです。

仕事の関係者や自分に対してイライラしてしまうこともあるでしょう。ずっとイライラした気分が続くのは心にも身体にも大きな負担になります。

そこで、私たちはなぜイライラするのか、その理由や原因について解説し、イライラを解消するための方法や考え方のコツを紹介します。

自分の気持ちと上手に付き合いながらイライラを回避していけるようになりましょう。

私たちはなぜイライラするのか?

転職理由の上位に人間関係のストレスがランクインしているように、仕事中のイライラは、人間関係から来ていることがほとんどです。

ところが、同じことが起きても、イライラする人とそうではない人がいます。

イライラの原因は「自分の価値観とのズレ」

他人に期待をしすぎていたり、自分の価値観にこだわりすぎていたりすることもイライラの引き金になりかねません。他人がその価値観から外れた行動をしたときに、許せないと感じることが増えるからです。

「上司は仕事ができて、かつ自分たちの面倒を見てくれるものだ」と思っている人は、仕事の遅い上司や自分の頑張りを承認してくれない上司に対してイライラするでしょう。

また自分の気持ちを抑えて生きてきた人は、愚痴や文句を堂々と言っている人を見ると嫌な気分になりますし、自分に厳しいタイプの人は、思うように仕事ができないと、自分自身にガッカリしてイライラしてしまうことが増えます。

このように、イライラするきっかけはさまざまですが、自分の物ごとの考え方や感じ方が大きな影響を与えています。

イライラする人としない人の差

たとえば、職場にのんびりしている後輩がいたとして、ある人は「仕事しなさいよ!」とイライラするけれども、さほど気にならないという人もいたりします。

仕事量が多いなど、そもそも心の余裕がないような状況では、ちょっとしたことでもイライラすることが増えてしまいますが、それ以外にも、自分の考え方や感じ方、受け取り方によってイライラするかどうかが大きく変わってくるのです。

例えば、かつて仕事ができずに苦しい思いをして、必死に努力して今の地位を築きあげた人は、仕事のできない後輩を見ると、昔の自分を見ているようでイライラするというケースもあります。もし昔の自分を受け入れていたらイライラすることはないでしょうが、過去の傷が癒されていないと、他人を通して浮かび上がってくることがあるのです。

仕事中にイライラする原因

そもそも私たちは何にイライラしているのでしょうか。仕事で起こりうるイライラポイントは複数あります。

(1)仕事量が多すぎる

仕事の量が多くて毎日残業をしないと回らないような状態だったり、短時間でスピードを求められるような状況だったりして、常に時間に追われていると心の余裕がなくなります。

責任感が強いと、大変な状況でもなんとか仕事をやりとげなければとプレッシャーを感じる人もおり、なおさらストレスやイライラが蓄積されてしまいます。

(2)無茶ぶりをしてくる上司がいる

就業時間の終わりに仕事を頼まれたり、上司がしたミスの尻ぬぐいをさせられたり、上司も内容がわかってないような大変な仕事を振られたり、嫌味を言われたり、上司の決裁が遅くて仕事が進まなかったり……。

挙げたらキリがない上記のあるあるですが、「上司に振り回されている」と感じることがイライラポイントになる人もいます。

(3)仕事のできない後輩がいる

職場には仕事のできる人、できない人、いろいろな人がいます。

とはいえ、何回教えても間違いが減らなかったり、スピードが遅くて時間内に終わらなかったりする人が職場にいると、仕事の負担は軽減されず、逆に手間がかかります。

また仕事に対するやる気が感じられなかったり、おしゃべりに一生懸命だったりする後輩を見てイライラしてしまうことも。

(4)同僚が愚痴ばかり言っている

ランチや休憩中は、仕事から離れてリラックスするための良い時間です。

気分転換したいと思っているのに、まわりにいる同僚が愚痴ばかりを言っていて、それを聞かされるような状況だとイライラしてしまうものです。自分の意と反するマイナスな言葉や態度は、それだけで人にストレスを与えます。

(5)ミスやトラブルが重なってうまくいかない

仕事が順調にこなせているときはいいのですが、失敗やうまくできないことが続くと、自分自身に対する情けなさなどを感じてしてしまうものです。

周囲の問題ではなく、仕事そのものがうまくいかないという自分自身の問題ももちろんあります。

(6)仕事環境が整っていない

通信環境が悪く思い通りに仕事を進められなかったり、周囲の話し声などが聞こえてきて集中できなかったりと、環境が整っていないせいでイライラすることもあるでしょう。

本来であればもっと効率的に仕事ができるはずなのに、外的要因でそれがかなわないと、イライラしてしまうのも仕方ありません。

あなたのイライラ度を診断

今、あなたはどのくらいイライラがたまっているでしょうか? 10の質問に答えて、今のイライラ度をチェックしてみましょう。

仕事でイライラすることによる影響は?

職場でイライラがたまると、どんなデメリットがあるのでしょうか?

(1)集中できないためにミスをする可能性

仕事中にイライラがたまると、そのことに集中力をそがれてしまう可能性があります。

普段なら難なくこなせることに時間がかかったり、いつもはしないようなミスをしてしまうかもしれません。

(2)職場の人間関係を悪化させる可能性

職場でイライラがたまった時、その感情をあからさまな態度で示してしまうと、周囲との人間関係が悪化する可能性も。

無関係な人に八つ当たりをして、「感じ悪いな……」と思われてしまうかもしれません。
また、そのようなことが続くと周りからの信頼を失う場合もあるでしょう。

(3)心身のストレスが蓄積していく

職場は、多くの人が1日の大半を過ごす場所です。そんな仕事中にいつもイライラしていると、心身共にストレスはたまっていく一方。

そして、そのストレスは体調に影響を及ぼす場合も考えられます。

限界を迎えてしまう前に、ストレス解消の対策を講じる必要があるでしょう。

▶次のページでは、仕事中のイライラを押さえる対処法を紹介します。

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