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トレンド 私の部屋んなか

尽くしすぎない彼らだからできた、同棲から結婚までのお話。

カップルはお部屋の中でどう過ごしているのか。ドラマの中で繰り広げられるような甘いひとときを送っているのか。はたまた、熟年夫婦のように阿吽の呼吸で生活することができるのだろうか。知らないカップルの日常を覗いてみたい。うらやましすぎて「くぅ~」と声をあげたくなったとしても、見てみたいんだ。

最寄りは田町。改札を出て少し歩くだけで、向こうの埋立地にある高層マンションが目に入る。高くそびえたつそれに向かって、歩みを進める。
ホテルみたいなエントランスを通り過ぎて、たどり着いた一室には、昨年11月に入籍したばかりのふたりが笑顔で出迎えてくれた。

達也さん:公認会計士。1986年、愛知県生まれ。
聡華さん:会社員。1988年、群馬県生まれ。
間取り:1R
広さ:20畳
同棲歴:1年(新婚2カ月)

この部屋は、もともと達也さんが借りていたもの。1年前、交際をはじめてすぐに聡華さんが住むようになった。

「僕は前、目黒のほうに住んでいたんだけど、引っ越したくなって。大学がこの近くだったのでなじみがあったし、職場へも山手線一本で行けるから田町駅周辺で探したんだ。彼女が住み着くまでは(笑)、ひとりで住んでたんだよ」

「その言い方ひどい! 付き合う前から8月までにプロポーズしてほしいと彼には伝えていて、そのつもりで付き合いはじめたの。彼にプレッシャーをかけるという意味はもちろん、自分自身の覚悟を決めるためにも一緒に住んじゃおうと思って。そしてちゃんと彼は誕生月の9月にプロポーズをしてくれました」

プロポーズ当日、誕生日を祝う食事のあと、2軒目に寄らずに帰宅。物足りなさを感じている彼女に、玄関先で108本のバラを差し出した。驚くのも束の間、彼は膝を立てて婚約指輪を渡す。まさにこの部屋でプロポーズがされたのかと思うと、私までワクワクしてくる!

そのときに贈られたバラは洗面台とテレビの横に飾られている。

彼女が住みはじめたばかりのころは、男性の部屋という感じで、モノトーンやブラウン系に統一されていたそうだが、彼女が来たときから生活が彩りはじめたそうだ。

「彼女が『ピンクがいい!』なんて言い出すから、びっくりしたよね。前までキッチンマットなんてなかったんだけど、ある日帰ってくると敷かれてあって。それが色物のボーダーだったから驚いたのを覚えてる。今ではあったほうがいいって思ってるけど。今度引っ越すときはインテリア決めるのに苦労しそう(笑)」

大きなワンルームにはテレビとテーブル、ベッドがあるのみ。シンプルな生活をしているようだが、同棲時と入籍後の暮らしぶりに変化はあったのだろうか。

「特に変化はないけど、共働きなので食事は早く帰ったほうが準備してるよ。僕も早く食べたいしね。洗い物は料理をしなかったほうがすることになってるよ」

そう決めていながらも、毎回「今日、やろうか」と探り探りするのだそう。そこが新婚らしくてかわいい。

「もちろん思うところは、お互いある。たとえば達也さんのほうが早く帰ったときは、洗濯ものを中に入れてほしいなーとか、ペットボトルのキャップはきちんと閉めてよー! とか」

「洗濯物に関しては一人暮らしのときにやってたからできそう……。でもやってくれる人がいると頼っちゃうよね(笑)」

「その考え方がぬるい!(笑) でも彼は本当に素敵な旦那さんで、いろんな面で感謝してるの。こんなに素敵な人と出会えて幸せです」

普段と変わらない姿を見せてくれるふたり。言い合いになったり、価値観のちがいに戸惑ったりと、いいことばかりではないはず。でも人によってはそれが微笑ましい光景に見えることもある。

「食卓はまちがいなく楽しくなったね。やっぱりそこは大きいと思う。あとは僕のこだわりを潰さないでいてくれたのもよかった。だから聡華さんを選んだかな」

おっ、のろけられた。

「デメリットはないかも。家族以外の人と一緒に住むのは無理だと思ってたんだけど、彼とは、意外と……住めた(笑)。それはさっき彼が言ってたように、あんまり自分のペースを崩されずに住むことができる相手だったからなのかも」

のろけをかわして、さらっと話し出すのも聡華さんらしい。こういう夫婦が、喧嘩しながらも素敵な家庭をつくっていくんだろうな。

「お互い束縛せず、飲み歩いて帰ってきてもあまり干渉しない。どちらかが尽くしきらなくちゃいけないという感がないのが、これからの長い人生においてはいいことだと思う。もちろん尽くすべきシーンはちゃんとしますよ」

尽くしすぎない。すべてのカップルや夫婦にとって、これは重要なことのような気がする。尽くしすぎると、重たいだの束縛だのと言われる。構われないと愛が冷めたんじゃないかとよからぬことを考えてしまう。そんな不安を解消するのは、ありのままの自分でありのままの相手を愛する気持ちなのかもしれない。

(取材・文:藤田かおり/マイナビウーマン編集部、撮影:延原優樹)

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