
【妊娠出産のウソ&ホント】妊娠しても生理がくるってホント?
将来妊娠したい、したくないに関わらず、妊娠・出産は未知の世界。出産未経験の女性たちが感じている妊娠・出産にまつわる素朴なギモンについて、産婦人科専門医の尾西芳子先生がわかりやすく教えてくれます。ウソかホントかわからない情報に惑わされずに、正しい知識を身につけましょう!
「そろそろ生理だというあたりに出血があったけど、その後、妊娠が発覚した」「妊娠の初期に出血があった」というのは、けっこうよく聞く話です。そう考えると、妊娠しても生理はくるものなのでしょうか? それとも、生理に似た出血なのでしょうか? またその場合、妊娠への影響は? 今回は、そんな妊娠中の出血にまつわるウソ&ホントに迫りました! 産婦人科医の尾西芳子先生に解説してもらいましょう。
本日の「ソボクな疑問」
Q.妊娠しても生理がくるってホント?
<読者の声>
・妊娠したら生理は止まると思う。(24歳/機械・精密機器/秘書・アシスタント職)
・妊娠したが出血をしている友達がいるから、くると思う。(27歳/学校・教育関連/販売職・サービス系)
・生理は妊娠する必要がない人に起こる現象だと思う。(28歳/情報・IT/事務系専門職)
・妊娠初期は、生理に似た出血があると聞いたことがある。(33歳/食品・飲料/事務系専門職)
尾西先生のアンサーは!?
答えは……
「ウソ」です!
妊娠したら、絶対に生理はきません。そもそも生理というのは、妊娠に備えて用意した子宮の中の膜が、「受精卵がこなかった」「着床しなかった」=「妊娠しなかった」ために不必要になり、剥がれ落ちた際の出血を指します。ですから、妊娠中に生理がくる=流産ということになります。
一方で、妊娠初期は4割ほどの妊婦さんが、特に異常がなくても少量の出血をします。たとえば、受精卵が子宮に入り込むときに起こる「着床出血」なども、そうですね。その多くはおりものシートにつくくらいなのですが、中にはそこそこ出血する方や、1週間くらいだらだらと続く方もいらっしゃいます。それを生理と勘違いしてしまい、妊娠に気づくのが遅れる方がいるのです。
ですから、妊娠の可能性がある人は、出血がいつもより少なかったり、なんとなく熱っぽかったりしたら、妊娠検査薬などで検査をしてみましょう。また、中には子宮の入り口にポリープができていると少量出血を繰り返すこともあるので、これは妊娠の診察のときにチェックしてもらってください。
なお、妊娠が発覚してから、生理と同じ出血が起こってしまったら流産の可能性が高まります。また妊娠中期での出血はよくないので、必ず受診しましょう。
いずれにしろ、妊娠中の出血と生理は別物です。また妊娠中の出血は何か原因があるものとないものがあるので、原因がわかるまでは放置しないでくださいね。
(取材協力:尾西芳子、文:ヨダヒロコ、撮影:masaco)
※一部画像はイメージです
※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.24)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください
※この記事は2017年04月22日に公開されたものです