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「結婚はコスパが悪い」と独身男性が嘆く理由

荒川和久

「結婚のメリット」には男女差がある

結婚とは男女でするものであり、お互いが考えるメリットが食いちがっているとするならば、それはマッチングを阻害する大きな要因となるわけです。

しかし、今までそうした視点でこの調査を分析した人は、私の知る限りいませんでした。

拙著『超ソロ社会』にも掲載し、話題になりましたが、男女の結婚利点の差分に着目すると、興味深い結果が見えてきます。

「結婚のメリット」の男女差

まず、結婚の利点の男女差分です。

「結婚のメリット」の男女差

女性は、「親や周囲の期待に応えられる」も多少伸びていますが、圧倒的に「経済的に余裕が持てる」項目が男性より高くなっています。

しかも、近年急激に伸びていることが見てとれます。「結婚とは経済的メリット」がもっとも大きいと考える独身女性が増えているということです。

一方、男性はどうでしょう? 「社会的信用や対等な関係が得られる」「生活上便利になる」などで女性より多い部分があるものの、ほぼ年々下降傾向です。

全体的に、女性と比較して男性は「結婚するメリットを感じていない」もしくは「結婚するメリットが減っている」と考えていることがわかります。

「独身のメリット」の男女差

続いて、「独身の利点」のほうはどうでしょうか。

「独身のメリット」の男女差

こちらも一目瞭然です。「行動や生き方が自由」を独身の利点としているのは、意外にも女性のほうが多く、しかも年々伸びています。

つまり、女性のほうが独身の利点を「自由」であることに見いだしており、かつ「友人関係の保持」「社会との関係保持」「家族との関係保持」という関係性の継続を重視しているということになります。

次ページ:男女ですれちがう「結婚のメリットデメリット」

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