「大人げない」の意味とは? 大人げない人の特徴や対処法も解説
「大人げない」とは「大人らしい思慮分別に欠ける」という意味。では、そんな大人げない人の特徴とは? また、身近にいる大人げない人への対処法とは? 心理コーディネーターの織田隼人さんが解説します。
感情的になったり、和を乱すような行動を取ったり……。そんな「大人げない人」は身近にいませんか?
大人げない行動をする背景には、どのような心理があるのでしょうか。また、大人げない人へうまく対処するにはどうすれば良いのでしょうか。心理コーディネーターの織田隼人さんに解説してもらいます。
「大人げない」の意味とは
「大人げない」を辞書で調べると、以下のように記載されています。
おとなげ‐な・い【大‐人気無い】
[形][文]おとなげな・し[ク]大人らしい思慮分別に欠けている。幼稚でみっともない。「―・いことを言う」
(『デジタル大辞泉』小学館)
「大人げない」とは、文字通り「大人らしくない」という意味を表す言葉。
大人なのに子どものようなわがままを言ったり、非常識なふるまいをしたり……。大人としての思慮分別がないと、「大人げない人」と思われてしまいます。
「大人げない」の類語・言い換え表現
「大人げない」の類語・言い換え表現としては以下が挙げられます。
・子どもっぽい
・子どもじみた
・稚拙な
・つたない
・無分別な
大人げない人の特徴
周囲から「大人げない」と思われる人には、いくつかの特徴があります。
(1)自己中心的
自分の言い分を何でも通そうとします。大人になりきれていないので人との調整は苦手。そのため、自分の要望と人の要望を調整することなく、自分の要望だけを通そうとするのです。
その結果、人の言うことを聞かずわがままだけ言うということに。また、わがままを通すため、声が大きくなったり意見を譲らなかったりします。
(2)自分が正しいと思っている
「自分が正しい、自分が正義」と思う気持ちが強いため、人の話を聞きません。
確かに正しい部分もあるのですが、勉強不足で他人の意見の正しさを受け止められないことも。どこかで聞いたような中途半端な正しさを振りかざすことが多いです。
(3)政治やニュースに対して意見したがる
ニュースの背景などに関してそれほど細かくチェックせず、ニュースのタイトルや目の前にある記事くらいしかチェックしないにもかかわらず、政治やニュースに対し、上から目線で何かを否定することが多いです。
真面目にニュースを議論できるようになるには、記事だけではなく記事の背景にあることなども確認しなければならないもの。しかし、そこまで情報収集を行わないので、表面的な批判だけを繰り返します。
仕事の企画などについても同様で、目についた部分を批判するだけなので「害悪」と見なされることも。
(4)感情の起伏が激しい
感情の起伏が激しい人は、感情が高まるのを自分で抑えられません。そのため、大人げない態度になることが多いでしょう。
感情が高まっているときは、自分でも自分のことを制御できなくなるのが人間の性。自分の感情をうまく制御する練習をやってこなかった人は、大人げなくなってしまうことも多いです。
(5)無責任なふるまいをする
大人が自由に行動できるのは、さまざまな責任を果たすからこそ。自由に行動する権利を手にいれるには、それ相応の責任を果たさなければなりません。
しかし、中には権利だけ行使して責任を果たさない人も。大人なのに責任を果たさなかったり、権利だけ主張したりすると「大人げない」と言われてしまいます。
大人げない人の心理
大人げない言動をとる人は相手のことを見ていないことが多いです。言い方を変えると、「自分のことでいっぱいいっぱいな人」。
人間社会は人と人との関わりで、お互いに相手のためを思って行動をする「助け合い」によって成り立っています。ですから、本来なら大人は困っている人を助けたり、自分の役割をしっかり果たしたりすべきです。
しかし、大人げない人は自分の面倒しか見られず、他人のことまでは意識がいきません。よって、自分の役割を放棄したり、周りを助けずに自分の欲求を何とか通そうとしたりする「大人げない」行動に出るのです。
▶次のページでは、大人げない人への対処法を紹介します。